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更新日:令和7(2025)年5月20日

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知事定例記者会見(令和7年5月14日)概要

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日時

令和7年5月14日(水曜日)16時から16時45分

場所

本庁舎5階大会議室

動画

令和7年5月14日知事定例記者会見(動画)

項目

  1. 令和7年度6月補正予算案について

 令和7年度6月補正予算案について

(知事)

皆さん、こんにちは。

令和7年度6月補正予算案について、説明をさせていただきます。

お手元の資料をご覧ください。表紙の部分に、6月補正予算案の特徴を記載しています。

令和7年度当初予算では、骨格予算として、人件費や社会保障費等の義務的経費のほか、工程上年度当初から着手することが必要な事業、新規事業であっても安全・安心の確立に向けて一日も早く取り組むべき事業等について、必要な予算を計上したところです。

令和7年度6月補正予算については、政策的な判断を要する経費や新規事業、投資的経費のうち新規着手分等を中心に、「肉付け予算」として編成をしています。

具体的には、産業の振興や道路ネットワークの整備等、今後の千葉県の発展に不可欠な事業、教育環境の充実やこども・若者の支援をはじめ、「医療・福祉の充実」、「環境対策の推進、文化・スポーツ振興」等、「千葉の新たな飛躍」に向けた事業を計上しています。補正予算額は816億6,700万円で、補正後の予算規模は2兆1,858億1,700万円となっています。

4ページをお開きください。

6月補正予算の主な施策について、説明をいたします。

まず、産業の振興のうち、経済の活性化です。スタートアップ、大企業、投資家等、多様な主体による交流会を定期的に開催し、企業等の成長を促すコミュニティの形成に取り組みます。また、中小企業における人材の確保・定着を図るため、従業員の奨学金の返還を支援する企業に対して助成をいたします。

働く若者のキャリアアップ等を支援するため、SNSによる相談窓口を開設するほか、交流会等を開催いたします。また、就職氷河期世代を含むミドル世代を支援するため、キャリアコンサルティングやセミナーの開催、企業求人の開拓や求職者と企業とのマッチング支援等に取り組みます。

本県の豊かな自然を活用した魅力ある観光地づくりを促進するため、養老渓谷温泉郷において、ナイトタイムコンテンツ等の造成や交通利便性の向上に向けた実証事業等を実施いたします。

次に、農林水産業の振興については、新規就農者の確保・育成を図るため、機械・施設の導入等に係る助成対象者を拡大するほか、企業が遊休農地等を、耕作に適した農地へ整備する場合に補助するモデル事業を実施いたします。また、高病原性鳥インフルエンザの連続発生等を踏まえて、県の防疫資機材の増強を図るとともに、養鶏事業者が取り組む先進的な発生予防策を支援いたします。

漁業就業体験や技術研修、漁船・漁具のリース導入支援の充実等により、新規就業者の確保・定着を図るとともに、外部人材を活用し、水産系高校の魅力向上や、遠隔地からの生徒の受け入れに向けた検討を進めます。県産農林水産物の魅力を一層発信するために、著名なレストランやホテルのシェフ等を対象とした産地ツアーや、県産豚肉加工品のプロモーションに取り組むほか、「2027年国際園芸博覧会」への出展に必要な準備を進めます。

6ページをお開きください。社会資本の充実・防災基盤の整備については、北千葉道路をはじめとした道路ネットワークの整備を強力に進めるとともに、激甚化する災害から県民の生命・財産を守るため、河川の改良や海岸保全施設の整備、土砂災害対策を実施いたします。事前復興まちづくり計画について、市町村の策定を支援する手引を作成するほか、県庁舎等の再整備について、基本構想・基本計画の策定を進めます。

右側の7ページをご覧ください。教育、こども・若者施策の充実のうち、教育施策の充実については、私立学校経常費補助について、県単独の補助単価を、高校、幼稚園共に1,000円ずつ引き上げます。また、高校生等の授業料支援について、所得制限により制度の対象外となっていた生徒も対象とします。

一部の県立高校・特別支援学校に電子黒板を導入するほか、不登校児童生徒の多様な学びの場の充実を図るため、フリースクールの活動を支援するとともに、メタバース上に交流の場を設けるモデル事業を実施します。また、県立高校において、福祉等の関係機関との連携や専門人材の配置等を行うモデル事業を実施いたします。外国人児童生徒の指導体制を確立するため、県立高校において民間団体等と連携をした日本語指導の研究等を行うとともに、市町村立中学校においてはオンラインによる日本語指導をモデル的に実施いたします。このほか、新たに(仮称)流山地区特別支援学校の整備に着手をいたします。

