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更新日:令和5(2023)年7月7日

ページ番号:314749

天正検地帳

(てんしょうけんちちょう)

天正検地帳

種別

県指定有形文化財(古文書)

指定日

昭和57年4月6日(平成16年3月29日追加指定)

所在地(所有者)

船橋市、成田市、酒々井町、香取市、東庄町、銚子市、匝瑳市、茂原市、君津市、木更津市(船橋市ほか)

概要

 豊臣秀吉は天正10年(1582)7月に、山城国を手始めに全国的に次々と諸国の検地を実施し、土地の耕作者や石高などを把握していった。これは太閤検地と呼ばれており、房総地方でも天正18年から行われている。

 里見氏が治めていた安房国内での検地は、天正18年に秀吉の家臣である増田長盛が赴いて行われた。ただしこの検地は領主や村からの申告による差出検地であり、現地を測量しての検地は慶長2年(1597)から始まった。一方、里見氏から没収されて徳川の領国となった上総国では、下総国とともに天正18年に関東に入府した徳川家康の家臣によって、天正19年から実測による検地が始まり、慶長年間(1596~1615)まで継続して行われた。上総国内では1月から西上総地方の周淮郡、天羽郡へ進み、7月以降東上総の山辺郡、武射郡、望陀郡の順に実施された。下総国では2月から印旛郡から香取郡、海上郡、匝瑳郡と進められていった。

 こうした上総・下総国での検地により作成された検地帳は、冊子装の正副の2部が原本として作成され、正本は領主へ提出し副本が村に残された。検地帳には一筆ごとに耕地の縦横の間数、土地の種類、等級、面積、所有者、耕作者などが記されており、近世初期の土地状況がわかる貴重な資料となっている。天正年間の検地帳は上総・下総で写本を含めて50件以上が確認されており、このうち状態の良い原本18件(71冊)を指定している。

上総国(6件35冊)

船橋市:「上総之内佐瀬之郡川田之郷山口村水帳」1冊(現市原市)・船橋市立西図書館保管/木更津市:「上総国望陀郡菅生庄請西之郷御縄打水帳」16冊・木更津市立図書館/君津市:「上総国周淮郡練木村御縄打水帳」3冊・「上総周東庄北子安之郷御縄打水帳」5冊・君津市立中央図書館保管/茂原市「上総国弐宮之庄渋谷之郷之内北塚村御縄打水帳」4冊・「上総国弐宮之庄渋谷郷御縄打水帳」6冊

下総国(12件36冊)

成田市:「下総国香取郡遠山庄川栗御縄水帳」1冊・「下総国香取郡金山郷御縄打之水帳」1冊(成田市史編纂室保管)/酒々井町:「下総印東庄中台郷御縄打水帳」1冊/銚子市:「下総国海上郡三崎庄猿田郷村野帳」4冊・「下総国海上郡三崎庄堀之内枝柴崎郷屋敷帳及び水帳」7冊/匝瑳市:「下総国匝瑳松山神領帳」1冊/東庄町:「下総国香取郡東庄郡郷枝鹿野戸村野帳」3冊・「下総国香取郡東庄郡郷枝谷津村野帳」2冊・「下総国香取郡東庄郡郷枝今郡村野帳」2冊/香取市:「下総国香取郡府馬領長岡村御縄打水帳」8冊・「下総国香取郡木内庄木内郷野帳」4冊・「下総国香取郡岡飯田村御水帳」2冊

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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