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更新日:令和7(2025)年12月19日

ページ番号:813512

令和7年度 千葉県公立高等学校入学者選抜に関する協議会(第3回)の結果

協議会の概要

1 日時

令和7年11月10日(月曜日)午前10時から正午まで

2 会場

千葉県庁中庁舎9階企画管理部会議室
(千葉市中央区市場町1-1)

3 内容

(1) 報告

 令和7年度千葉県公立高等学校入学者選抜に関する協議会(第2回)の概要について

(2) 協議

 ア 現行の千葉県公立高等学校入学者選抜の課題について
 イ 令和9年度千葉県県立中学校入学者決定の課題について
 ウ その他

4 協議結果の概要

(1)報告

 令和7年度千葉県公立高等学校入学者選抜に関する協議会(第2回)の概要について

 意見・要望等、特になし

(2)協議

 ア 現行の千葉県公立高等学校入学者選抜の課題について

【公立高等学校入学者選抜における併願制について】

  • 千葉県の全日制の課程の普通科における一般入学者選抜は単願制であり、学力検査はマークシート方式と記述式の併用となっており、国語の作文など、採点基準が各高等学校で異なる問題もある。また、全ての高等学校で学校設定検査を実施しており、一般入学者選抜の結果、欠員が出た高等学校は第2次募集を実施することとなっている。
  • 単願制には、家庭の経済的な事情等により、本来の第1志望校にチャレンジするのではなく、合格できそうな高等学校を受検するという選択をせざるを得ない場合がある。
  • 現在、他府県で導入されている併願制には、志望度が高い高等学校を複数志願可能なタイプの併願制と欠員があった高等学校のみ併願可能なタイプの併願制がある。
  • 愛知県、兵庫県、京都府、福岡県及び奈良県は併願制を導入している。
  • DA方式(受入保留方式)による併願制は、志願者が合格できる中で最も志望度が高い高等学校に合格できるため、志願者の本来の志望と実力に応じた最適な進路選択が可能となる。
  • 千葉県の公立高等学校入学者選抜に併願制を導入する場合、学校設定検査の在り方、学力検査の在り方及び併願可能な学校数等について検討する必要がある。
  • 学校設定検査の評価基準は高等学校ごとに異なるため、志願者は併願する全ての高等学校で学校設定検査を受検する必要があり、併願可能な学校数が増えれば、受検者の負担も増える。
  • 学校設定検査を実施しない場合、各高等学校の特色を入学者選抜に反映しづらくなる。
  • 学力検査において、採点基準が高等学校ごとに異なる問題が出題されるため、採点は高等学校ごとに行う必要があり、志願者数が増えれば、採点に要する日数が増え、教員の負担も増える。

 イ 令和9年度千葉県県立中学校入学者決定の課題について

【令和9年度千葉県県立中学校入学者決定における報告書の記載項目】

  • 配慮の必要な志願者の心理的負担等とならないよう、報告書から「特別活動の記録」、「行動の記録」、「出欠の記録」の3項目を削除することを検討している。

【令和9年度千葉県県立中学校入学者決定における自己申告書】

  • 「障害又は病気、怪我等の状況」について記入するように変更する。
  • 自己申告書の提出は任意とし、入学候補者の内定を判定する資料には入れない。
  • 自己申告書は、志願者が在籍する小学校が記載内容を確認する必要はない。

(1)公立高等学校入学者選抜における併願制について

  • 志望度が高い高等学校を複数志願できるタイプの併願制には基本的に賛成だが、学校設定検査がなくなると、各高等学校の特色を出しにくくなる面があるので、学校設定検査については、実施の有無を各高等学校が選択できる余地を残した方がよいと考える。また、各高等学校が自校の特色に基づいた選抜を実施できるように、推薦選抜等を設けることを検討してもよいのではないか。併願可能な学校数は、他府県の状況を鑑みると2校程度が妥当だと考える。一方で、志望度が高い高等学校を複数志願できるタイプの併願制を導入するとなると、志望校の順位付けによる高等学校の序列化が進むことが危惧される。
  • 志望度が高い高等学校を複数志願できるタイプの併願制について議論するのがよいと考える。併願制を実施するのであれば、記述問題をなくし、全ての問題をマークシート方式とするのがよい。各高等学校の特色という点を考えるならば、推薦選抜や特色化選抜等の実施や、「調査書の得点」を算出する際のKの数値の幅を拡大することについての議論があってもよい。併願可能な学校数については、慎重な議論が必要。
  • 全ての子供たちにとって良い方向に進むように協議していきたい。そのためには、公立だけでなく私立とも協議していくことが必要だと考える。公私共存で公立も私立も残った方が中学生にとってはよい。推薦選抜等についても意見が出たが、選抜の種類が増えれば増えるほど、入学者選抜は複雑化する。複雑化した入学者選抜に中学生や中学校が対応するためには、十分な周知期間が必要。
  • 現在の公立高等学校入学者選抜では、公立に合格したら公立に進学することが前提になっているが、私立に進学したいという中学生もいると思うので、進学先を後から変えられる仕組みも考えてほしい。
  • 併願制については、現在議論されている次期学習指導要領に盛り込まれるのであれば、導入する方向で考えていかなければならないのではないか。