8ページをお開きください。こども・若者施策の充実については、若者の出会いを増やすため、趣味等を切り口とした仲間づくり・出会いの場の創出に取り組みます。また、放課後児童クラブへのインストラクターの派遣等により、体験活動の充実を図るほか、困難な事情を抱えた子育て世帯等を支援する市町村の取り組みに、県単独で上乗せ助成を行います。このほか、里親と児童相談所等をつなぐシステムを開発するとともに、全ての児童相談所においてAIを活用した電話対応支援システムの本格導入を行います。

右側の9ページをご覧ください。医療・福祉の充実については、在宅医療従事者の安全を確保するため、相談窓口の設置や防犯機器の購入補助等を行います。また、若手医師のスキルアップ等を促進するため、勉強会等の自主的なグループ活動を支援します。介護現場の業務効率化を図るために、介護助手の導入によるタスクシフトや、科学的な介護に関する研修の充実等を行うほか、依存症からの回復支援や相談活動等に取り組む民間団体に助成をいたします。

最後に、環境対策の推進、文化・スポーツ振興については、次世代自動車の導入を促進するため、観光・宿泊施設、太陽光発電設備における公共用充電設備の設置に対して助成をいたします。また、次世代型太陽電池として開発が進められている「ペロブスカイト太陽電池」を、県有施設にモデル的に設置をいたします。

令和8年度に「ちばアクアラインマラソン」を開催することとし、大会の準備を進めるほか、県内大学生の企画提案による地域住民を対象としたパラスポーツ教室を開催いたします。以上が6月補正予算における主な施策です。

10ページ、11ページをお開きください。一般会計の歳入の状況ですが、表の1の分担金・負担金、2の国庫支出金、4の県債については、公共事業等において、新規着手箇所分の予算を計上したこと等から増額となっています。3の繰入金については、財政調整基金を269億円活用すること等から、約274億円の増額となっています。

次に、12、13ページをお開きください。歳出の状況ですが、2の投資的経費については、公共事業等において、新規着手箇所分の予算を計上したこと等から、3のその他消費的経費については、私立学校経常費補助を増額したこと等から増額となっています。

次に、14、15ページの地方債の状況をご覧ください。14ページは今年度の県債発行の状況、15ページは県債残高の状況を記載しています。右側15ページにあるとおり、令和7年度末の県債残高は2兆7,746億円となる見込みで、前年度末に比べ825億円の減少となっていますが、これは臨時財政対策債の新規発行額が減少傾向にあることによるものです。

私からは以上です。

質疑応答

(記者)

よろしくお願いいたします。今回の肉付け予算、改めて全体の狙いと、また名付けるなら何予算と名付けるか、恒例の質問なんですけども、お願いしてもよろしいでしょうか。

(知事)

当初予算、骨格予算ってありましたので、政策的な判断を要するものを中心に肉付け予算として編成をしたんですけれども、1期目の頃から職員の皆さま方といろいろ意見交換をして、ほんとにいろんな議論を経て、いよいよ2期目着手をするという予算になっています。あえて個別に例を挙げれば、まず一つは若者・現役世代の支援というのを盛り込んでいるところが特徴かなと思っています。奨学金の返還を支援する企業への支援であったりですとか、若者や就職氷河期世代のステップアップ支援のプロジェクトチームですとか、もしくは仲間づくりの支援事業、こういった部分が一つ今までの県政に加えて、若者・現役世代の支援に挑戦をしていくという部分が特徴かなと思っています。

二つ目は既にこれまでも行ってきましたけれども、子育て・教育の部分において、電子黒板の導入であったり、もしくは不登校の児童生徒への支援の強化等、こうした若者・子育て・教育施策について力を入れているところが特徴だと思います。

三つ目が医療・福祉の充実ということで、在宅医療であったり、もしくはアルコール、ギャンブル等の依存症に対する対策というのを入れている、この三つの点が特徴かなと思いますので、名前を付けるというのはなかなか難しいんですけれども、あえて言えば全世代型の支援と、新たな挑戦をするということ。少子化であったり、先ほど申し上げませんでしたけれども観光地づくりといった、ちょっと時間もかかるし、なかなか試行錯誤しながらの事業が、今回、県としては新たな挑戦だろうと思っています。

