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更新日:令和3(2021)年7月26日

ページ番号:314905

刀 無銘吉岡一文字

(かたな むめい よしおかいちもんじ)

無銘吉岡一文字

種別

重要文化財(工芸品)

指定日

昭和30年2月2日

所在地(所有者)

千葉市美浜区(個人)

概要

 長さ72.8センチメートル、反り2.6センチメートルの、反りの大きな優れた姿を伝える名刀である。

 吉岡一文字とは、鎌倉時代中期に備前(岡山県)におこった刀工一派の名称で、室町時代初期にかけて優れた作品を残している。一文字は、茎の中央近くに太鏨で「一」の字を切ってあることからそう呼ばれ、他に福岡一文字、正中一文字、片山一文字などの系統もある。

 造りは鎬造り、庵棟で、磨上無銘となっている。鍛えは小板目肌で、目はよくつまり、地肌に白く影のように見える乱れ映りがみごとである。刃文は、はばき元の中ほどまでは小丁子乱で、中ほどからは丁子乱が重花となっているなど、刃文はたいへん変化に富んでいる。刃縁の線は細くしまっており、一文字派独特の豪華絢爛さをかもしだしている。

 この刀は上杉家伝来の名刀で、「景勝公おてえらび御手撰三十六腰」の1口として知られているが、鍔の位置に近い部分に打ち合った時にできた刃こぼれが認められ、実戦に使用されたことがうかがえる。

お問い合わせ

所属課室:教育振興部文化財課指定文化財班

電話番号:043-223-4082

ファックス番号:043-221-8126

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