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更新日:令和3(2021)年4月6日

ページ番号:19999

平成27年9月定例千葉県議会の知事あいさつ

本日ここに、9月定例県議会を招集し、当面する諸案件について御審議いただくことといたしました。

今回提案いたしました案件は、平成27年度の補正予算案、各種条例案及びその他附帯議案の21議案のほか、報告3件並びに平成26年度の決算認定についてです。

以下、その主な概要について申し上げます。

 

議案第1号は、平成27年度一般会計の補正予算案です。

補正額は、44億3,046万余円の増額で、補正後の予算額は、1兆7,140億713万余円となります。

今回の補正予算では、当初予算編成後の状況の変化等を踏まえ、「くらし満足度日本一」の千葉を目指し、緊急的に取り組むべき事業を計上いたしました。以下、その主なものについて申し上げます。

 

一つ目は、「県内経済の活性化」についてです。

東京オリンピック競技のうち、フェンシング、レスリング、テコンドーが幕張メッセで開催されることを踏まえ、3競技をPRするための体験イベントを開催するほか、外国人等の円滑な移動支援の検討など、大会の成功に向けた準備を進めます。

また、老朽化している総合スポーツセンター野球場については、耐震改修とともに、グラウンドの拡張など施設の充実を図ることとし、基本設計に着手します。

観光地の魅力向上を図るため、外国人観光客のニーズ等を調査し、今後のおもてなしの向上に活用するほか、公衆トイレの改修等に対する助成を増額します。

このほか、本県への移住・定住を促進するため、相談会等を開催するとともに、都内の鉄道路線での電子広告による情報発信を行います。

次に、商工業・農林水産業の振興としては、今後、市場拡大が見込まれる健康・医療分野に、県内中小企業の参画を促すため、東葛テクノプラザ内に医療機器の開発・交流拠点を設置し、製品開発や共同研究をサポートするほか、海外企業や外資系企業の本県への立地を促進するため、商談会等を開催するとともに、海外での対日投資セミナーなどで、本県の魅力をPRしていきます。

さらに、中小企業の人材確保を支援するため、中小企業の魅力や採用情報などを集積して、県のウェブサイトから発信するとともに、中小企業に人材採用の専門家を派遣します。

また、マレーシアで評価の高い県産サツマイモについて、生産者団体や県内の機械製造企業と協力し、現地での焼き芋の試食販売等のPRイベントを行い、サツマイモと加工用機械双方の輸出の促進を図ります。

このほか、野生鳥獣による農業被害の防止を強化するため、新たに、県が捕獲事業を実施するほか、高収益型の畜産経営を目指す取組に対する支援などを増額します。

 

二つ目は、「くらしの安全・安心の確立」についてです。

振り込め詐欺などの特殊詐欺の被害の防止に向け、公募により決定した広報用名称「電話de詐欺」を活用し、孫から祖父母に対し、注意を呼び掛けるはがきを送る取組を実施するとともに、少年の詐欺犯罪への加担を防ぐため、中学生に向けたリーフレットの配布を行うなど、「STOP!電話de詐欺」キャンペーンを行います。

また、高齢者に電話オペレーターが直接注意を呼び掛ける「被害抑止コールセンター」事業を平成28年度も継続します。

このほか、九十九里海岸、沿岸河川の津波対策については、海水浴場や自然環境等への影響を低減するとともに、河口や河川の合流部などの対策に万全を期すため、工法を一部見直し、予算を増額して整備を促進します。

 

三つ目は、「子育て支援・福祉・医療の充実」についてです。

子育て環境の改善を図るため、保育所や認定こども園等の施設運営費に対する負担金を増額するとともに、保育所等が国の基準を上回って保育士を配置する際の経費について、県単独で助成を行います。

また、病児保育や延長保育などの多様な保育ニーズや放課後児童クラブに対する補助を拡充するとともに、私立幼稚園等が実施する老朽化した遊具等の整備に対し助成します。

さらに、特別養護老人ホーム等を開設する際の、職員雇用などの準備経費に対する助成を拡充するとともに、新たに、市町村が行う福祉・介護人材の確保・定着支援に対する助成を行うなど、介護支援体制の強化を図ります。

このほか、肝炎治療の医療費助成について、C型肝炎の新薬による治療を促進するため、予算を増額します。

 

議案第2号は、特別会計財政調整基金の補正予算案で、地方財政法に基づき、平成26年度一般会計の決算剰余金の一部を財政調整基金に積み立てようとするものです。議案第3号及び議案第4号は、いずれも公営企業に係る特別会計の補正予算案です。

