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更新日:令和5(2023)年4月1日

ページ番号:4737

子宮頸がん予防ワクチンに関する情報

子宮頸がん予防ワクチン(ヒトパピローマ様粒子ワクチン(以下「HPVワクチン」という。)の定期接種について

HPVワクチンの接種は予防接種法に基づいて実施されており、国内外の研究結果から、ワクチン接種による子宮頸がんの予防効果などのメリットが、副反応などのデメリットよりも大きいことを確認して、皆さまに接種をお勧めしています。

しかしながら、接種は強制ではなく、あくまでご本人の意思に基づき接種を受けていただくものです。接種を望まない方に接種を強制することはありません。また、接種対象者やその保護者の同意なく、接種が行われることはありません。

実際に予防接種を受ける際は、ワクチンの有効性とリスクを十分に理解した上で、受けるかどうかご判断ください。

なお、令和5年4月1日から、現在、定期接種の対象となっているサーバリックス(2価HPVワクチン)、ガーダシル(4価HPVワクチン)に加えて、シルガード(9価HPVワクチン)が定期接種の対象となります。

シルガード(9価HPVワクチン)に関する詳細な情報については、下記厚生労働省ホームページをご参照ください。

厚生労働省ホームページ「9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について」外部サイトへのリンク

子宮頸がんについて

子宮頸がんの現状

「子宮頸がん」とは、女性の子宮頸部にできるがんのことです。子宮は、胎児を育てる器官で、全体に西洋梨のような形をしています。また、子宮頸部は、腟へと細長く突き出た子宮の入り口部分(腟の方から見た場合には、奥の突き当たり部分になります。)のことを言います。

子宮頸がんは、若い世代の女性のがんの中で多くを占めるがんです。

日本では毎年、約1.1万人の女性がかかる病気で、さらに毎年、約2,900人の女性が亡くなっています。

患者さんは20歳代から増え始めて、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も、毎年、約1,000人います。

出典 国立がん研究センターがん情報サービス 2019年全国統計値に基づく累積罹患リスク、2021年累積死亡リスク、2021年人口動態統計がん死亡データより

子宮頸がんの原因

子宮頸がんの発生にはヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスが関わっています。このウイルスは、子宮頸がんの患者さんの90%以上で見つかることが知られており、HPVが長期にわたり感染することでがんになると考えられています。なお、HPVは一般に性行為を介して感染することが知られています。

子宮頸がんの症状

子宮頸がんは初期の頃にはほとんど症状のないことが多いですが、生理のとき以外の出血や性行為による出血、おりものの増加などが見られることがあります。また、進行した場合には、下腹部や腰の痛みや血の混じった尿が見られることもあります。このような症状がみられた際には、ためらわずに医療機関を受診してください。

子宮頸がんの予防

子宮頸がんの予防法としては、HPVワクチンを接種することで、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防することが挙げられます。また、子宮頸がん検診を定期的に受けることで、がんになる過程の異常(異形成)やごく早期のがんを発見し、医師と相談しながら、経過観察したり、負担の少ない治療につなげたりすることができます。

HPVワクチンについて

HPVワクチンは、平成25年度から小学校6年生から高校1年生の女子を対象に開始した定期の予防接種です。

なお、令和4年度から令和6年度(令和4年4月1日から令和7年3月31日)までは、平成9年度生まれから平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日から2007年4月1日)までの女性で、小学校6年生から高校1年生の頃にHPVワクチンの接種の機会を逃した方を対象にキャッチアップ接種として、あらためて接種の機会をご提供しています。

本県では、各市町村において定期接種対象者は接種を無料で受けることができます。

お住まいの地域での実施方法や、接種の詳細などについては、お住まいの市町村の予防接種担当課にお問合せください。

HPVワクチンの接種について

HPVワクチンは、3回(シルガード®9については、1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合は2回接種となります)の接種が必要です。

予防接種法に基づく標準的な接種は、中学1年生となる年度に、以下のとおり受けることとなります。

サーバリックス®については、1回目の接種を受けた1か月後に2回目を、6か月後に3回目の接種を受けます。

ガーダシル®については、1回目の接種を受けた2か月後に2回目を、6か月後に3回目の接種を受けます。

シルガード®9については、1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合は、6か月後に2回目の接種を受けます。

