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更新日:令和4(2022)年8月31日

ページ番号:315587

評価結果について(平成26年度・27年度分)-房総のむら指定管理

1.概要

(1)施設名等

施設名

千葉県立房総のむら外部サイトへのリンク

指定管理者

公益財団法人千葉県教育振興財団

指定管理期間

平成26年4月1日~平成31年3月31日

評価対象年度

平成26年度・27年度

第三者評価の有無(今回)

施設所管課

教育庁教育振興部文化財課

(2)施設の設置目的

設置目的

博物館は、歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管し、及び展示して一般公衆の利用に供するとともに、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行い、併せてこれらの資料に関する調査研究を行うことを目的とする。

指定管理者が行う業務の範囲

(1)博物館事業に関する業務

(2)施設等の管理・運営に関する業務

(3)その他(自主事業)

(3)施設の運営状況

年度

利用者(人)
※1

事業費等の内訳(千円)

指定

管理料(A)

その他維持

管理費(B)※2

使用料等

県収入(C)

県の収支

(C-A-B)

(参考)

利用料金

27

259,510

412,400

38,945

1,816

▲449,529

18,502

26

248,704

412,400

5,835

1,345

▲416,890

17,120

 

(参考)

25

 

268,659

340,686

 

99,589

※3

273

▲440,002

16,321

※1カウント方法:入場カウンターによる
※2維持補修費、委託料、工事請負費、備品購入費(指定管理料に含まれるものを除く)
※3東日本大震災により損傷した建物等の復旧工事費及び指定文化財建造物の保存修理工事費を含む

2.評価結果

(1)管理運営状況評価

評価項目

評価

評価理由等

管理業務の実施状況に関する事項

施設の設置目的・法令の順守等

A

  • 施設の設置目的や管理基準に従った管理運営が行われ、法令等を遵守して点検等を実施した。自主規程により個人情報の保護も適切に行われた。研修などを通して個人情報の権利・利益を全職員に徹底させている。

安全性の確保

A

  • 施設の安全の確保のため、マニュアルの徹底と訓練を実施し、不審者対応の体制整備を進めた。
  • 日常点検及び定期点検等が適切に実施され、施設の不具合等に係る職員体制整備を進めた。
  • 事故や災害発生時に、適切に報告がなされた。災害時等に対応できる職員の資格の取得を進めた。

適切な管理運営

A

  • 協定書及び管理業務仕様書に沿って清掃や警備等の業務が行われた。
  • 全職員を対象にした月例研修会等を実施し、来館者に対するマナーの向上が図られた。
  • 施設の特性上、社会的弱者等への対応は困難であるが、さらなる努力を望む。

適切な財産管理

A

  • 備品の管理、資料の貸与等が適切に行われた。
  • 協定書及び管理業務仕様書に沿った設備等の保守点検が適切に行われた。
  • 公益充実事業(自主事業)として老朽化した施設の大規模な修繕を実施した。
  • 指定文化財について関係機関との連携により適切に管理した。
  • 環境保全に取り組むとともに、生態調査実施など総合的な自然環境の保全、里山景観の管理を行った。

事業の企画運営に関する事項

事業の実施

S

  • 年間の体験演目数は同程度を維持し、新規演目を増やすなど来館者の多様なニーズに対応する体制に努めている。より多くの方に体験してもらう努力を継続してほしい。
  • 房総のむらの専門性や地域の特性、史跡や指定文化財を活かした、季節ごとの「まつり」やイベント等の各種事業を実施した。
  • 映画のロケ件数が増え、放映後に入館者が増加するなど、目に見えた効果があった。

サービスの向上等

A

  • 年間350種類以上の各種体験事業や、季節ごとの多彩なイベントを実施した。来館者目線での、よりきめ細やかなサービス、配慮を目指してほしい。
  • マスコットキャラクター「ぼうじろー」を活用し、利用者拡大に取り組んだ。
  • 多言語表記のガイドブックを作成し、外国人向けサービスの向上に取り組んだ。
  • 地域住民を中心としたボランティア活動を推進し地域交流の拠点としての役割を担った。ボランティアに教職員経験者の活用をはかる等の工夫が望まれる。
  • 調査研究の成果を展示等で公表した。常設展の更新に係る資料調査を実施した。
  • 多数の学校団体を受け入れ、学芸員による出張講座等の学習支援活動を行うとともに、教員向け研修を実施した。

施設の利用状況に関する事項

利用者数の状況

A

  • 入館者数、体験者数とも増加傾向である。引き続き来館者のニーズの把握に努め、体験演目の更なる精選、イベントの内容の見直しを行ってほしい。
  • 学校団体の利用は、横ばい~減少傾向である。児童・生徒数の変動の推移等を注視し、必要な対策に取り組む必要がある。

利用者増の方策

A

  • 各種広報媒体への情報提供、観光旅行商談会へ参加するなど、多様な広報活動のほか、ホームページ・ブログ・ツイッター・メールマガジンなどIT環境を利用した広報を推進した。
  • マスコットキャラクター「ぼうじろー」を館外のイベント等へ参加させ房総のむらの認知度向上を図った。
  • ロケ等により各種メディアへの露出が多く、他施設に類のない広報活動は十分な成果をあげている。

管理運営体制

A

  • 運営上重要な要素である好適人材の確保に努められたい。
  • 特に新規演目の開発等にあたっては、現在の体制は十分ではない。
  • 既存事業の継続のために、専門性の高い職員の育成に努められたい。

