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更新日:令和2(2020)年10月7日
ページ番号:314776
(もくぞうじえだいしざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和42年3月7日
長生郡長南町長南969-1(長福寿寺)
ヒノキ材を用い、頭部は一木を両耳の半ばを通る線で縦に前後に割り内刳を施し、再度つなぎあわせ、体部とは衣の襟の線でつないでいる。体部は、胸前の部分、背の部分、両肩から外側の左右部分がそれぞれ縦材を用いて内刳されてつなぎあわされている。脚部は横材をつなぎ、両手・持ち物・袖先などは別材がつながれている。表面は泥地漆塗りの黒褐色で、袈裟の一部に金箔が残る。像高は41cm。
像容は円頂で、初老の姿を表し、僧衣に袈裟を着けている。両手は肘を曲げ、胸の前で、右手は念珠を、左手は独鈷杵を持つ。両袖口は膝両側に垂れ、両脇に広がっている。
像内には頭部と体部周囲に墨書銘があり、延徳2年(1490)に造像され、像が平安時代初期の天台宗の高僧慈恵大師であることがわかる。また、当代の住職の行海が鎌倉円覚寺仏所の仏師少納言伊豆法眼慶忠ほかに造像させたこと、大檀那が長南城主・長南次郎平常秀であることが記されている。
慈恵大師は、10世紀後半に第18世天台座主として活躍し、比叡山の一大発展をもたらした高僧で日本天台宗中興の祖といわれ、鎌倉時代以降悪魔調伏の力を持つ聖者として信仰を集めた。
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