(記者)

ありがとうございます。今のいくつか、若者支援ですとか、教育施策等、知事、挙げられたと思うんですけれども、今回個性的な事業といいますか、いろんな事業があるのかなと、新規事業多いのかなと思うんですけども、中でも特に熊谷知事が肝いりで盛り込まれた事業といいますか、何か選ぶとしたらどの事業が特に肝いりになりますか。

(知事)

基本的には職員と意見交換しながらやってきたものがほとんどです。肝いりというよりは、みんなで議論して積み上げてきた事業になりますけれども、あえて言えば、先ほどと重なるんですけれども、難易度が高いし、時間をかけなければいけないという意味では、観光地づくりの促進事業と、それから若者の仲間づくりの支援事業というのは、非常に千葉県にとっても日本にとっても大事な目的だと思うし、それを行政だけじゃなくて、民間や地域を巻き込みながら、時間をかけて、しっかりトライアンドエラーを重ねながら道筋をつくっていくという新しい挑戦なので、ここは非常にチャレンジングじゃないかなと思っています。

(記者)

ありがとうございます。今の若者の仲間づくりの話もされたかと思うんですけども、以前からの少子化対策としては、要は単なる婚活支援じゃなくて、友達をつくる場が大事なんだというふうにおっしゃっていたかと思うんですけども、具体的にどういうイベントを想定されているのかという点と、狙いも含めて伺ってよろしいでしょうか。

(知事)

これは県としては、まず若手職員によるプロジェクトチームで、当事者の世代の職員によっていろいろ考えてもらったということ。それから、昨年度に若者向けの意識調査も行った結果、単なる結婚支援ではない、趣味であるとか関心をきっかけとした、若者が気軽に参加できる出会いの場、これが必要だと、求められているということで、新たに取り組むことにしたものになります。市町村であったり、県内の企業と連携をして、こういう互いを支え合える若者の出会いとか仲間づくりを県全体で応援する、そういう取り組みと機運の醸成を図っていきたいと思っています。

具体的にということですが、まだこれからいろいろ検討しながら事業をやっていきますが、先ほど申し上げた若手職員によるプロジェクトチームのアイデアの一例としては、スポーツ観戦における観戦者同士の交流を絡めたイベントであったり、県内の観光名所を巡るイベントの開催等の提案がありました。具体的なイベント内容とかは今後決定していきますけど、官民が連携して、スポーツですとか、千葉県のいろんな魅力、そういうものをきっかけにしたイベント等検討していくことになります。

(記者)

ありがとうございました。以上になります。

(記者)

よろしくお願いいたします。今回知事選後の本格的な補正予算ということで、財政支出の中で、財政調整基金からの取り崩しもあるわけですけれども、現在の県の財政状況をどのように捉えているのか、厳しいと考えているのか、また今後の財政、いわゆる財政健全化に向けた税収確保策も含めてどのように考えているか、その辺について知事の見解をお伺いできればと思います。

(知事)

大事なご質問だと思います。基本的には、千葉県の財政状況というのは健全な状態を維持していると思います。債務残高も確実に減少している。しかしながら、今後に関しては、社会保障費の増加が今後も進んでいくということと、物価高騰の影響で、さまざまな工事費であったり、光熱費等々が増えていく。それからあとは人件費も着実に増えていきますので、経費の増加というのは起きてくる。歳入面に関しては、短期的には今後アメリカのトランプ関税等の影響が経済情勢としては極めて不透明な状況がありますので、非常に緊張感を持って臨んでいく必要があると思っています。だからこそ歳入の増加という意味に関しては、企業誘致や産業誘致の整備であったり、成田空港を生かした国際的な産業拠点の形成等によって、将来の税収を、しっかり税源を涵養(かんよう)していくということが重要かなと考えています。

(記者)

一点ご確認します。この若者を対象にした出会いの場、仲間づくりの場の創出の取り組みというのは、確認ですけれども、少子化対策の一環というふうに理解してよろしいんでしょうか。

(知事)