収支状況

利用料金の実績に関する事項

A

  • 入場料収入は増加傾向である。有料入場者数のうち、特に団体入場料収入の増加が目立つ。

収支状況等

A

  • 指定管理者が房総のむらの指定管理により得た収益について、公益充実事業として施設等の修繕等を実施するとともに、博物館整備準備金として積み立てを行った。
  • 施設の不具合の早期発見の体制を整え、不具合が軽微なうちに対処することで経費節減を図った。
  • 指定管理者の財務状況は健全と認められるが、予算と決算額に相当な差額が出ている点は是正に努められたい。

利用者意見の反映

利用者満足度

A

  • アンケート等の直接の意見のほか、ブログ等からの情報収集にも努めた。アンケートが少ないため、もっと感想を書いてもらえるよう工夫されたい。
  • 苦情等への対応は適切に対応した。施設に関する意見について適切に修繕等を行った。
  • 接遇研修を実施するとともに、接遇マニュアルの徹底を図った。
  • アンケートによる満足度が8割を超えており、体験満足度が高いことは、評価できる。

総合評価

良好

  • 管理業務の実施状況及び施設の利用状況については、ほぼ期待する水準である。事業の実施状況及び収支状況については期待する水準を上回っている。財務状況、利用者意見の反映・利用者満足度についてもほぼ期待する水準通りである。管理運営体制について引き続き充実を図ってほしい。
(2)特記事項

特に評価される点

  • 房総のむらの専門性や、地域の特性を活かした事業の実施。
  • ロケ等によるさまざまな広報活動。
  • 老朽化した施設の修繕の実施。

次年度以降に向けて改善が求められる点

  • アンケートの回収率を高め、来館者の利用目的や利用者の形態、利用者各世代のニーズの把握に努め、来館者目線でのきめ細やかなサービスを行うこと。
  • 外国人旅行者の誘致を促進するとともに、体験エリアの多言語化対応など、外国人入場者にとって利用しやすい施設となるようさらに検討すること。
  • 地元市町や観光協会・NPO・大学等の各種団体と連携を図り、地域活性化の取組を推進し、地域博物館としての役割(調査、研究等)をさらに充実させ、調査研究の成果を事業に還元するよう努めること。
  • 好適人材の確保に努めるとともに、予算計上された賃金の適正な執行を行うこと。ボランティアに教職員経験者等の活用を図るなど工夫すること。
  • 既存事業の見直しと新規事業の検討を行い、マンネリ化を避け、新たな来館者層の開拓とともに、リピーター確保に努めること。また、ITを活用した広報等により、引き続き房総のむらの認知度の向上を推進すること。

前年度評価で改善が望まれると指摘された点とその改善状況

【指摘事項】

  • 既存事業の見直しと新規事業の検討による、リピーターの確保と新たな来館者層の開拓。
  • 外国人来館者への対応を推進すること。
  • 風土記の丘資料館の常設展のリニューアルと「風土記エリア」と「むらエリア」の相互の来館者の誘導の方策。
  • 地域活性化の取り組みと地域博物館としての役割の充実。
  • 教員向けの研修会の充実と中学校・高校など小学校以外の学校団体の誘致及び利用学校団体の少ない地域からの誘致。
  • マンネリ化の注意と効率的な広報活動。

【改善状況】

  • ブログ等からの多様な意見の収集、大学等と連携した市場調査を実施した。ニーズ把握をもとに、新規演目等の増加や、イベントの見直しを実施した。
  • 多言語表記のガイドブックを作成した。
  • 資料調査を継続し、風土記の丘資料館の展示計画案を作成した。風土記エリアへの誘導用ゲートのデザインを変更した。
  • “江戸野菜プロジェクト”の成果により、地元企業向けの試食会等を実施した。
  • 教職員のための博物館利用に関する研修回数を増加し、学校向け出張講座を実施した。
  • マスコットキャラクター「ぼうじろー」の積極的な活用を行うとともに、ロケ件数を増やした。

(3)第三者評価におけるその他の意見

  • 魅力ある博物館を運営するためには、同一の管理者が継続して運営をした方が良い。また、継続して運営を行うことで、人材の育成を図る必要がある。
  • 同じ指定管理者が管理を継続していることで、事業の固定化、マンネリ化に陥りやすい。リピーターを意識した新規演目等の研究が必要である。
  • 博物館における研究として、長期テーマにのっとった館独自の研究を実施すべきで、運営状況に応じて中期計画を立て、長期テーマの具現化に努力することが重要である。また、指定管理における事業成果を、博物館の研究成果として報告することも博物館マネージメント等の面で有益である。
  • 地域的なテーマとして、隣接する印旛沼の古代から中世の水運に関する研究に取り組むなどしてほしい。また「伝統技術の継承支援」を発展させてほしい。
  • 施設の魅力を高めるため、施設の特殊性を生かした体験事業の数を増やすとともに、質を高めることが重要である。衣・食文化に関する体験演目の充実、外国人でも参加・体験できる事業の増加に努められたい。
  • 地元施設との連携を強め、空港に近いという利点を生かして事業を進めてほしい。
  • 通訳ボランティアの増員が望まれる。
  • 「おもてなし」の心による接客を心がけてほしい。
  • テーマパークとは異なる、博物館活動を期待する。

お問い合わせ

所属課室:環境生活部文化振興課学芸振興室

電話番号:043-223-4127

ファックス番号:043-224-2851

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