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報道発表案件

更新日:令和4(2022)年8月16日

ページ番号:14291

平成24年地盤沈下の状況について

 

発表日:平成25年9月20日

環境生活部水質保全課

県では、地下水及び天然ガスかん水※の採取等による地盤沈下の状況を把握し、その防止対策を図るため、県内47市町村において、地盤変動調査を毎年実施しています。
今回、平成24年1月1日の標高と平成25年1月1日の標高との差から、1年間の地盤変動量を取りまとめましたのでお知らせします。
(1)調査を実施した3,204.7km2のうち地盤沈下が認められた地域の面積は1,107.6km2となり、前年(3,204.7km2)と比較して減少しました。
(2)最大沈下量は1.29cmで、いすみ市荻原にある水準点(前年は市川市塩浜の30.89cm)でした。
(3)最大隆起量は2.32cmで、銚子市三宅町にある水準点(前年隆起した地点はありません)でした。
今後も、引き続き地盤変動状況の監視を行うとともに、地盤沈下の防止に努めていきます。

1調査目的

地盤変動調査は、地下水及び天然ガスかん水※の採取等による地盤変動を把握し、地盤沈下防止対策を図るため、昭和35年から毎年実施している。

※天然ガスかん水
地下にある、天然ガスを含んだ昔の海水。

2調査内容

  • 測量方法:1級水準測量
  • 測量基準日:平成25年1月1日
  • 測量地域:東葛地域、葛南地域、千葉・市原地域、君津地域、北総地域、九十九里地域(47市町村:3,204.7km2)
  • 測量した水準点数:1,155点
  • 測量距離:2,077km
    (内訳)
    千葉県実施:991点1,829km
    千葉市実施:164点248km

3調査結果の概要

(1)平成24年の地盤変動状況

千葉県、千葉市は地盤変動量を把握するために設置した水準点について水準測量を実施し、平成24年1月1日の標高と平成25年1月1日の標高との差から、1年間の地盤変動量を求めた。

その結果、

ア)調査を実施した3,204.7km2のうち、地盤沈下面積は1,107.6km2であり、前年が全ての地域で沈下していたのに対して、大きく減少し、約3分の1となった。
また、地盤沈下がみられた地域のうち、前年がほとんど2cm以上の沈下であったのに対し、今回はすべて2cm未満の沈下であった。(表1及び図1)

イ)最大沈下地点は、いすみ市荻原にある水準点で、その沈下量は1.29cmであった。(表2及び表4)

ウ)2cm以上隆起した地点が13地点確認され、最大隆起地点は、銚子市三宅町にある水準点で、その隆起量は2.32cmであった。(表3)

これらのことから、今回も東北地方太平洋沖地震の余効変動(地震後の緩やかな地殻変動)の影響が考えられる。

(2)5年間(平成20~24年)の累計地盤変動状況

長期的な地盤変動量を把握するため、直近の5年間(平成20~24年)の状況を累計し、前5年間(平成15~19年)の状況と比較したところ、直近の5年間の累計で10cm以上沈下した面積は93.9km2であり、前5年間の1.8km2と比較して増加している。

これは、平成23年に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、沈下面積が増加したものである。(表5)

4地盤沈下の原因と対策

(1)地盤沈下の原因

地盤沈下の原因は、地質環境条件など当該地域の状況について詳細な検討を要するが、主として、地下水の採取、天然ガスかん水の採取による人為的要因、若しくは、地震、自然圧密等の自然的要因又はこれらの要因が複合されたものと考えられる。

今回の調査結果については、東北地方太平洋沖地震の余効変動(地震後の緩やかな地殻変動)の影響が考えられる。

(2)人為的要因の対策

今回の調査結果においては、東日本大震災による影響が大きいと考えられるが、地盤沈下は不可逆的な現象であることから、これを防止するために長期的に沈下状況を把握し、適切な対策を継続的に実施することが必要である。そのために、今後とも次の施策を講ずることとする。

ア)モニタリング

天然ガスかん水及び地下水採取に伴う影響を把握するため、水準測量による地盤変動量及び観測井による地下水位等の測定を継続する。

イ)法・条例による地下水採取規制

地下水の採取による地盤沈下を防止するため、工業用水法、ビル用水法、千葉県環境保全条例により、指定地域(28市町村)を図3のとおり、定め規制を行っている。許可後は各揚水施設の揚水量の報告を求め、より一層、地下水の合理的利用が図られるよう指導する。(図3)