これは二つあると思っていて、まず一つは当然ながら少子化対策としての要素はあると思っています。どうしても婚活イベントとかだと、ある種結婚に至るまでの最後のところを応援するという形になるわけです。これも否定はしないですけれども、そもそもそうした関係性になるには、若者同士が出会える場というのをもっと増やしていかなければいけないというところがあるし、当事者からもそういう提案があったところですので、そこを増やしていく。ただ、決して少子化対策だけではなくて、いろんな若者同士の人間関係が広がっていくということは、いわゆる現役世代になりますから、働く人たちが多いわけですから、働く人たちにとってのメンタルであったり、さまざまな安定をもたらすことにもなりますし、また若者の出会いの場が増える、活動が増えていくことで消費も拡大していきますから、そういういろんな意味を込めて、県としては若者を応援する、そうした観点からやっていくと受け止めていただければいいんじゃないかなと思います。

(記者)

ありがとうございます。以上です。

(記者)

よろしくお願いします。個別の予算案についてお伺いしたいんですけど、まず先ほどの観光地域づくり促進事業のところで、予算の中にナイトタイムエコノミーを活性化するということで、ここに着目した理由と、あと交通利便性の向上に向けた調査・実証ってありますが、これ具体的にどういったことを今考えていらっしゃるのかお伺いさせてください。

(知事)

これは一つの一例になりますので、例えば養老渓谷であれば紅葉ですとか、そうしたいろんな魅力がありますけれども、特に夜、ライトアップを含めて、いろいろな形で夜にも楽しみをつくっていくことで宿泊者を増やしていく、そういうアイデアの一つとして受け止めていただければなと思っています。交通利便性の向上、これは間違いなく養老渓谷を充実させていくためには必要になりますので、このあたりは地域の民間の人たち、地域の方々と一緒になって検討を深めていくんだろうと思っています。

(記者)

つまり、養老渓谷の辺りはなかなか交通の利便性というのが低いといわれる地域なので、そこに新たな何か施策を盛り込んだりというのをこれから検討していく。

(知事)

自家用車であったり、レンタカー等で行く分には特に問題はないと思いますけれども、公共交通という部分において言えば、まだまだ力を入れていける余地があるだろうと思っております。養老渓谷も含めて、千葉県は温泉地が全国でも上位になるんですけれども、一方で非常によく知られた、全国的にという意味での温泉街みたいなものは十分にできておりませんので、そういうものを県としてはつくっていく必要があるという議論の中で、養老渓谷は非常にポテンシャルがあるということ、あと地元の皆さんの取り組みや機運の醸成が図られているということで、今回挑戦をさせていただきます。

(記者)

ありがとうございます。あと、もう一点、日本語指導を含むきめ細かな支援促進事業というところで、まずこのオンラインによる日本語指導に係るモデル事業を実施するという。これ、具体的にどういったものを想定されているのかということと、あと翻訳支援アプリに関する検証も県立高校3校において実施するということなんですけど、こういったことによってどういう効果が期待できるというところをお伺いさせてください。

(知事)

分かりました。個別の事業は後ほど担当のほうから申し上げますけれども、まず全体とすると、外国人児童生徒の増加というのは非常に急速に進んでいる状況の中で、現場の教員の皆さん方がほんとに苦労されている状況になります。県もこの間、さまざまな取り組み・支援をやってきましたけれども、この状況を踏まえて、現場の教員の方々に日本語指導の専門的なノウハウを習得していただくということと、児童生徒のほうが日本語が分からない状態で日々過ごすことで、学習の機会が失われている状況がありますので、学校生活に早期に適応できるようにしていくということ。最終的にはこの子たちが社会の一員として自立して暮らしていく、そのための一助になりますし、それがどの国籍であったとしてもしっかりと日本で共に問題なく暮らしていく共生社会の実現にもつながっていくだろうと思っています。担当部署のほうから補足でお願いします。

(職員)

学習指導課でございます。先ほどご質問がありました翻訳支援アプリでございますけれども、通常であれば一対一の間に翻訳機を置いて、それぞれ一対一の翻訳をするというようなシステムは以前から使われていましたけれども、今回は当該の生徒それぞれが持っている端末の中のインストールされたもので、教員のしゃべっていることがそれぞれの当該生徒の言語に翻訳をされるということ。教室で身を置く環境の教員の言っている言葉が日常的に翻訳されて理解できるというような環境をつくるための一つの事業でございます。

(記者)

