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更新日:平成28(2016)年11月28日

パッションフルーツの育苗

地域特産果実として、あるいは実も楽しめるグリーンカーテンとして、県内各地で注目されるパッションフルーツですが、育苗には若干の注意が必要です。以下のポイントを御理解いただき、パッションフルーツの安定生産を進めましょう。

1.挿し木繁殖の意義

千葉県で果実生産用に栽培している「サマークイーン」と「紫100g玉」は挿し木で繁殖します。

パッションフルーツは毎年又は2年に一度、必ず改植します。これは同じ樹を3年以上栽培すると、着果数が減少し、果実が小さくなり、食味が低下し、さらにウイルス病や立枯病にかかりやすくなるためです。

2.挿し木の時期と用土の準備

時期

挿し木のポイントは、腋芽が萌芽した枝を用いることと、気温と地温が25℃の条件で実施することです。

ハウス加温栽培ではこの条件に合う機会が2回あります。6月の結果枝の更新時と収穫後の8~9月です。

露地栽培では挿し木用の枝採取は収穫後の10月です。気温が低いので、育苗には電熱温床などの加温設備が必要です。

用土

用土は、肥料分を含まず排水性が良いことがポイントです。市販の挿し木用土や川砂などを用いますが、鹿沼土や赤玉土も粒の大きさが中粒以上で粒径が揃ったものであれば使用可能です。

3.挿し穂の準備と挿し木

挿し穂の準備

収穫が終わった結果枝、又は苗生産用のために結実させずに管理している枝梢を用いて挿し穂にします。このような部位を用いるのは充実していて得苗率が高いためです。葉色が濃い部分を挿し木当日に採取します。枝先と枝元は使用しません。

垂れ下がった枝から採取する場合は、新梢が基部方向に伸びているため、上下を間違えないように気を付けます。

0.5~2cm前後に伸長した新芽(図1)が上になります。その下部2節で挿し穂にします。穂の長さは栽培状況により変動します。

図1_新芽が発芽した部分を挿し穂にします

上位葉は、パッションフルーツでも3分の1程度まで切除するとされています。他の作物の挿し木と同様に蒸散抑制のため、また多く残すとスペースがより必要になるためです。
(切除割合を小さくした方が苗の生育が良いようにも観察されますので、現在調査しているところです)

その他の成葉と腋芽は元から切除します。巻きひげは発生後、間もなくかきとりますので、その後再発生はしません。もし見落としなどで残っていれば、これも元から切除します。下端の節直下は、くさび状になるように両側から斜めに切り下ろします(図2)。

図2_調整した挿し穂

挿し木

底に排水穴が多数開いた容器に、挿し穂が安定するよう穂の3分の1~2分の1を挿せる深さで用土を充てんし、たっぷり灌水して直ちに挿します。直立挿し、斜め挿しどちらも可能です。市販の挿し木用土以外の場合は、挿し穴を割り箸などで開けてから挿します。

4.挿し木後の管理

直射日光や雨、風が当たらない場所に置きます。発根の適温は25℃です。挿し床容器は排水を良くするため、通気性の良い台等の上に置きます。

新芽の伸長が一旦停滞した後に穂木の一部を掘り上げ、発根を確認することで鉢上げ適期を見極めます。発根していたら培養土(排水性と保水性がよいものが望ましい)を詰めた3~4号ビニールポットに鉢上げし、液肥(窒素10~15%程度を1,000倍に希釈)をしたたる程度に葉面散布し、IB化成(くみあい尿素入りIB化成S1号、窒素、りん酸、加里各10%の場合5粒/鉢)を施用します。

根が鉢全体に回る前に6~7号のポットに鉢上げし、同様の液肥とIB化成(同10粒/鉢)を施用し、支柱を立てます。

灌水は穂木が動かないよう低圧で行います。生育が旺盛なので用土が乾燥し過ぎることのないよう、また、過湿にならないよう留意します。

伸び出した新梢は適宜支柱に誘引し、腋芽と巻きひげ、花芽は小さいうちに全て除去します。目標とする苗木の長さはハウス栽培では50cm以上、露地栽培では150cmです。

冬期の最低気温は5℃なので、越年して育苗する際は必要に応じて加温します。

なお、挿し木を10月以降に行った場合、定植時期はハウスで3月頃、露地では5月以降になります。収穫は加温ハウスで7月から、露地で8月からです。 

初掲載:平成25年12月

農林総合研究センター暖地園芸研究所
果樹・環境研究室
主任上席研究員椎木千晴
(tel.0470-22-2961)

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