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更新日:令和2(2020)年10月1日
ページ番号:314788
(ぼんしょう)
重要文化財(工芸品)
昭和51年6月5日
長生郡長柄町長柄山414(眼蔵寺)
眼蔵寺は長和2年(1013)の開基で、当初は「鳴滝寺」と称したが、建久3年(1192)に源頼朝が胎蔵界曼荼羅を奉納したので「胎蔵寺」と改めたと伝えられている。眼蔵寺となったのは近世になってからのことである。
この梵鐘は高さ91cm、口径62.1cmで、池の間の上部に型継ぎの跡があり、2段に鋳上げられたことがわかる。乳は付いておらず、蓮座上円窓内に胎蔵界四仏の種子を、上帯には流雲文、下帯に唐草文を鋳出している。また、池の間には銘文が陰刻されている。
撞座は竜頭の方向と平行に位置し、銘文からもこの寺がかつて「胎蔵寺」と称していたことがわかり、そのほか、弘長4年(1264)の紀年や、作者の大工広階重永の名前が明らかとなる。紀年銘のある梵鐘としては、千葉県で最も古いものとなる。
なお、乳のない梵鐘は全国的にも非常に珍しく、山梨県塩山市の向岳寺にある在銘梵鐘と、大正6年(1917)にこの眼蔵寺境内から発見された梵鐘の3例しかない。境内から発見された梵鐘は、現在東京国立博物館に所蔵されている。
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