((注)シルガード®9については、1回目の接種を15歳になってから受ける場合は、1回目の接種を受けた2か月後に2回目を、6か月後に3回目の接種を受けることになります。)

なお、標準的な接種以外でも、小学校6年生から高校1年生相当の年度の間には、定期接種として、公費で以下のとおりHPVワクチンを受けることができます。

サーバリックス®については、1か月以上の間隔をおいて2回接種し、1回目の接種から5か月以上かつ2回目の接種から2カ月半以上の間隔をおいて3回目の接種を受けます。

ガーダシル®については、1か月以上の間隔をおいて2回接種し、2回目の接種から3か月以上の間隔をおいて3回目の接種を受けます。

シルガード®9については、1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合は、6か月後に2回目の接種を受けます。

((注)シルガード®9については、1回目の接種を15歳になってから受ける場合は、1回目の接種を受けた2か月後に2回目を、6か月後に3回目の接種を受けることになります。)

HPVワクチンの接種についての接種スケジュールの画像

HPVワクチンの効果

サーバリックスおよびガーダシルは、子宮頸がんをおこしやすい種類(型)であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。

シルガード9は、HPV16型と18型に加え、ほかの5種類のHPVの感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。

公費で受けられるHPVワクチンの接種により、感染予防効果を示す抗体は少なくとも12年維持される可能性があることが、これまでの研究でわかっています。

海外や日本で行われた疫学調査(集団を対象として病気の発生などを調べる調査)では 、HPVワクチンを導入することにより、子宮頸がんの前がん病変を予防する効果が示されています。また、接種が進んでいる一部の国では、子宮頸がんそのものを予防する効果があることも分かってきています。

HPVワクチンの接種を1万人が受けると、受けなければ子宮頸がんになっていた約70人ががんにならなくてすみ、約20人の命が助かる、試算されています。

HPVワクチンのリスク

HPVワクチン接種後には、接種部位の腫れ、赤みなどが起こることがあります。

まれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)が起こることがあります。

HPVワクチン接種後の副反応についての画像

因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状をふくめて、HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、

接種1万人あたり、サーバリックスまたはガーダシルでは約9人、シルガード9では約8人です。

このうち、報告した医師や企業が重篤と判断した人は、接種約1万人あたり、サーバリックスまたはガーダシルでは約5人、シルガード9では約7人です。

HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、  接種1万人あたり、サーバリックスまたはガーダシルでは約9人、シルガード9では約8人です。  このうち、報告した医師や企業が重篤と判断した人は、接種約1万人あたり、サーバリックスまたはガーダシルでは約5人、シルガード9では約7人です。

痛みやしびれ、動かしにくさ、不随意運動について

ワクチンの接種を受けた後に、広い範囲に広がる痛みや、手足の動かしにくさ、不随意運動(動かそうと思っていないのに体の一部が勝手に動いてしまうこと)などを中心とする多様な症状が起きたことが報告されています。

この症状は、専門家によれば「機能性身体症状」(何らかの身体症状はあるものの、画像検査や血液検査を受けた結果、その身体症状に合致する異常所見が見つからない状態)であると考えられています。

症状としては、1.知覚に関する症状(頭や腰、関節等の痛み、感覚が鈍い、しびれる、光に対する過敏など)、2.運動に関する症状(脱力、歩行困難、不随意運動など)、3.自律神経等に関する症状(倦怠感、めまい、睡眠障害、月経異常など)、4.認知機能に関する症状(記憶障害、学習意欲の低下、計算障害、集中力の低下など)など様々な症状が報告されています。

「HPVワクチン接種後の局所の疼痛や不安等が機能性身体症状をおこすきっかけとなったことは否定できないが、接種後1か月以上経過してから発症している人は、接種との因果関係を疑う根拠に乏しい」と専門家により評価されています。

また、同年代のHPVワクチンの接種歴のない方においても、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の「多様な症状」を有する方が一定数存在することが明らかとなっています。

