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更新日:令和2(2020)年10月21日
ページ番号:315412
(ますまのおまとしんじ)
県指定無形民俗文化財
昭和38年5月4日
南房総市増間(日枝神社)
毎年3月1日、増間地区の氏神社である日枝神社の境内で行われる歩射神事である。的に矢を射て、その当たり具合によって稲作の豊凶などを占う祭礼行事で、御神的神事と呼んでいる。神事に先立ち、古式に則り的張りが行われる。的を作ることを的張りというが、これは鍵元といわれる旧家で行われる。的は、直径1.8mほどの円形の的で、篠竹で編んで紙を貼り、同心円状に墨で輪を描いたものである。一方、弓を射る役は、特定の家から選ばれた若者2名があたる。当日の朝、彼ら射手は鍵元の家に赴き、新湯の風呂に入ってから、さらに垢離の渕というところへ行って水浴潔斎し、再び戻って紋付き羽織袴に着替える。そして、鍵元の家の床の間に弓と餅を供え、射手はその餅を食べて、いよいよ歩射にのぞむ。当日は午後1時ころから神社で御祈祷などがあり、次に弓射の準備が整うと、3時半ごろから約1時間にわたって、境内で弓射の儀が行われる。重籐の弓張りと、2つの矢立に12本の矢が用意され、2名の射手は的から23間3尺(約43m)離れた鳥居側の定位置に立って交互に射る。矢は、早生・中生・晩生の3回にわけてそれぞれ12本ずつ射るので、のべ36本射ることになる。そして、この矢の当たり具合をその都度記録係が記し、総じてその年の天候や適種・豊凶を占うことになる。終わると、最後にその結果を神前へ報告したのち、その場で刷り物として参詣者や希望者に配る。
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