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更新日:令和4(2022)年2月16日

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令和4年2月定例千葉県議会の知事あいさつ

本日ここに、2月定例県議会を招集し、当面する諸案件について御審議いただくことといたしました。

まず、新型コロナウイルス感染症について申し上げます。
本県の1日当たりの新規感染者数は昨日までの1週間平均で4,722人となっており、依然として高い水準で感染が拡大しています。また、病床使用率が上昇し、酸素投与が必要な方や重症者も増加するなど、医療提供体制への負荷が高まっています。
県としては、こうした状況を踏まえ、まん延防止等重点措置の延長を国に要請し、3月6日までの延長が決定されたところです。県民や県内事業者の皆様には御負担をおかけしますが、引き続き御協力をお願いいたします。

12月からの感染拡大を受けて、県では、医療提供体制の強化等に取り組んでまいりました。まず、病床については、先月27日にフェーズ2Bに移行し、現在、病床1,673床を確保しています。また、臨時医療施設については、千葉市稲毛区の施設で業務を開始したほか、流山市においても56床を確保し、明日から業務を開始する予定です。
自宅療養者の支援については、SMSを活用した迅速な情報提供、電話やチャットによる相談窓口の設置、パルスオキシメーター計9万5千台の確保など、対策を強化するとともに、自宅療養中の妊婦に対し、医療機関によるモニタリングや迅速な入院調整など、容体急変に対応できる体制を構築しています。
このほか、3回目のワクチン接種を促進するため、県による集団接種会場を昨日開設したところです。
県としては、引き続き必要な方に必要な医療や支援が提供できるよう、全力で取り組んでまいります。

次に、新たな総合計画及び行財政改革計画について申し上げます。
総合計画については、昨年11月に原案を公表し、県議会の皆様をはじめ、県民や有識者、市町村から幅広く御意見をいただいたところです。
この度、いただいた意見を踏まえ、具体的な事業や指標を盛り込み、計画案として今議会に提案いたしました。
計画案については、今後の社会環境の変化等に対応し、県民の命とくらしを守るとともに、恵まれた自然環境や優れた都市機能を持つ千葉で、すべての県民が生きる価値、働く価値を感じられる「千葉の未来」を創造していくとの思いを込め、名称を「千葉県総合計画 ~新しい千葉の時代を切り開く~」としたところです。
新しい総合計画の下、将来の千葉県づくりの方向性を県民の皆様と共有しながら、県議会の皆様とともに千葉県の総力を結集し、基本理念として掲げた「『まち』『海・緑』『ひと』がきらめく千葉の実現」を目指してまいりたいと考えております。

また、総合計画に掲げる施策の着実な推進を行財政面から下支えするため、行財政改革計画についても、個別の取組事項や具体的な目標などを記載した行動計画・個票を作成し、計画案として取りまとめました。
基本理念である「時代の変化に対応した県民視点の県政を実現」するため、全職員が経営的な感覚を持ちつつ、柔軟で機動的な行政経営の実現や持続可能な財政構造の確立、多様で柔軟な働き方の推進、行政手続・サービスのデジタル化などの取組を推進してまいります。

次に、議案について御説明いたします。
このたび提案いたしました案件は、令和4年度当初予算案、令和3年度2月補正予算案、各種条例案及びその他附帯議案の92議案のほか、報告1件です。

まず、令和4年度当初予算案について申し上げます。
令和4年度当初予算は、まずは県民の命と暮らしを守ることを最優先とし、引き続き新型コロナウイルス感染症対策に万全を期すとともに、防災減災対策や交通安全対策を加速してまいります。
その上で、新たな総合計画に掲げた施策を推進するため、「県内経済の活性化や農林水産業の振興」「道路ネットワークなどの社会資本の整備促進」「子育て・教育施策の充実」「文化・スポーツの振興」など、幅広い分野にわたり、豊かな県民生活の実現に向けた事業を計上しています。
さらに、令和3年度2月補正予算と一体的に編成することで、これらの取組を切れ目なく進めてまいります。
この結果、一般会計の予算規模は、2兆1,772億6,500万円となりました。

