平成23年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の概要(千葉県速報値)
発表日:平成24年9月11日
千葉県教育庁教育振興
部指導課生徒指導室
電話:043-223-4054
本調査は、児童生徒の生徒指導上の諸問題の現状を把握し、今後の施策の推進を目的に毎年実施されている文部科学省所管の統計調査です。
本概要は、暴力行為、いじめ、公立小・中学校の不登校、公立高等学校の長欠・中途退学、自殺に関する平成23年度調査の本県分(千葉市を含む)を取りまとめたものです。
1調査項目及び対象
(1)暴力行為
(2)いじめ
(3)小学校及び中学校における不登校の状況等
(4)高等学校における長期欠席の状況等
(5)高等学校における中途退学者数等の状況
(6)自殺
2調査対象期間
- 平成23年4月1日から平成24年3月31日までの1年間
3調査結果の概要
(1)小・中・高等学校における暴力行為の発生件数は3,083件で、前年度の3,180件より97件減少。
ア校種別発生件数
- 小学校における発生件数は539件で、前年度の521件より18件増加している。
- 中学校における発生件数は2,245件で、前年度の2,349件より104件減少している。
- 高等学校における発生件数は299件で、前年度の310件より11件減少している。
イ形態別発生件数
- (ア)対教師暴力
小学校における発生件数は83件で、前年度の77件より6件増加している。中学校における発生件数は258件で、前年度の271件より13件減少している。高等学校における発生件数は21件で、前年度の30件より9件減少している。
- (イ)生徒間暴力
小学校における発生件数は341件で、前年度の325件より16件増加している。中学校における発生件数は1,216件で、前年度の1,207件より9件増加している。高等学校における発生件数は177件で、前年度の208件より31件減少している。
- (ウ)対人暴力
小学校における発生件数は17件で、前年度の10件より7件増加している。中学校における発生件数は57件で、前年度の70件より13件減少している。高等学校における発生件数は17件で、前年度の18件より1件減少している。
- (エ)器物損壊
小学校における発生件数は98件で、前年度の109件より11件減少している。中学校における発生件数は714件で、前年度の801件より87件減少している。高等学校における発生件数は84件で、前年度の54件より30件増加している。
(2)小・中・高等学校・特別支援学校におけるいじめの認知件数は7,378件で、前年度の8,335件より957件減少。
ア校種別認知件数
- 小学校における認知件数は3,672件で、前年度の4,239件より567件減少している。
- 中学校における認知件数は3,556件で、前年度の3,931件より375件減少している。
- 高等学校における認知件数は138件で、前年度の158件より20件減少している。
- 特別支援学校における認知件数は12件で、前年度の7件より5件増加している。
(3)小学校における不登校児童数は、898人で前年度より27人増加し、全児童に対する割合は0.27%で0.01ポイント増加。
中学校における不登校生徒数は、3,879人で前年度より303人減少し、全生徒に対する割合は2.51%で0.23ポイント減少。
※不登校児童生徒数とは、平成23年度に通算して30日以上欠席した児童生徒のうち「不登校」を理由とする児童生徒数である。
ア不登校となったきっかけと考えられる状況
- 小学校の児童で「不登校となったきっかけと考えられる状況」のうち上位3つは、(1)不安などの情緒的混乱(19.7%)、(2)無気力(15.9%)、(3)親子関係をめぐる問題(11.7%)である。なお「いじめ」は,1.7%となっている。
- 中学校の生徒で「不登校となったきっかけと考えられる状況」のうち上位3つは、(1)無気力(20.0%)、(2)不安などの情緒的混乱(16.2%)、(3)いじめを除く友人関係をめぐる問題(11.7%)である。なお「いじめ」は、2.3%となっている。
イ不登校児童生徒への指導の結果状況
- 小学校の不登校児童で「指導の結果、登校する又はできるようになった児童」の割合は、28.2%である。指導中の児童のうち、「登校には至らないものの好ましい変化が見られるようになった児童」の割合は、23.2%である。
- 中学校の不登校生徒で「指導の結果、登校する又はできるようになった生徒」の割合は、32.2%である。指導中の生徒のうち、「登校には至らないものの好ましい変化が見られるようになった生徒」の割合は、21.4%である。
