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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:315248
(もくぞうだいにちにょらいざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和50年3月28日
柏市松ヶ崎1112(覚王寺)
覚王寺は、寛文3年(1663)長源の開基と伝えられ、閑静な住宅街の中に格調高く存在している。この木造大日如来坐像は、像の高さ58cm、台座の高さ42.5cm。ヒノキ材の一木で、体幹部は前後に割り、内部を刳くりぬいて再び矧ぎ合わせる割矧造とよばれる技法で作られ、漆の上に金箔を置く漆箔という技法で装飾されている。
正面に5仏を、他の各区に雲の渦巻いた文様を配した五智宝冠をかぶり、白毫相、三道を表している。条帛、裙、腰布をつけて智ち拳印を結ぶ金剛界の大日如来像で、大日如来と飛天を配した二に重円相光背を背に蓮華座に結跏趺坐している。
丸顔の表情、両手や両膝の組み方、肉付けなど、すべてがつつましくおだやかであり、衣のひだも浅く美しく整えられているなど、小像だが、平安時代後期の様式を正統に受継いだ佳品で、台座、光背も具備し、破損、補修も少ない状態でこの地に伝存しているのは貴重である。
なお、墨書銘が、像内胸部に「三河栄弥戊子/九月十六日」、両脚部裏に「像立佛師六郎四郎」とある。造像に関係した僧名と造像年、仏師名を記したものと見られ、その書体から造立時のものと思われる。しかし、「戊子」の年は、天仁元年(1108)もしくは仁安3年(1168)にあたると思われるが、確定できていない。
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