続いて、当初予算案に計上した主な事業と、関連する令和3年度2月補正予算案に計上した主な事業について、その概要を申し上げます。

はじめに、『危機管理体制の構築と安全の確保』です。
感染症対策として、病床や宿泊施設の確保、臨時医療施設等の整備、自宅療養者の支援、検査・搬送・ワクチン接種体制の確保、保健所の体制強化、飲食店等における感染防止対策などに必要な経費を計上します。
防災減災対策では、倒木などによる停電の早期復旧を図る実動訓練を行うほか、防災行政無線や警察災害等情報収集システムを更新します。
さらに、一宮川流域を始めとする河川の浸水対策や小規模河川への危機管理型水位計・河川監視カメラの設置を進めるとともに、農地・山地の防災対策を強化します。
また、緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化を促進するほか、家畜伝染病対策として、3つの家畜保健衛生所等を集約化し防疫体制の強化を図ります。

交通安全対策については、歩道整備や信号機設置などの予算を大幅に増額して通学路の安全対策に取り組むほか、飲酒運転の根絶や自転車損害賠償保険等の加入促進に向けた広報啓発を強化します。
また、犯罪被害者支援として、支援コーディネーターの増員や見舞金の創設、診療等に対する助成の拡充を行います。

次に、『千葉経済圏の確立と社会資本の整備』です。
中小企業が取り組む健康・医療分野のものづくり、県産農林水産物を活用した商品開発、販路拡大や海外展開などを引き続き支援するとともに、中小企業が連携して行うデジタル技術の実証プロジェクトを新たに支援します。
また、本県への企業立地を促進するための助成を継続するほか、成田空港の更なる機能強化を活用した地域づくりの検討を進めます。
感染症の影響を受けている中小企業に対しては、中小企業振興資金の必要額を確保するとともに、無料相談や専門家派遣による伴走型の支援などにより、引き続き支援してまいります。
また、県内観光については、まずは、国が今後再開する予定のGoToトラベル事業により、国と県が協調して観光需要の回復に取り組みます。併せて、市町村や観光事業者が行う地域の観光コンテンツを造成する取組や、ワーケーションの受入れ環境の整備に対する助成を拡充することなどにより、中長期的な観光需要の拡大も目指してまいります。
さらに、雇用対策として高齢者の就職支援など各種支援策を充実するほか、市町村によるコワーキングスペースの設置に対する新たな助成などにより多様な働き方を推進します。

農林水産業については、青年就農者への支援など次世代を担う人材の確保に取り組むほか、県内農林水産業の成長力の強化を図るため、スマート技術の活用、新規需要米等への転作、収入保険の加入を促進するとともに、有害鳥獣対策を拡充します。
さらに、県産農林水産物の持つ素材の良さを生かした新たな「千葉料理」の創出や、新生成田市場と連携したプロモーション活動など、県産農林水産物の販売促進に取り組みます。
森林整備については、市町村職員向けの実務研修を新たに行うほか、森林環境譲与税を活用した広域連携モデル事業を拡充します。
また、水産振興として、アワビ等の良好な漁場である藻場の消失を防ぐ取組を新たに行うとともに、水産総合研究センターの整備を進めてまいります。

社会資本の整備については、北千葉道路をはじめ、銚子連絡道路、長生グリーンラインなどのアクセス道路や地域に密着した道路など、道路ネットワークの整備を強力に推進するとともに、圏央道大栄・横芝間の令和6年度開通に向けた整備を促進します。
また、千葉港千葉中央地区の再編整備に取り組むほか、名洗港や館山港多目的桟橋の工事を進めます。

次に、『未来を支える医療・福祉の充実』です。
地域医療を支える医師・看護師の確保対策として、引き続き修学資金の貸付等を実施するとともに、千葉大学医学部に地域医療を目指す医師を育成するための講座を新設します。
また、(仮称)千葉県総合救急災害医療センターの整備を進めるほか、千葉リハビリテーションセンターの建替えに向けた実施設計を行います。
さらに、介護人材の確保・定着対策として、介護職の魅力発信や働き方改革、職員の収入引き上げを行います。
このほか、医療的ケア児等支援センターや盲ろう者の相談支援窓口を新たに設置します。

次に、『子どもの可能性を広げる千葉の確立』です。
保育士の確保・定着や待機児童の解消を図るため、保育士の給与改善や保育所の整備に対する県単独補助を引き続き実施します。
児童虐待防止対策について、児童相談所職員を増員するなど引き続き総合的に取り組むとともに、柏児童相談所と銚子児童相談所の建替えに着手します。
さらに、ヤングケアラーの実態調査を実施して支援策の検討につなげます。

