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更新日:令和元(2019)年11月1日

乳用育成牛の発育と生産性との関係

酪農経営の安定には、牛群の生産性と長命連産生が重要であり、そのためには優良な後継牛の確保と高度な飼養管理技術が必要です。しかし、近年では乳生産への供用年数の短さが問題となっています。

これまでの研究から、育成牛の給与メニューなど、育成管理の違いが成牛になってからの泌乳能力や供用年数に大きく関係していることが分かってきました。

本資料では、他6県と共同で実施した育成期の発育と乳生産の試験結果を基に、育成管理のポイントを紹介します。

1.試験の概要

試験1として、3か月齢から初産種付け時までの日増体重(以下、DG)を日本飼養標準(2017年版)に基づいて0.95キログラム、1.10キログラム及び1.10キログラムで飼料中粗タンパク質(以下、CP)含量を大豆粕で2%高めた3区を設定しました。

また、試験2では高CP飼料におけるバイパスタンパク質の効果を検討するために、DG1.05キログラムの設計で、大豆粕の代替に加熱大豆でCP含量を2%高めた区を設定しました。

2.育成期の発育と分娩月齢等

表1に結果を示します。DG0.95キログラムと比較してDG1.00キログラム以上の区で350キログラム到達月齢が約1か月、分娩月齢で約2か月短縮しました。種付け回数及び産子体重に差はなく、高増体による繁殖性及び胎子への影響は認められませんでした。

以上の結果から、初産種付けまでのDGを高めることで、21か月齢程度での早期分娩が可能と考えられます。ただし、後述するように、DGを過度に高めると泌乳成績に影響があるので注意しましょう。

表1.発育、繁殖の状況畜表1

3.タンパク質給与水準と分娩月齢等

DG1.00キログラム以上とした区に対して、試験1では大豆粕、試験2では加熱大豆を用いて飼料中CP含量を2%高めた区を設定しましたが、発育の向上や、初回種付けを早めることができませんでした。

消化試験の結果から、飼料中のCP含量を高めても成長に利用されず、尿中に排泄されたことが分かります(表2)。試験1でも同様のことが起きていたことが推測されます。これらのことから飼料中CP含量は日本飼養標準乳牛(2017年版)で示された量で十分と考えられました。

表2.体重300kg時の窒素出納と生涯生産性(試験2)

畜表2

 

4.その後の泌乳成績について

2つの試験の初産分娩後の泌乳成績を表3に示します。

表3.初産時の泌乳成績畜表3

表3の拡大画像(PNG:11KB)はこちら

DG1.00キログラムを超える区で初産乳量が減少する傾向がみられます。初産乳量に着目すれば過度な増体に注意し、DG1.00キログラム程度で管理することで乳量を低下させずに分娩を早めることができます。

以上のことから、育成期のDGが1.00キログラム程度ならば、乳生産に影響を及ぼすことはなく、育成期間を短縮することができると思われます。

また、過剰なCP給与は、無駄な飼料コストを増やすだけでなく、乳牛の一生にわたって影響を及ぼすことから、十分に注意しましょう。

初掲載:令和元年11月

畜産総合研究センター

乳牛肉牛研究室

研究員小林大誠

電話:043-445-4511

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