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更新日:令和2(2020)年2月27日

「偽りのない笑顔」(2019年度心の輪を広げる体験作文入賞作品)

「偽りのない笑顔」

中学生区分

千葉県知事最優秀賞

千葉大学教育学部附属中学校1年
永井 妃咲(ながい きさき)

 

全身がふるえて、唇が真っ青になりながらも、私は、勇気を振りしぼって、立ち向かったんだ。そう、立ち向かったんだ。

私が通っていた小学校には、脳に障害を持っているA君がいた。その子は、男の子達に机を蹴られたり、しゃべり方をからかわれたりしていて、見ている側が嫌になる程だった。元々、障害者に偏見を持っていた私は、見ていることしかできなかった。いや、偏見というより、怖かったんだ。

しかし、それを変える大きな出来事が起こる。それは、六年生になって初めて同じクラスになったことだ。同じクラスになって、共に時間を過ごすうちに、その子はすごく愛敬があり、頑張り屋な子だと知った。いつも笑顔で、家でお母さんと練習しているらしく、字を書くことや会話をすることが、どんどん上達していた。私は、そんなA君のファンになってしまった。話しているだけで、すごく癒されて、頑張っている姿を見て、すごく勇気をもらっていた。

しかし、六年生になっても、イジメは終わらない。どうしてイジメるんだろう、早く止めなきゃ、何度も、何度も、そう思った。しかし、勇気のない私は、行動に移すことができなかった。しかも、そのとき私は、男の子達がいないときだけ、A君の相談に乗る、という、すごく最低で、ずるいことをしていた。心の片隅で、相談に乗っているだけで偉くない?という気持ちが少しあったのだろう。しかし、繰り返すが、すごく最低で、ずるいことをしていたんだ。

そんなことをしていた私にも、心が変化する出来事が起こる。それは、A君が、一人のときに、とても「悲しそうな顔」をしていたのを見てしまったことだ。今まで、どんな事があっても、笑顔だったのに、それは、偽りで、一人になると、いつもこうやって悲しんでいたことが分かった。そのとき、無性に、男の子達に対しての怒りがわいてきた。そして、今まで体感したことがないぐらい全身がふるえて、唇が真っ青になりながらも、こぶしをにぎりしめて言ったんだ。

「イジメの何が楽しいの?皆同じ人間なんだよ!」

これを言って、皆が障害者への偏見が無くなった訳ではないだろう。

しかし、私は、男の子から満面の笑みで、

「ありがとう。」

と言ってもらえた。あのとき、どんなにうれしかったか、言葉では言い表せない。

私は、世の中で一番大切なものは笑顔だと思う。障害者への偏見がなくなり、一緒に偽りのない笑顔になれる、そんな世の中になったら、どんなに素敵だろうと思う。

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所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

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