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更新日:令和5(2023)年5月11日
ページ番号:314697
(ちゅうどうつりとうろう)
県指定有形文化財(工芸品)
昭和63年3月30日
夷隅郡大多喜町久保(個人)・千葉県立中央博物館大多喜城分館保管
この釣燈籠は鋳銅で、一つの型で鋳上げたまるぶき技法により鋳造されたもので、大きさは総高が31.7cm、笠の径が31.0cm、台座の径が30.5cmである。
笠は花弁形にかたどられており、月の形に2個、飛翔する鳥の形に1個の計3個の煙出しの穴が開けられている。笠の表面の中心に8弁を浅く鋳出して、高さ2.5cmの切子を置いて鐶座としている。釣鐶は欠失しているが、切子の通し穴に付着した錆から見て、鉄製のものが使用されていたと考えられる。台座は円形で、獣脚を3本付け、台座裏面の中央には中心に溶解した銅を流し込んだ鋳口の残り金がそのまま突出している。
全体の形姿や鐶座の切子、獣脚などの様式は、長南町の笠森寺所蔵の「鋳銅唐草文釣燈籠」(有形文化財)と通じるものがあり、室町時代の作品と推定される。
本燈籠は、室町時代中期頃に上総武田氏が築いた大多喜根古屋城といわれる城跡付近から出土したと伝えられている。
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