このような「多様な症状」の報告を受け、様々な調査研究が行われていますが、「ワクチン接種との因果関係がある」という証明はされていません。

ワクチンの接種を受けた後や、けがの後などに原因不明の痛みが続いたことがある方は、これらの状態が起きる可能性が高いと考えられているため、接種については医師とよく相談してください。

積極的勧奨の再開について

「積極的な勧奨」とは、市町村が接種対象者やその保護者に対して、標準的な接種期間の前に、接種を促すハガキや予診票等を各家庭に送ること等により接種をお勧めする取り組みを指しています。

HPVワクチンは、その副反応について平成25年6月14日に開催された専門家の会議において、これまでに収集された医学的情報をもとに分析・評価され、ワクチン接種の有効性と比較した上で、定期接種を中止するほどリスクが高いとは評価されませんでした。

その会議では、接種部位以外の体の広い範囲で持続する疼痛の副反応症例等について十分に情報提供できない状況にあることから、接種希望者の接種機会は確保しつつ、適切な情報提供ができるまでの間は、積極的な勧奨を一時的に差し控えるべきとされました。

その後、HPVワクチンの接種については、専門家の会議において継続的に議論されてきました。令和3年11月12日に開催された会議において、安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められました。また、引き続きHPVワクチンの安全性の評価を行っていくこと、接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関の診療実態の継続的な把握や体制強化を行っていくこと、都道府県や地域の医療機関等の関係機関の連携を強化し地域の支援体制を充実させていくこと、ワクチンについての情報提供を充実させていくことなどを進め、積極的な勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当であると判断されました。

こうした専門家の意見を踏まえ、令和3年11月26日に差し控えの状態を終了させることとなりました。

ヒトパピローマウイルス感染症に係る定期接種の今後の対応について(令和3年11月26日)(PDF:167.4KB)

積極的な勧奨の差控えにより接種機会を逃した方へ

時限的に従来の定期接種の対象年齢を超えて接種を行うこと(以下「キャッチアップ接種」という。)について、「第26回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」において議論が開始され、「第27回同分科会」において、その対象者及び期間について意見が取りまとめられました。

これにより、平成9年度生まれから平成17年度生まれまでの女子をキャッチアップの対象とし、令和4年4月~令和7年3月までの3年間を期間として、令和4年4月1日から施行します。

厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会におけるキャッチアップ接種に関する議論について(令和3年12月28日)(PDF:311.2KB)

HPVワクチンを含む予防接種についての相談

厚生労働省では、「感染症・予防接種相談窓口」を開設しています。

下記相談窓口では、HPVワクチンを含む、予防接種、インフルエンザ、性感染症、その他の感染症全般についての相談に応じています。

電話番号:03-5276-9337

受付時間:平日9時~17時(土曜、日曜、祝日、年末年始は除く)

※行政に関するご意見・ご質問は受け付けておりません。

※本相談窓口は、厚生労働省が業務委託している外部の民間業者により運営されています。

リーフレットについて

9価の「HPVワクチン」を公費で接種できるようになりました

小学校6年~高校1年相当の女の子と保護者の方へ(PDF:790.4KB)

9価の「HPVワクチン」を公費で接種できるようになりました

 

HPVワクチン」の接種の機会を逃した方も9価のワクチンを公費で接種できるようになりました

平成9年度生まれ~平成18年度生まれの女性へ(PDF:694.3KB)

「HPVワクチン」の接種の機会を逃した方も9価のワクチンを公費で接種できるようになりました

 

小学校6年~高校1年相当の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(概要版)(PDF:3,437.9KB)

(※ファイルサイズが大きいため閲覧の際はご注意ください。)

小学6年~高校1年相当の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(詳細版)(PDF:4,048.7KB) 
(※ファイルサイズが大きいため閲覧の際はご注意ください。)

 

平成9年度生まれ~平成18年度生まれまでの女性へ(大切なお知らせ)(PDF:2,304KB) 
(※ファイルサイズが大きいため閲覧の際はご注意ください。)

 

医療従事者の方へ~HPVワクチンに関する情報をまとめています~(PDF:910.8KB)