よろしくお願いします。繰り返しになるんですけれども、全世代対応の中で、こども・若者世代の施策に力を入れたというお話があったと思いますけど、そこの意図というか、意味をもう少し詳しく教えてください。

(知事)

例えば子育て支援策とか教育も含めて、そういう児童生徒は当然支援するし、保護者も支援をしています。それから高齢者も含めて、健康づくり、医療、介護も当然やります。そういう意味では、現役世代というのはどうしても支援というのはほかの世代に比べれば強くはないと思っています。とは言いながら、ここの世代というのが、一つはまず、この就職氷河期も含めて、十分な雇用状況にまだまだないとご自身がお感じになっている方々がいらっしゃる。その部分を県としては応援をしなければいけないだろうと思っているし、奨学金の返還等で困っている、苦しんでいる方々もいらっしゃるので、それを応援する企業を県としては応援して、そういう機運を増やしていきたいというのがあります。

それから、若者の中で、コロナもあったこともあるんですけれども、我々の世代に比べれば、同性も異性も含めた出会いの場というのが十分でない方々がたくさんいらっしゃいますので、社会、官民一緒になって、そういう若者同士が出会って、仲間がつくれる、そういう社会をもう一回みんなで応援しなきゃいけないんじゃないか。婚活みたいに、結婚しろとただ言うだけじゃなく、もっとその手前の部分で、社会がまだまだ若者を応援できるところがあるんじゃないのかなという部分で、県としては今まで行政が踏み込んでなかった部分にしっかり向き合って、全世代型で、全ての世代をしっかり応援していく、それが千葉県にとって、住みやすい社会をつくっていくために重要だろうという観点で、今回盛り込ませていただいたものになります。

(記者)

ありがとうございます。あと、教育施策でもう一点なんですけど、これ継続していることだとは思うんですが、知事選でもずっとお話しになっていた高校の施設整備の関係というのは、今回の補正では特出しという形では出てないのかなと思うんですけども、何かそういった、これからまた新たに取り組んでいくようなことってありますか。

(知事)

県立の施設の整備については、とにかく急ピッチでやらなければいけないと思っています。今も大事なことは、とにかく予算も大事ですけれども、発注する側の人員の問題、それから受注していただく工事事業者の問題というのがあるので、なんとか必要な工事量を、県の目指すスケジュールに沿って実現していくために、県としてはいろいろ意見交換をしながら工夫をしている。それから、あとは特別支援学校。これも非常に過密化がいろんな場所で起きてきているので、着実に新設等を行って、この教育環境を改善していきたいと、そういう思いで、今回は流山の地区を盛り込ませていただいているということです。

(記者)

お願いします。少し繰り返しになってしまうんですけど、人材育成だったり、人材不足の業界に対しての確保策だったり、そのあたりに重点を置いているように思うんですけれども、そういう人材育成だったりを進めることによって、それをどういうふうに県の発展につなげていきたいか、どういうメリットを期待しているか、そのあたりお願いします。

(知事)

ありがとうございます。いわゆる経営者の方々、どの方とお話しをしても、一番の課題は人材不足だとおっしゃるわけです。しかもこれは年々、もっともっと深刻になっていくだろうと思っていますので、県としてはこれから企業を支援するためには、何と言っても求める人材がしっかり確保できる、そういう千葉県をつくっていくことが何より大事だと思っています。そのためにはミスマッチを解消したり、もしくはそうした教育側とも連携をした、より求められる人材をどのように輩出をしていくか。また、生産性を向上する等して、少ない人員で成り立つようにしていく、こういうことも含めて、県としては人というものにとにかく注目をして支援を強化していくことが、単に当事者の人たちの支援だけじゃなく、産業であったり社会全体の活性化というか維持につながっていくという考え方を持っています。

(記者)

ありがとうございます。もう一点、教育に関してなんですけれども、不登校児童生徒だったり外国人児童生徒だったり、配慮が必要な児童生徒への支援というのを今回強化されていくと思うんですけど、そのあたりの狙いといいますか、背景の部分を教えていただけますでしょうか。

(知事)

このフリースクールについては、この間もずっとどのような形で支援をしていくのが妥当かということを議論してきました。もちろん県としては学校に来ていただけるようにするためのさまざまな支援をしていくのが前提でありますけれども、フリースクールの中にはほんとに欠かすことのできない形で居場所であったり教育的機能を発揮していただいている所もありますので、そうした多様な環境に対して、県としては支援をしていくという考え方を今回示させていただいたのかなと思っています。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

