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更新日:令和2(2020)年2月27日

「時代にあった障害者と健常者のつながり」(2019年度心の輪を広げる体験作文入賞作品)

「時代にあった障害者と健常者のつながり」

高校生区分

千葉県知事最優秀賞

筑波大学附属聴覚特別支援学校2年
西浦 大貴(にしうら ひろき)

 

僕は十七歳。一歳半で聴覚障害と分かりました。それからずっとろう学校で育ち、ほとんどろうの中でしか生きてきませんでした。自分の中ではそれが当たり前でした。障害者手帳はありますが、自分が障害者だという意識はあまりありませんでした。

今回はじめて、学校で募集のあった三浦海岸共同生活に参加しました。障害のある人、ない人、同年代の人が集まって活動するというものです。参加する前、楽しみにしおりをパラパラ眺めていました。参加者リストのページに載っている自分の名前を見て、自分が障害者としてひとくくりにされているように感じました。障害者であると意識していなかった僕にとって、ショックなことでした。それはともかく、僕は三日間、様々な障害がある人、ない人とお話しがしたいという動機を持ってこの企画に参加しました。また、挑戦しないで後悔するより、挑戦して後悔しろという信念を持っています。だから、この企画の実行委員に名のりでて、さらに活動班の班長にも挑戦しました。

ところで、会話する上で、私は口の形と声を合わせて読み取ります。この時に、頭の中で相手が発した文字、一文字、一文字を並べて文章を作り直し、おかしかったら修正します。相手が大きく口を開けてゆっくりお話してくれると助かるのは、口の形がはっきりしていることで、読み間違いが減り、話す速さがゆっくりなことで、頭での作業が追い付くからです。僕はこのような理由から、口を大きくはっきりと動かしてお話してもらうことをお願いしています。

さて、この共同生活で私は同じ班の知的障害、自閉症のお友達と手を繋いで行動したり、おしゃべりしたりしました。僕もこの交流の前までは、知的、自閉症という障害をひとくくりにしていたのかもしれません。当たり前のことかもしれませんが、実際にそのお友達とお話しすることで、一人一人にそれぞれ得意なこと、できることがあることに気付かされました。それぞれが得意なこと、個性を思う存分発揮できる社会に近づけることも大事なことだと思います。

反対に、耳が聞こえにくい僕のために周りの人は、口を大きく開けて話してくれたり、メモを見せてくれたり、パソコンテイクをしてくれました。事前に聴覚障害について勉強し、理解してくれていたんだと思います。同じ班の人やバスの席で隣になった人が支えてくれたおかげで、みんなとリアルタイムで楽しく過ごすことができました。ありがとうと言いたいです。しかし、その一方で僕なんかのために・・・という思いもあります。障害者ということで気を使わせて悪いなという気持ちになるのです。よく作文では、助け合いたい、他の人に目を配りたい、と書きがちだと思います。でも、僕はこうは思いません。将来、お互いに気を使わずに生活できる社会になることが一番良いと思います。その方が、お互いに遠慮せず、生き生きとした生活を送れるのでは?と思います。みんなが猫を被って、お互いに気を使いあったり、遠慮しあったりすることが一番嫌いです。遠慮せず、身構えず、堂々としていたら楽ではありませんか。

これからは、機械、AIの時代です。現在ある補聴器も全てデジタルとなり、ロジャーシステムなど補助機能のあるものが出ていて便利になっています。では、もし数十年前に生まれていたら、どうだったでしょうか。やはり障害者だと自分で意識しなければならないほど、会話が出来なかったと思います。これからは、聴覚に障害がある人であれば、音を視覚化できる機械。肢体不自由の人であれば、電動車椅子を越えて自動車椅子など、次々と出てくると思います。最近、目の不自由な人の視力が改善したことが話題になりました。大学でIPS細胞から角膜の細胞を作り、更に培養してシート状に加工し、移植したそうです。これからの時代にあった、障害者と健常者を繋ぐもの、それは機械であったり、医療かもしれません。時代の流れに沿って、利用できるものをしっかり活用することで不自由が自由となります。それを大きな一つの社会の輪にすべきだと思いませんか。障害者と健常者がお互いに気を使わないでいられる社会、それこそが真の壁のない社会であると思うのです。

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