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更新日:令和2(2020)年8月7日
ページ番号:314652
(けんぽんちゃくしょくあいぜんみょうおうぞう)
重要文化財(絵画)
昭和50年6月12日
匝瑳市横須賀1294(長徳寺)
愛染明王は、愛欲煩悩がそのまま悟りにつながるものであることを表す明王で、愛染明王を本尊として息災利益降伏、敬愛を祈るのを愛染明王法といい、鎌倉時代を中心に戦勝、息災の修法が行われ。また、愛染という字義から、特に女性の信仰の対象になった。愛欲を悟りの心へと変える明王であることから、身体は愛欲を表わす赤い色をし、頭には獅子冠をかぶり、額にも一眼をもち腕は6本の三目六臂に描かれることが多い。
この画像は、縦136cm・横65.5cmである。市松模様の石畳の中央に蓮華の反花を置き、その上に火炎を放ち宝珠のあふれる宝瓶が載る。背後に大円相の中に二重円相をもった愛染明王が描かれている。愛染明王は、忿怒の顔で蓮華座上に座り、獅子冠をかぶっている。光背の周囲には雲炎がたなびき、床の石畳には宝瓶からあふれた宝珠が散っている。
全体に細部まで精緻に描かれ、華麗な彩色が施される。明王の肉身部は強い朱色で彩色され、雲炎は濃淡をもった朱で描かれている。宝瓶の両肩から垂れ下がり脚にまとわりつく吉祥花や石畳にみられる表現など、装飾過多ともいえる雰囲気をもっているが、その精緻さと華麗さは、関東における鎌倉時代の本格的な仏画の作品といえる。
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