ウ)地盤沈下の防止に関する協定による指導

天然ガスかん水採取による地盤沈下を防止するため、千葉県内で天然ガスかん水を採取する企業と県の間で、地盤沈下の防止に関する協定を締結し、この協定に基づき天然ガスかん水地上排水量の削減等を指導している。(図3)

(参考)

表1平成24年地域別・変動量別面積

地域

地盤変動

調査面積

※1(km2)

(1)地盤沈下が見られない地域(km2)

(2)沈下量(cm)別地盤沈下面積(km2)

(1)(2)に含まない地域

※2(km2)

地盤沈下が見られる地域合計(km2)

~1.99cm

2.00~3.99cm

4.00~5.99cm

6.00~7.99cm

8.00cm

東葛

358.2

31.7

326.5

326.5

(358.2)

(-)

(-)

(0.0)

(321.4)

(36.8)

(-)

(-)

(358.2)

葛南

253.9

137.1

116.9

116.9

(253.9)

(-)

(-)

(4.1)

(204.7)

(9.1)

(0.0)

(36.0)

(253.9)

千葉・

市原

617.7

595.6

22.2

22.2

(617.7)

(-)

(-)

(35.3)

(542.6)

(1.4)

(0.0)

(38.4)

(617.7)

君津

264.3

247.3

17.0

17.0

(264.3)

(-)

(-)

(-)

(264.3)

(-)

(-)

(-)

(264.3)

北総

643.8

306.5

337.4

337.4

(643.8)

(-)

(-)

(-)

(228.8)

(379.3)

(35.7)

(-)

(643.8)

九十九里

1,066.8

778.8

287.8

287.8

(1,066.8)

(-)

(7.2)

(255.7)

(553.2)

(249.6)

(1.1)

(-)

(1,066.8)

合計

3,204.7

2,097.1

1,107.6

1,107.6

(3,204.7)

(-)

(7.2)

(295.1)

(2115.0)

(676.2)

(36.8)

(74.4)

(3,204.7)

注)()内は平成23年

※1調査範囲
法・条例に基づく地下水採取規制区域及び天然ガスかん水を採取している九十九里地域を中心に県全体(5,156.60km2)の約6割に当たる3,204.7km2を調査した。
調査を実施した市町村は以下のとおりである。

東葛地域:野田市、柏市、流山市、我孫子市、松戸市
葛南地域:浦安市、鎌ケ谷市、市川市、船橋市、習志野市、八千代市
千葉・市原地域:千葉市、四街道市、市原市、長柄町
君津地域:袖ケ浦市、木更津市、君津市、富津市
北総地域:成田市、栄町、印西市、白井市、佐倉市、酒々井町、富里市、芝山町、八街市
九十九里地域:銚子市、多古町、旭市、匝瑳市、横芝光町、山武市、東金市、九十九里町、大網白里市、白子町、茂原市、長生村、長南町、一宮町、睦沢町、いすみ市、大多喜町、勝浦市、御宿町

※2平成23年において浦安市から千葉市における埋立地域においては全ての水準点で4cm以上の沈下が確認されたものの、東北地方太平洋沖地震による液状化の影響が入り組んでおり、他地域のように沈下量別地盤沈下面積を算出することが困難な地域(74.4km2)。

表2平成24年地盤変動(沈下)の大きな地点(1cm以上)

水準点

地盤変動量(cm)

所在地

名称

24年

23年

いすみ市

荻原

IS-11

-1.29

-5.05

八街市

八街ろ

YM-4

-1.27

-6.60

睦沢町

川島

4

-1.22

-4.23

八街市

八街ろ

YM-5

-1.21

-6.44

富里市

高松

TM-18

-1.19

-6.85

長生村

七井土

3926

-1.14

-3.97

八街市

文違

3013

-1.09

-6.32

大網白里市

南横川

O-7

-1.08

-5.35

野田市

古布内

SE-6

-1.06

-5.57

茂原市

萱場

48

-1.02

-4.95

富里市

十倉

TM-9

-1.00

-6.67

 

表3平成24年地盤変動(隆起)の大きな地点(2cm以上)

水準点

地盤変動量(cm)

所在地

名称

24年

23年

銚子市

三宅町

3961

2.32

-7.32

銚子市

常世田町

3960

2.26

-6.95

旭市

八木

3959

2.25

-7.24

旭市

三川

3958

2.18

-7.46

旭市

蛇園

3957

2.17

-7.08

銚子市

柴崎町

3962

2.16

-7.72

旭市

3956

2.14

-7.85

銚子市

八木町

CHO-8

2.12

-6.00

旭市

3955

2.04

-7.76

旭市

三川

II-1

2.03

-6.38

旭市

飯岡

II-2

2.02

-6.35

旭市

3954

2.00

-7.74

九十九里町

真亀

KU-1

2.00

-3.51

表4地盤沈下面積および最大沈下地点の推移

地盤変動調査面積
(km2)

