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更新日:令和5(2023)年11月9日
ページ番号:315332
(あきとみじんじゃのつつがゆ)
県指定無形民俗文化財
昭和63年3月30日
袖ケ浦市飯富(飽富神社)
毎年1月に2日間かけて、飽富神社では「筒粥」といわれる行事が行われる。「筒粥」は、粥の中に葦の筒を投げ込み、筒の中に詰まった粥の量によってその年の農作物の豊凶を占うという、いわゆる小正月の年占行事である。
事前の準備として、葦を刈りとったり、自在鉤や新しい柳の箸を用意したり、粥の材料となる米を石臼で粉にしたりしなければならない。以前はこうした準備の役目も、決まった家が世襲でおこなってきた。
初日の夜に神職や諸役が神社に集まり、社務所(御粥殿)の中で、葦を切りそろえ、末社の数と同数の75本を、5本・7本・9本・24本・30本の束に束ねるが、そのうち9本の束を占いの「本くじ」とする。午後0時になると、若者たちが井戸水を浴びて身を清め、このうち4人が檜の板に棒を揉み込んで火を起こす「火切り」を行う。
この火種を御粥殿の囲炉裏にうつし、若水と米の粉を柳箸でかき混ぜながら粥を作る。粥ができあがってくると神職が5束の葦を投げこみます。鍋を一度おろして神前に供えた後、本くじの葦束を引き上げ1本ずつ裂いて粥の詰まっている分量で、順に大麦・小麦・麻衣・早稲・中稲て・晩稲て・稗・粟・大豆の作柄を判定していく。その「結果表」は木版で刷って氏子に配られ、一年の作付けの目安とされる。また同時に、護符を竹串にさした「牛王串」も配られ、農家ではこれを田植えが終わった後、水田の水口に立てて、苗の成長を祈る。
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