2点、すいません。1個目が、先ほどこの予算のこと、全世代型の支援と新たな挑戦とおっしゃいましたけど、この後半の新たな挑戦というのは、具体的にどの事業を主に注目しておっしゃっているのか。あともう一点が、就職氷河期の支援も入れたということですけど、これまで県の支援策としては何が不足していて、そして今回どうしてこれを入れるというふうにされたのか、お願いします。

(知事)

新たな挑戦というのは、まず一つは観光地づくりという意味で言えば、県としては市町とかと民間、地域と一緒になって、本格的に観光地を特定して強化をしていく、サポートしていくという部分においては、新たな挑戦だろうと思っていますし、それから少子化対策も含めた若者の出会いの創出に関しては、婚活事業をやっている自治体は多いし、県もある種ある程度やっているわけですけれども、その手前の出会いの部分に着目して支援をするというのは、行政的にはあまり事例は多くありませんので、そういった意味では新たな挑戦だろうと思っております。

それから、次の質問にも少し関係するんですけれども、挑戦という意味においては、この若者、就職氷河期世代、ミドル世代をどういうふうに支援をしていくかというのも、県としては一つのチャレンジだと思っています。就職氷河期世代の支援は、千葉県自身も継続的に雇用していますし、県内企業にも呼び掛けをしたりして、一定の取り組みはこれまでもやってきていると思っています。それに加えて、こうした世代に対する、より良い就職、雇用状況につなげていくための支援というのを、県としてはさらに踏み込んで挑戦していこうと思っております。就職氷河期世代であったり、もうちょっと広い世代になりますけれども、この方々の状況は、もう待ったなしだと思っていますから、少しでもいい状況に支援をしていく責任が社会全体としてあると思っていますので、そういう県としての思いを込めた予算だと受け止めていただければ。

(記者)

よろしくお願いいたします。千葉市若葉区の路上で高齢女性を中学3年生の男子生徒が殺害するという事件が発生したかと思うんですけども、無差別に狙ったという報道ですとか、家庭内のごたごたがあったというような報道もあったかと思うんですけども、なかなか中学生、難しい年代でもあるのかなと思うんですけども、知事も中学生はじめ、お子さんを育ててらっしゃる子育て世代というお立場にあると思うんですけども、今回の事件の受け止めと、また県内に住む中学生、高校生のサポートですとか、心のケア、支援等含めて、どのように今後行っていくか伺ってもよろしいでしょうか。

(知事)

まずは、今回の事件で亡くなられた方に心からお悔やみを申し上げたいと思っておりますし、ご冥福をお祈りしたいと思っています。さまざま報道で見ていくにつれて、さまざまな事情を抱えているというのを報道で見聞きしておりますけれども、どんな状況であったとしても、人を殺めるということはあってはならないと思っておりますし、悩みがあるのであればそれは他者に対して攻撃的に向かうのではなくて、さまざまな支援機関に相談をしていただくのが一番だと思っています。県としてはこの児童生徒一人一人の個性や背景を深く理解した、そうしたケアであったり指導が必要だろうと思っていますので、まず県としてもそうした若者たちの相談体制をしっかり充実させていきたいと思っていますし、学校であったり、それから市町村の教育委員会、そうしたところに関しては、スクールカウンセラー中心に組織的、継続的な心のケアというのをしっかり行っていっていただきたいなと思っています。

(記者)

ありがとうございます。私からは以上になります。

(記者)

ZOZOマリンスタジアムの再整備について、県の検討状況について教えてください。

(知事)

これは千葉市がさまざまな候補地を検討している段階から、意見交換を行ってきておりますので、市において基本構想の策定に向けた調整を進めていると県では承知をしています。千葉市が基本構想を公表された後は、県としてもそれが幕張新都心全体の活性化に資するようになるために必要な協議をしっかり行っていきたいなと思っています。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

よろしくお願いいたします。今のマリンスタジアムに関連してなんですけれども、知事も市長時代にマリンスタジアムにいろいろ関わられていたと思うんですけれども、改めてあの土地の活性化に向けて、どんなスタジアムになってほしいか、どんな地域になってほしいか、県もこれから再整備に関わることになると思いますけども、その辺の方針と、併せてどういった期待をするか、その辺をお伺いできればと思います。

(知事)

