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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:314794
(もくぞうにょらいぎょうざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成8年3月22日
長生郡睦沢町大上3351(普門寺)・睦沢町立歴史民俗資料館保管
像の高さは96.5cm、クスノキ材の一木造の像である。頭から体の主要部分は1材から彫り出され、内刳(うちぐり)が施される。また両脚部は横1材で内刳が施されている。
頭の頂に円丘状の盛り上がりをあらわし、宝冠を戴く。宝冠は、各面の上部を三山形にする四面宝冠(しめんほうかん)で、各面に如来坐像各1体を浮き彫りにする。天冠台をあらわし、髪は両耳前のもみあげ部を羅髪とし、後頭部は平彫りされている。衲依(のうえ)は左肩を覆い右肩に少しかかり、再び左肩を覆っている。右腕は肘を曲げて前に出し、掌を前に向けて立て、第2指を深く曲げており、左腕は肘を曲げて膝上にのせ、掌を上に向け、第2指のみを曲げている。左足を上にした結跏趺坐(けっかふざ)の姿をとる。
全体としてのゆるやかな面のとり方、単純な衣文の構成、浅く柔らかな彫法は、定朝様式の影響下にあることを示していて、平安時代後期の作品であると考えられる。
この像は阿弥陀如来と伝えられていますが、五智宝冠(ごちほうかん)を戴く密教系の宝冠阿弥陀如来像とは異なる部分が多く、宝冠の四仏は顕教の四方四仏を思わせるもので、この像のような像容は類例が無い。尊名が明らかにできないため「如来形」の資料名となっている。
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