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更新日:令和2(2020)年8月26日
ページ番号:315202
(なるとう・とうがねしょくちゅうしょくぶつぐんらく)
国指定天然記念物
大正9年7月17日
山武市島・東金市上武射田(国)
成東・東金食虫植物群落は九十九里平野のほぼ中央に流れる作田川に沿った低湿地で、山武市と東金市にまたがって広がってる。大正9年(1920)に指定されたわが国最初の天然記念物の一つだったが、当初は心ない人たちに荒らされることを恐れて、告示をしない指定という変則的な方法がとられた経緯がある。しかし、次第にその存在が一般に知られるようになると、不法に採集する者が増えてきたため、昭和7年(1932)に官報に告示され、天然記念物としての指定地の意義を明らかにするとともに、保存管理の措置がとられるようになった。
指定地の面積は約3.2haで、そこに300種以上の植物が自生し、食虫植物は8種が確認されている。食虫植物は、葉にある繊毛で虫を捕えるコモウセンゴゲ、イシモチソウ、ナガバノイシモチソウや、茎や葉にある捕虫のうで水中や地中の微小な虫を捕えるタヌキモ科のミミカキグサ、ホザキノミミカキグサ、ムラサキミミカキグサ、イヌタヌキモである。また、食虫植物以外にも、ノハナショウブ、ヒメハッカなど多くの希少な湿生植物が自生しており、環境省が作成したレッドデータリストのうち18種が自生する貴重な湿原である。見頃となる時期は種類によって異なり、7~8月に最も多くの種類の植物が観察できるが、イシモチソウはそれより早い5~6月が観察に適している。
この貴重な植物群落は、一時荒廃しかけたが、地元のボランティアを中心に改善がなされ、現在にいたっている。
イシモチソウ(食虫植物)
トキソウ
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