(事)併願制については、次期学習指導要領に盛り込まれることが決まっているわけではない。また、文部科学省から併願制の導入に向けて具体的な方向性が示されているわけでもない。

  • 併願制については、中学生の進路選択の幅が広がることにつながるので、検討していく必要があると考えるが、懸案事項もあるので、制度設計については、慎重に議論していくべき。
  • 全国で併願制を導入している都道府県が少ないということは、併願制は簡単に導入できるものではないということではないか。また、併願制の導入が広まっていないということは、あまりメリットがないのではないか。千葉県には学区があるので、併願制を導入している他府県の事例を研究し、慎重に議論していく必要がある。
  • 最適な進路選択が可能になるのであれば、併願制の導入はありだと考えるが、現行の入学者選抜において、国語の作文など、採点基準が高等学校ごとに異なる問題が出題されている状況や全ての高等学校で学校設定検査を実施している状況を踏まえると、慎重に議論を進めていく必要がある。また、併願制を導入するための議論ではなく、併願制の有効性を含めて議論していくべきではないか。
  • 県内の中学校や高等学校から併願制を導入してほしいという意見が出ているのか。

(事)中学校や高等学校からの意見はないが、保護者や中学生からは併願制を導入してほしいという意見が個別で上がってくることがある。

  • 併願制の導入については、中学生のためになるのかという視点で考えることが1番重要だと考えるが、同時に、先生方のワークライフバランスも含めて考えていかなければならない。それぞれを分けて考えるのではなく、一緒に考えていく必要がある。
  • 併願制について考えていく上では学区も重要な論点になる。都市部と郡部では学区の有無による影響が全く異なる。
  • 併願制を導入した場合、人気のない高等学校においては、ますます志願者が減っていくことが危惧される。
  • 併願制が子供たちや保護者にとって有意性があるかどうかという検証をする必要がある。公立の高等学校に行ければいいというものではない。先行実施している自治体も含めて研究していかなければならない。
  • 本年度の入学者選抜から、館山総合高等学校の海洋科をはじめ、水産系の学科又は系列においては、遠隔地からでも志願できるようになった。これは県教委と当該校、そして地元の理解と協力があってはじめて可能になったものである。仮に学区が撤廃されて、各高等学校が何もしなければ、受検者は郡部から都市部に流れていくことが予想される。そうならないためには、各高等学校が県教委と協力しながら、県民に対して各高等学校の魅力を伝える努力をしていく必要があるだろう。

(2)令和9年度千葉県県立中学校入学者決定における報告書の記載項目

  • 探究活動が重視されていることは承知しているが、「総合的な学習の時間の記録」の欄に記載されている内容は、実情として、学習活動自体の記載がほとんどであるため、記載内容から適性を評価するのは難しい。「総合所見及び指導上参考となる諸事項」が残るのであれば、「総合的な学習の時間の記録」は不要ではないか。

(事)千葉県として「探究的な学びを重視している」というメッセージを発していくという点で必要だと考えている。

  • 「総合所見及び指導上参考となる諸事項」を残すということは、各教科の数字では表しきれない学力や特筆すべき行動の記録などを学校として責任をもって記載できることになるので賛成である。

(3)令和9年度千葉県県立中学校入学者決定における自己申告書

  • 高等学校の自己申告書のような様式にするのか。

(事)詳細についてはこれから検討していくが、高等学校の自己申告書に近い様式を考えている。

  • 事務局案に賛成である。
  • 「障害があることによって生ずることがら等」から「障害又は病気、怪我等の状況」に変更になると、志願者が記載する内容が変わるように感じるが、障害等の程度を書けばよいということか。

(事)程度に限らず、障害又は病気、怪我等の状況について、志願する中学校に知っておいてもらいたいことを自由に記載することができる。なお、提出は任意である。

配付資料

お問い合わせ

所属課室:教育振興部学習指導課学力向上推進室

電話番号:0120-23-1008

ファックス番号:043-221-6580

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