教育施策として、私立学校の経常費に対する県単独の補助単価を引き上げるほか、私立学校が行うICT機器の整備に対し新たに上乗せ助成を行います。
また、公立小学校に県独自で専科教員等を配置するとともに、県立高校等にICT機器を整備するなど、児童生徒の学力向上に向けた取組を強化するほか、実践的なキャリア教育も推進します。
さらに、児童生徒が安心して学校生活を送れるよう、スクールカウンセラーの増員や県立学校のトイレ環境の改善等に取り組みます。

次に、『誰もがその人らしく生きる・分かり合える社会の実現』です。
「ちばSDGsパートナー登録制度」への企業の登録促進をはじめ、外国人の日本語教育、生活困窮者の自立支援、市町村における福祉全般の重層的支援体制の構築に取り組みます。

次に、『独自の自然・文化を生かした魅力ある千葉の創造』です。
二地域居住を含めた移住・定住を促進するための取組を強化するほか、千葉県の宝である海の魅力を県内外に発信します。

また、カーボンニュートラルの実現に向け、県庁舎や県立学校の照明のL E D 化を進めるとともに、家庭における電気自動車やV2H充放電設備の導入支援に取り組むほか、中小企業や農林水産業におけるカーボンニュートラルの取組も支援します。
さらに、洋上風力発電の導入促進に取り組むとともに、水素の利活用に向けた調査を新たに実施します。
このほか、印旛沼・手賀沼における外来水生植物を計画的に駆除します。

文化・スポーツの振興については、本県の文化芸術を発信する舞台公演を県民が参加できる形で行うとともに、千葉県文化会館の大規模改修工事に着手します。
また、スポーツと地域資源の魅力による地域活性化や障害者スポーツの振興、「新たなスポーツ」の普及促進に取り組むほか、総合スポーツセンター体育館の現地建替えや障害者スポーツ・レクリエーションセンター体育室の空調整備のため、基本設計等に着手します。

最後に、『くらしを豊かにするデジタル技術の効果的な活用』です。
民間のデジタル専門人材を活用し、市町村のデジタル化の取組を支援するとともに、デジタル技術を活用した県庁の業務改革や各種納付手続のキャッシュレス化に取り組みます。
また、建設業における担い手不足やインフラの老朽化などの課題に対応するため、デジタル技術の導入を促進していきます。

次に、令和3年度2月補正予算案について申し上げます。
2月補正予算では、感染症や国の経済対策に対応するために必要な予算を計上するとともに、令和4年度以降の財源として活用するため、財政調整基金等への積立てを行うほか、人件費や社会保障費などについて、実績を踏まえて精査いたしました。
この結果、一般会計の補正予算額は、1,957億7,300万円の増額となりました。

次に、このたび提案いたしました主な議案の概要について申し上げます。
議案第1号から第47号までの47議案は、一般会計及び特別会計の予算案です。

議案第48号から第65号までの18議案は、条例の制定及び一部改正に係るものです。そのうち主なものについて御説明いたします。
議案第48号は、スポーツ・文化局を知事部局に新設することに伴い、社会教育、スポーツ及び文化に関する事務の一部を教育庁から知事部局に移管するため、議案第49号は、土地改良事業により造成された国の施設について県が管理を受託するため、議案第50号は、畜舎等の建築条件について災害防止等の観点から必要な制限を定めるため、それぞれ条例を制定するものです。
議案第51号は、非常勤職員が育児休業を取得する場合の要件を緩和するため、議案第52号は、職員の適正な定員管理を行うため、議案第55号は、使用料・手数料の新設・改定を行うため、議案第59号は、国民健康保険財政安定化基金を処分できる目的を追加するため、議案第62号は、附属機関の運営の適正化を図るため、議案第63号は、学校職員定数を改定するため、議案第64号は、文化財の登録制度を新設するため、それぞれ条例の一部を改正するものです。

また、議案第67号は、千葉港千葉中央埠頭のガントリークレーンの更新工事に係る契約を締結するため、議案第68号から第73号までの6議案は、工事請負の契約金額を変更するため、議案第74号は、路線の認定のため、議案第76号から第84号までの9議案は、今後の回収が見込めない県の債権を放棄するため、議案第85号及び第86号は和解のため、議案第91号及び第92号は、公の施設の指定管理者を指定するため、それぞれ議会の議決を得ようとするものです。

以上、このたび提案いたしました議案の概要等について御報告させていただきました。
よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

お問い合わせ

所属課室:総務部財政課企画調整班

電話番号:043-223-2071

ファックス番号:043-224-3884

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