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更新日:令和2(2020)年10月7日
ページ番号:314745
(もくぞうそうぎょうざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成3年2月15日
勝浦市大森935(応徳寺)・千葉県立中央博物館大多喜城分館
像高約42.1cm。ヒノキ材の寄木造。像容は円頂で、下衣の上に法衣を着け、袈裟を左肩に着け、その端は左胸に環をつけて背部からの紐で吊り、左腕の肘に掛ける。手は禅定印を結び、椅子の畳座に結跏趺坐する。両袖と衣の裾を正面に垂らす。顔は壮年から初老の相貌が写実的に表され、謹厳な性格を感じ取ることができる。衣の垂下部の裏面に「院廣」の刻銘があり、この像が平安時代後期の院助(仏師覚助の子、仏師長勢の弟子と伝える)以来の伝統を持つ京都仏師の一派・院派に属する室町時代の仏師の作品であることが明らかである。院廣の作品は他に数例確認されており、「石清水八幡宮記録」などから足利尊氏の庇護を受けた仏師だったことがわかり、当時の関東地方への進出をめざした院派仏師の禅宗寺院での造像を示す作品である。当初玉眼を嵌め込んでいたと思われるが、現在は両眼とも横木を貼り彫眼となっている。
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