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更新日:令和5(2023)年7月6日
ページ番号:315511
(きっぽはちまんのやぶさめ)
県指定無形民俗文化財
昭和40年4月27日
鴨川市仲(吉保八幡神社)
毎年9月28日に、吉保八幡神社の祭礼で「やぶさめ」の神事が行われる。吉保八幡のやぶさめは、地頭の畠山・鈴木両氏の家系によって伝えられ、現在では仲・大川面・宮山・八丁地区の氏子らによる保存会が継承している。祭事の役に、祢宜と呼ばれる弓取り神役があるが、この役にたずさわる者は祭りの中心を担うことになり、1週間ほど前から厳格な精進潔斎を行い、神社に籠もって別火生活に入り、毎朝早朝、参拝したのち水垢離をとって神事にのぞむ。また、25日には馬揃いといって、神占により、神前に集まった馬から「やぶさめ」に供する神馬が決められる。そして、祭礼当日、早朝には朝祭りが行われ、午後には祢宜迎えと称して笛太鼓にともなわれた練り歩きがあり、やがて「やぶさめ」が行われる。お練りには、神輿8基、屋台5台、宮立ちと呼ばれる太鼓9基が登場し、たいへん賑やかである。
「やぶさめ」は、はじめ、下乗りによって120間(約216m)の馬場で試乗される。そして、この試乗後にいよいよ祢宜が乗って、駆けあがる馬上から、左手に15mほど離れたところに立てられた的をめがけて矢が放たれる。的は3つ立てられており、合計9本の矢で3回ずつ射る。1回目は、早稲の早生・中生・晩生の矢とし、第2回目を中稲の、第3回目を晩稲を意味する。この矢の当たり具合で、翌年の適種や豊凶を占う。また、的は虫除けの御利益があるとされ、持ち帰る人も多く見受けられる。
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