ウ「指導の結果登校するようになった児童生徒」に特に効果のあった学校の措置
- 小学校の児童で「『指導の結果登校するようになった児童生徒』に特に効果のあった措置」のうち上位3つは、
(1)登校を促すため、電話をかけたり迎えに行くなどした。(11.8%)
(2)家庭訪問を行い、学業や生活面での相談にのるなど様々な指導・援助を行った。(10.0%)
(3)保護者の協力を求めて、家庭関係や家庭生活の改善を図った。(9.1%)
である。
- 中学校の生徒で「『指導の結果登校するようになった児童生徒』に特に効果のあった措置」のうち上位3つは、
(1)登校を促すため、電話をかけたり迎えに行くなどした。(12.0%)
(2)家庭訪問を行い、学業や生活面での相談にのるなど様々な指導・援助を行った。(11.2%)
(3)スクールカウンセラー、相談員等が相談にあたった。(10.2%)
である。
エ不登校児童生徒が相談・指導等を受けた学校内外の機関等の結果状況
- 小学校の不登校児童で「相談・指導を受けた機関等の状況」のうち上位3つは、(1)スクールカウンセラー・相談員等(23.1%)、(2)養護教諭(20.0%)、(3)教育委員会所管の機関(教育支援センターを除く)(15.9%)である。
- 中学校の不登校生徒で「相談・指導を受けた機関等の状況」のうち上位3つは、(1)スクールカウンセラー・相談員等(36.0%)、(2)養護教諭(19.0%)、(3)教育支援センター(11.9%)である。
(4)高等学校における長期欠席生徒数は3,894人で、前年度の3,684人より210人増加した。全生徒に対する割合は3.78%で前年度より0.16ポイント増加。長期欠席生徒の中で不登校を理由としている生徒数は3,017人で、前年度の2,506人より511人増加し、全生徒に対する割合も2.93%で0.46ポイント増加。
- 「不登校となったきっかけと考えられる状況」のうち上位3つは、(1)無気力(39.5%)、(2)あそび・非行(11.2%)、(3)不安など情緒的混乱(10.2%)である。なお、「いじめ」は、0.2%となっている。
- 不登校生徒が「相談・指導等を受けた学校内外の機関等の状況」のうち上位3つは、(1)養護教諭(21.8%)、(2)スクールカウンセラー・相談員等(15.1%)、(3)病院・診療所(5.5%)である。
- 長期欠席者3,894人のうち、「病気・けが」は386人で長期欠席者全体に占める割合は9.9%、「経済的理由」は145人で長期欠席者全体に占める割合は3.7%、「不登校」は3,017人で長期欠席者全体に占める割合は77.5%、「その他」は346人で長期欠席者全体に占める割合は8.9%となっている。
- 長期欠席者で「不登校」を理由としている生徒のうち、全日制の生徒数は2,274人で全日制生徒全体に対する割合は2.3%、定時制の生徒数は743人で、定時制生徒全体に対する割合は20.9%である。
(5)公立高等学校の中途退学者数は1,707人で、前年度の1,651人より56人増加し、年度当初の在籍者数に占める割合は1.7%であり、前年度の1.6%より0.1ポイント増加。(※平成23年4月1日の在籍者数102,932人を基準とする中退率)
課程別に見ると、全日制が1,177人で、前年度の1,157人より20人増加し、定時制は530人で、前年度の494人より36人増加している。
- 課程別の中退率は、全日制が1.2%で前年度と変わらず。また、定時制は14.8%で前年度の14.2%より0.6ポイント増加している。
- 学年別の中退率は、第1学年では2.4%で前年度の2.2%より0.2ポイント増加し、第2学年では1.7%、第3学年では0.7%でともに前年度と変わらず。
- 全中退者数に占める学年の割合は、第1学年では48.4%で前年度の48.8%より0.4ポイント減少し、第2学年では35.3%で前年度の34.0%より1.3ポイント増加し、また第3学年では13.7%で前年度の13.3%より0.4ポイント増加している。
- 中退の理由の上位3つは、(1)学校生活・学業不適応(50.4%)、(2)進路変更(24.1%)、(3)学業不振(8.8%)である。「学校生活・学業不適応」の内訳として上位3つは、(1)もともと高校生活に熱意がない(47.1%)、(2)人間関係がうまく保てない(15.7%)、(3)授業に興味がわかない(15.3%)である。「進路変更」の内訳として上位3つは、(1)就職を希望(55.1%)、(2)別の高校への入学を希望(20.6%)、(3)高校卒業程度認定試験を受験希望(8.7%)である。
(6)小・中・高等学校における自殺者数は1人(中学校)である。
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