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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:315105
(もくぞうみょうけんぼさつりゅうぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成13年3月30日
香取郡東庄町笹川(東庄町)
妙見菩薩像は、北辰とよばれる北極星、または北斗七星を神格化したもので、尊星王ともいわれる。天変あるいは個人の寿命吉凶を支配するものとして、奈良時代から信仰されており、中世以降、妙見が弓箭神として千葉氏一族の尊崇を受けた。
本像は、ヒノキ材を使っており、いったん割った材を再びつなぎ合わせる割矧造である。像高は49.0cmで、足下の亀形の台座を含めても51.9cmという小型の像である。表面は砥の粉と漆を混ぜ合わせて塗った錆地に黒漆を塗り、その上に彩色を施す。
妙見は、平安時代後期から鎌倉時代前期にかけての図像集にさまざまな姿が見えるが、本像のように沓を履き、剣をとって立ち、髪を長く垂らす童子形の像は例がない。よく似た例は、中国の道教における真武神にある。
口をへの字に結んだ顔立ちや動きのある姿に、童子形の武神としての優れた表現を示し、その作風から鎌倉時代の13世紀後半の作と見られている。
真武神の図像をとりいれた妙見として早い時期に属するものであり、千葉氏の一族に伝わった本像は、当時の千葉氏における妙見信仰のあり方を物語るものとしても貴重なものである。
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