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更新日:令和5(2023)年12月14日
ページ番号:315434
(もくぞうせんじゅかんのんぼさつざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成4年2月28日
南房総市石堂302(石堂寺)
像高約100cm。ヒノキ材の寄木造。頭体の幹部は正背の中央と両耳の後ろで4材をつなぎ合わせ、両脚部の高さで底板を彫り残し大きく内刳を施す。頭上面は別材製で、挿し込まれている。合掌手は肩・肘・手首でつなぎ合わせ、宝鉢手は合掌手上膊部に上膊部をつなぎ合わせ、さらに肘と手首でつなぎ合わせている。脇手は左右の体側に前中後の3列に分けてそれぞれ19本がつなぎ合わせらている。玉眼をはめ込み、垂髻で、髪はすべて筋彫りされている。髻の頂に仏面、垂髪の基の部分、正面、両側に各1面、地髪部に7面を表し、天冠台の上正面に阿弥陀化仏立像をつけている。白毫相を表し、耳朶は紐のように伸び、穴が開いている。条帛・天衣を懸け、裳と腰布を着け、右足を外にして結跏趺坐している。鼻梁が太く意志的な強さを感じさせる厳しい相貌、抑揚に富んで、しかも引き締まった量感豊かな体躯、写実的な衣文の処理など作風の上から慶派の系統に連なる作品と言える。内刳に当たっても、上げ底状に底板を彫り残す、運慶創始の手法が使われていることから、鎌倉時代中期の造像と考えられる。
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