議案第5号から議案第12号までの8議案は、いずれも条例の一部改正または廃止に係るものです。そのうち主なものについて御説明申し上げます。

議案第5号は、法人県民税の超過課税の適用期限を5年間延長するため、議案第7号は、建築士法の一部改正に伴い、手数料の改定等を行うため、議案第8号は、番号利用法の制定に伴い、特定個人情報の取扱いを定めるため、議案第9号は、保育所における保育士の配置基準を緩和するため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものです。

議案第13号から議案第15号までの3議案は、工事請負等に係る契約を締結するため、議案第16号から議案第20号までの5議案は、インフレスライド条項に基づき工事請負の契約金額を変更するため、それぞれ議会の議決を得ようとするものです。

 

以上がこのたび提案いたしました議案の概要ですが、なお、この際、当面する諸問題等について御報告申し上げます。

 

まず、海外出張について御報告いたします。

先月31日から今月5日にかけて、マレーシア及びタイ王国の2カ国を訪問してまいりました。

出発直前に、バンコク市内で大変痛ましい爆発事件が起き、私も事件現場を訪問し、亡くなられた方々を悼んで献花を行ってきました。

また、安全等に配慮し、タイ王国で予定していた行事の一部を中止したことから、残念ながら県経済界や農業漁業団体などのミッション団等は参加できませんでした。

その中でも、マレーシアでは予定どおり行事を行い、梨をはじめとした県産品をPRするイベントや、現地旅行業者との商談会を開催するとともに、教育大臣と会談し、相互の教育交流をさらに促進することについて合意してまいりました。

また、タイでは、工業省との覚書を締結し、本県とタイの中小企業が国際的なビジネス展開を拡大できるよう、相互に協力して支援していくことに合意したほか、観光・スポーツ大臣に対し、東京オリンピック・パラリンピックに係る事前キャンプの本県での実施をPRするとともに、大手小売業者及び輸入業者と本県産農水産物の販売強化について、合意してまいりました。

今後とも、経済発展が著しいアジア地域をはじめとしたトップセールスを展開するとともに、そのフォローアップに県を挙げて取り組み、本県との交流がさらに拡大していくよう努めてまいります。

 

次に、地方創生について申し上げます。

「千葉県人口ビジョン」、「千葉県総合戦略」については、6月に骨子案を公表し、県議会をはじめ、有識者による総合戦略策定懇談会や市町村等から御意見をいただきながら、具体的な取組や指標を盛り込み、この度、それぞれの原案をとりまとめました。

原案では、本県がこれからも東京圏の一員として日本の発展を支え続けていくため、本県の持つそれぞれの「宝」を最大限に活用し、行政のみならず、県民、企業などオール千葉体制で、本県の地方創生の実現に向けた取組を推進することとしています。

今後、この原案をもとに、県議会や県民の皆様、市町村、策定懇談会などからの御意見を踏まえ、10月を目途に「人口ビジョン」及び「総合戦略」を策定し、千葉県ならではの地方創生に取り組んでまいります。

 

次に、県立幕張海浜公園への(仮称)JFAナショナルフットボールセンターの設置について申し上げます。

去る11日、公益財団法人日本サッカー協会と、設置に向けた基本協定を締結いたしました。

基本協定では、県と協会が、施設の設置に向けて、地域の振興や活性化、サッカー振興など双方の発展に資するよう相互に協力することとしています。

協会が整備する施設の詳細については、今後、協会において決定されることとなりますが、県としても、都市公園としての魅力の向上が図られる施設となるよう、協会と協力し取り組んでまいります。

 

最後に、成田空港の機能強化について申し上げます。

我が国を訪れる訪日外国人旅行者数は、近年、飛躍的に増加しており、今後も東京オリンピック・パラリンピックの開催等を契機に、更なる増加が見込まれています。

このような中、本年7月、国土交通省航空局長から、国として成田空港の第3滑走路が必要であるとして、地元の協力と四者協議会開催の要請がありました。また、8月には、成田空港周辺市町で構成する「成田空港圏自治体連絡協議会」からも機能強化に関する検討の場として四者協議会開催の要請があったところです。

これらの要請を受け、去る17日に四者協議会を開催し、今後の成田空港の機能強化と環境共生策について、四者協議会の場で検討していくことを合意いたしました。

本県としても、首都圏の空港力強化は非常に重要であると認識しており、今後、国、周辺市町、成田国際空港株式会社と協力しながら、成田空港の機能強化と、それに伴う騒音対策など、様々な課題について議論を深め、関係者としっかり連携し進めてまいります。

 

以上、このたび提案いたしました議案の概要及び当面の諸問題等について御報告させていただきました。

よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

お問い合わせ

所属課室:総務部財政課企画調整班

電話番号:043-223-2071

ファックス番号:043-224-3884

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