千葉県における子宮頸がんワクチンの接種後有症状者に係る地域の医療機関との連携について

千葉県では、子宮頸がんワクチンの接種後に症状がある方の医療体制として、千葉大学医学部附属病院と帝京大学ちば総合医療センターを『協力医療機関』として指定し、予防接種後の広範な疼痛又は運動障害を中心とする多様な症状に対する診療に関して中心的な役割を担っていただいているところです。

令和4年度からは、積極的勧奨が再開されたことにより、接種後有症状者の診療が円滑に行われるように、より身近な地域でHPVワクチンの副反応について相談、診察、検査等に応じてもらえる医療機関として、『地域連携医療機関』を千葉県で指定し、支援体制を強化することとしました。

HPVワクチン接種後に気になる症状が生じた方は、まずは予防接種を実施した医師またはかかりつけの医師に御相談ください。

『地域連携医療機関』や『協力医療機関』への受診については、予防接種を実施した医師またはかかりつけの医師に御相談ください(予防接種を実施した医師またはかかりつけ医からの紹介状等が必要になります)。

(PNG:69KB)

 

○令和4年9月26日時点での『協力医療機関』・『地域連携医療機関』は、下記のとおりです。

(9月26日に、1医療機関追加になりました)

※『地域連携医療機関』や『協力医療機関』への受診については、予防接種を実施した医師またはかかりつけの医師に御相談ください(予防接種を実施した医師またはかかりつけ医からの紹介状等が必要になります)。

  

地域連携医療機関

令和4年9月26日現在

 区分  NO 医療機関名 所在地 窓口診療科名 連絡先
(電話番号)  
連絡先
(ファックス)
備考欄
協力医療機関 1 千葉大学医学部附属病院 千葉市中央区亥鼻1-8-1 痛みセンター・整形外科 043-222-7171 043-226-2720(医療サービス課)  ー
協力医療機関 2 帝京大学ちば総合医療センター 市原市姉崎3426-3 産婦人科 0436-62-1211 0436-61-4773(産婦人科外来)  ー
地域連携医療機関 1 独立行政法人国立病院機構 千葉東病院 千葉市中央区仁戸名町673 小児科のみ 043-261-5171 043-268-2613 8月31日指定
地域連携医療機関 2 医療法人財団明理会 行徳総合病院 市川市本行徳5525-2 婦人科・小児科 047-395-1151 047-399-2422 8月31日指定
地域連携医療機関 3 順天堂大学医学部附属浦安病院 浦安市富岡2-1-1 小児科・産婦人科 047-353-3111 047-353-3138 8月31日指定
地域連携医療機関 4 松戸市立総合医療センター 松戸市千駄堀993-1 総合診療科・小児科 047-712-2511 047-712-2573 8月31日指定
地域連携医療機関 5 国際医療福祉大学成田病院 成田市畑ケ田852 小児科 0476-35-5601 0476-35-5588 8月31日指定
地域連携医療機関 6 東邦大学医療センター 佐倉病院 佐倉市下志津564-1 産婦人科 043-462-8811 043-461-2721 8月31日指定
地域連携医療機関 7 総合病院国保旭中央病院 旭市イ1326 医療連携福祉相談室 0479-63-8111 0479-62-8383 8月31日指定
地域連携医療機関 8 医療法人鉄蕉会 亀田総合病院 鴨川市東町929 感染症科 04-7092-2211   8月31日指定
地域連携医療機関 9 国保直営総合病院君津中央病院 木更津市桜井1010 産婦人科 0438-36-1071 0438-36-1795 8月31日指定
地域連携医療機関 10 独立行政法人労働者健康安全機構 千葉労災病院 市原市辰巳台東2-16 産婦人科 0436-74-1111 0436-74-1151 8月31日指定
地域連携医療機関 11 医療法人財団東京勤労者医療会 東葛病院 流山市中102-1 総合診療科 04-7157-0530 04-7128-7194 追加
(9月26日指定)

 

予防接種による健康被害についての補償(救済)に関する相談

お住まいの市区町村の予防接種部門にご相談ください。

HPVワクチンを含むワクチン全体の健康被害救済制度については、「予防接種健康被害救済制度外部サイトへのリンク」のホームページをご覧ください。

関連リンク

 

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部疾病対策課感染症予防班

電話番号:043-223-2691

ファックス番号:043-224-8910

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