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更新日:令和6(2024)年2月8日
ページ番号:315208
(はちまんじんじゃのいざりばた)
県指定有形民俗文化財
昭和42年3月7日
山武市白幡824(八幡神社)
いざりばたとは、直接地面に腰を下ろし両足を前に投げ出した姿勢で布を織る機織機で、地機ともいう。現在、一般的になっている「高機」よりも、古い形のものである。
八幡神社のいざりばたは、実用品ではなく、毎年旧暦9月上旬に行われる八幡神社(通称白幡八幡神社)の「御旗織行事」に用いる用具である。御旗織行事では、未亡人、または老年の女性が潔齋し、毎年10月に、いざりばたを使って社殿で麻の旗を織る。織りあがった旗は祭礼当日、社前で竹に吊るされる。かつては実際に指定資料を使って織っていたが、現在は破損が激しいため神社で保管し、行事には新しい地機を使用している。
御旗織行事の由来は、源頼朝が房総に上陸し北上する時に八幡神社に立ち寄り、戦勝祈願として白旗を奉じたことに始まるといわれ、以降毎年白旗を掲げるようになったとされている。また、徳川家康がその故事を聞き、東金御殿の竹を旗竿として献じたともいう。今も旗を吊るす竿には御殿山からとってきた竹が使われる。
古来、神への奉仕者として機織女が水辺の小屋に籠もるという習俗が知られているが、この神事は古式をよく残し、更にこれに源家の白旗伝説が付随したものと思われる。
このいざりばたは、杉材を手斧で削った古い形のものであるが、八幡神社の別当寺(管理寺)であった般若院が元禄2年(1689)に全焼していることから、この直後に従来の形を踏襲して製作されたと考えられている。
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