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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:314668
(ぼんしょう)
県指定有形文化財(工芸品)
昭和32年4月23日
匝瑳市宮本256(熊野神社)
この梵鐘は高さ95cm、口径56cmで、3段組で鋳上げられている。乳は4段4列に配置され、上帯、下帯ともに文様はみられない。2個の撞座は竜頭の方向と平行に位置し、4葉の複弁の蓮華文をかたどっている。
池の間の3区にわたって銘文が刻まれている。池の間の第1区の「下総国匝瑳郡南條庄熊野山若王一王子御宝前突鐘」から始まり、発願聖人上慶、権別当財部秋泰、祢宜財部秋守、別当正僧都永範などの熊野神社と、その経営を司っていた別当寺の僧侶名などが続きいている。また、地頭と領言という言葉もあり、南條庄における熊野神社の位置付けをうかがうことができる。
第3区には文和2年(1353)という北朝の紀年銘があり、製作年代も明らかである。銘文中に大檀那丸子胤宣とあるが、市川市葛飾八幡宮に所在する県指定有形文化財の梵鐘に刻まれている丸子真吉と同家系の者とも考えられる。
附で指定してある和鏡と陶器は、昭和17年(1942)に境内の松の根株下から出土したもので、松草文散鏡と常滑三筋壺である。
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