地盤沈下面積(km2)

水準点数
()内は2cm以上の沈下のあった点数

最大沈下地点

~1.99cm

2.00~3.99

cm

4.00cm

所在地

沈下量
(cm)

24

3,204.7

1,107.6

0.0

0.0

1,107.6

1,145

(0)

いすみ市

荻原

1.29

23

3,204.7

7.2

295.1

2,902.4

3,204.7

1,122

(1,117)

市川市

塩浜

30.89

22

3,204.7

2,820.5

0.0

0.0

2,820.5

1,126

(1)

習志野市

藤崎

2.16

21

3,204.7

2,630.9

22.3

0.0

2,653.2

1,125

(9)

八街市

八街ろ

2.40

20

3,204.7

1,890.1

0.6

0.0

1,890.7

1,058

(1)

東金市

松之郷

2.04

19

3,204.7

2,942.8

61.4

0.0

3,004.2

1,059

(37)

東金市

松之郷

2.80

18

3,204.7

1,142.3

11.7

0.0

1,154.0

1,172

(6)

東金市

松之郷

2.36

17

3,204.7

1,101.7

0.3

0.0

1,102.0

1,170

(1)

いすみ市

岬町市野々

2.08

16

3,178.5

2,927.9

149.2

0.0

3,077.1

1,174

(56)

東金市

酒蔵

3.39

15

2,900.0

586.5

0.5

0.0

587.0

1,154

(1)

岬町

市野々

2.05

水準点数は、全点数のうち変動量を計算した水準点数の合計

表4について、初出時の数値に一部誤りがあったため、平成26年9月18日に修正しました。

表5平成20~24年地域別・5年間累計地盤変動量別面積

地域

地盤変動

調査面積

※1(km2)

(1)地盤沈下が見られない地域(km2)

(2)沈下量(cm)別地盤沈下面積(km2)

(1)(2)に含まない地域※2

(km2)

地盤沈下が見られる地域合計(km2)

~1.99

cm

2.00~3.99cm

4.00~5.99cm

6.00~7.99cm

8.00~9.99cm

10.00cm~

東葛

358.2

0.3

189.4

168.6

358.2

(358.2)

(306.0)

(39.1)

(13.1)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

(52.2)

葛南

253.9

28.0

141.6

48.1

0.1

36.0

253.9

(253.9)

(240.1)

(6.8)

(2.3)

(4.7)

(13.8)

千葉・市原

617.7

53.5

390.4

130.8

4.7

38.4

617.7

(617.7)

(379.8)

(194.3)

(38.4)

(4.5)

(0.7)

(237.9)

君津

264.3

12.9

251.4

0.0

264.3

(264.3)

(212.4)

(51.9)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

(51.9)

北総

643.8

13.5

334.3

210.9

61.2

643.8

(645.3)

(350.2)

(156.1)

(72.5)

(49.0)

(17.3)

(0.2)

(-)

(-)

(295.1)

九十九里

1,066.8

41.0

113.1

211.3

528.6

140.2

32.7

1,066.8

(907.6)

(158.4)

(213.2)

(211.3)

(195.9)

(97.0)

(29.7)

(1.8)

(-)

(907.6)

合計

3,204.7

41.0

207.9

1,197.6

1,210.5

355.9

93.9

74.4

3,204.7

(3,047.0)

(1,646.9)

(661.4)

(337.6)

(254.1)

(115.0)

(29.9)

(1.8)

(-)

(1,400.1)

()内は平成15~19年累計

※1調査範囲

法・条例に基づく地下水採取規制区域及び天然ガスかん水を採取している九十九里地域を中心に県全体(5,156.60km2)の約6割に当たる3,204.7km2を調査した。

※2平成23年において浦安市から千葉市における埋立地域においては全ての水準点で4cm以上の沈下が確認されたものの、東北地方太平洋沖地震による液状化の影響が入り組んでおり、他地域のように沈下量別地盤沈下面積を算出することが困難な地域(74.4km2)。

※3各地域における地盤変動傾向について、図4に取りまとめた。

 

図11年間変動図(PDF:302KB)

図25年間変動図(PDF:317KB)

図3千葉県の地下水利用の規制(PDF:76KB)

図4各地域における地盤変動傾向(PDF:34KB)

お問い合わせ

所属課室:環境生活部水質保全課地盤沈下対策班

電話番号:043-223-3822

ファックス番号:043-222-5991

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