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更新日:令和2(2020)年6月3日
ページ番号:314935
(ほけきょうじごじゅうのとう)
重要文化財(建造物)
大正5年5月24日
市川市中山2-10-1(法華経寺)
法華経寺五重塔は、本阿弥光悦に始まる美術工芸や刀剣鑑定の名家である本阿弥家10代光室(1583~1625)が父光徳(1554~1619)の3回忌と母妙光の5回忌にあたる元和8年(1622)に、加賀藩主前田利光(3代利常1626年まで利光を名乗る)(1593~1658)の援助を受けて建てたもので、総高31.6mの五重塔である。
落ち着いた和様の形式をもち、各層の大きさは方三間、初層から四層まで軒は二重繁垂木で、最上層の垂木だけを扇垂木としているのは江戸時代以前の傾向を示している。細部の装飾は少なく、蓑束と格子、窓の下の格狭間以外には彫刻なども見当たらず、外部全体は朱塗で仕上げられている。
屋根は銅板瓦棒葺で、二層以上は縁を廻らし手すりがついているが、初層は手すりがなく、四面とも中央に桟唐戸があり、両脇に連子窓がある。塔の内部は初層だけが部屋としての体裁をもち、心柱を囲んで金箔を施した四天柱が立ち、手すりをめぐらせた須弥壇が作られている。柱の上部や組物には美しい彩色模様がある。2層目から上は階をなさず、外から見えない部分には装飾を加えない野仕上げのままで構造材が入り組んで見える。
関東地方には江戸時代以前様式の五重塔は少なく、この塔を含めて東京都大田区の池上本門寺の五重塔など4基が残るだけである。
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