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更新日:平成29(2017)年4月14日

紙本著色観心十界図

(しほんちゃくしょくかんじんじっかいず)

紙本著色観心十界図

種別

県指定有形民俗文化財

指定日

平成9年3月21日

所在地(所有者)

夷隅郡大多喜町横山33(宝聚院)

概要

一般には「熊野観心十界曼荼羅」と呼ばれるものだが、宝聚院では「地獄極楽図」として伝えられてきた。1幅の画面によって、六道および四聖をあらわしたものであり、その中央に「心」の一字がおかれている。そして、その上部には出生から死亡にいたる人間の一生の過程が、その下部には多様な地獄道の情景をはじめ、餓鬼道、畜生道、修羅道の諸相が描かれている。

江戸時代から下大多喜の最勝院に伝えられたものであるが、明治30年代に最勝院が廃寺となって宝聚院と統合したことにともない、以後は宝聚院の所蔵となったものである。もとの所蔵の最勝院は、現在の宝聚院と同じく、曹洞宗大通寺の末寺にあたる寺で、明応6年(1497)に宝伝良僧によって開かれた寺院である。裏面には「下大多喜邑最勝院什物施□臺部田中」との記載がある。

このような構図の観心十界図は、室町時代後期から江戸時代初期まで盛んに描かれ、熊野比丘尼の絵解きに用いられた。現存する観心十界図の事例は、全国でおよそ20例しか知られていない。しかも、この宝聚院のものは、各地の類例のなかでも、三重県志摩郡志摩町の熊野家の蔵品、岡山県邑久郡邑久町の武久家の蔵品などと近く、もっとも整った形態をそなえたものであることから、江戸時代になってからの制作と考えられている。熊野比丘尼の絵解きによる熊野信仰の流布をうかがわせる、たいへん貴重な資料である。

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