ZOZOマリンスタジアムというのは幕張新都心の中でも非常に多くの集客力のある施設だと思っております。仮に建て替えるとなった場合には、幕張新都心全体の回遊性。それからより新たな方々にお越しいただくための施設になることを期待しておりますので、それに対して県ができることがあれば、基本的にはしっかりとした協議に千葉市と応じていきたいなと思っています。

(記者)

先ほどの殺人事件の関連で、知事はまず今回の件の事件について、いつごろどのようにお知りになったのか。先ほど、どんな状況であれ人を殺めるのはあってはならないと。それもあって、もう一つは、事件を最初に知った時、率直にどういう気持ちが浮かんだのか、そこを教えてもらっていいですか。

(知事)

事件を知ったのは、まずは報道からです。率直な感想というのは、直接的な関係があったのかどうなのか気になりましたし、直接的な関係がなかったと知った時は、高齢の女性を後ろから襲って殺害をするというのは、これは年齢とか関係なく、それは許されないし、それはさまざまな事情があったともちろん想像しますけれども、だからといって許されることではないというところの大前提の上で、彼が必要なものを受け止めていってもらわないといけないなと。

(記者)

どんな事情があれというのは、被疑者がどんな事情があれという、そういう意味ということですね。

(知事)

そうですね。

(記者)

分かりました。ありがとうございます。

(知事)

とにかく県とすると、先ほど申し上げたとおり、全ての不安な気持ちを持っている子どもたち、もしくは児童生徒たちに対して、十分なケアをしていきたいと思っておりますが、ここ最近のいろんな事案、学校に侵入する件も含めて、とにかく一番危惧しているのは、またマニュアルが増えたりといった形で、学校現場と教員にさらなる負担が増えるような、良かれと思ってより負担を掛けるようなことがないようにしなければいけないと思っています。

(記者)

お願いします。今の殺人事件の関連で、あと知事もおっしゃっていた進入事件等もあるというところで、家庭に対して何か呼び掛けたいこと等があればお願いします。

(知事)

もちろんそれぞれのご家庭の中でいろいろ工夫されたり、悩まれたりされていることだと思いますけれども、それぞれの事情に応じて、児童相談所もそうでありますし、さまざまな支援機関がありますので、助けを求めるということは決して恥ずかしいことではありませんし、そのために市民や県民や国民の税金でいろいろな支援機関が構築をされておりますし、専門人材が雇用されているわけでありますので、堂々とご相談していただきたい。もちろん若葉区のケースというのは警察等にもご相談されているのは十分承知をしておりますけれども、さまざまな形で包括的に家族であったり、そうした子どもたちをサポートする機関はたくさんありますので、そうした所にしっかりご案内をしながら、SOSをしっかり出していただけるように努力をしていきたいと思っています。

(記者)

ありがとうございます。あと2点ほど別件でお伺いたいんですけれども、かずさアカデミアパークのほうにCJ FOODS JAPANの進出が決まりましたので、改めてその受け止めというのと、あと企業側に場所を選んだ理由を伺ったところ、県産の食材を活かすという考え方もあって選んだというお話もあったんですけど、そのあたりもどのように考えてらっしゃるか、お願いします。

(知事)

いわゆる研究かつ製造拠点という形で、韓国の食品企業の中で比較的有名な企業にこうやって進出していただけたというのは、大変県としてもありがたく思っております。またご質問いただいたとおり、県産の農産物を積極的にご活用いただけると事前の誘致活動の中でもやりとりしてまいりましたので、そういった意味でもより多くの方々に県産農産物を、また韓国の企業の皆さん方の切り口から発信やPRができるというのを大変県も期待をしているところです。

(記者)

ありがとうございます。あともう一点、成田空港の関連なんですけれども、今月中に3本目の新滑走路の着工が今月中かと思うんですけれども、改めて着工を迎えるに当たってのご所感ですとか期待面、どのようにお考えか、お願いします。

(知事)

本格的な着工に至ったということで、NAAさんをはじめ、ほんとに関係者の方々がこれまで多大なる努力を積み重ねてきていただいたおかげかなと受け止めております。この2028年度末の供用というスケジュールを目指して着実に進めていただきたいと思っておりますし、当然県としてできる限りの協力をさせていただきたいと、そういう考え方でおります。

(記者)

あと一方で、用地確保の面で、用地の確保がまだ全ては完了していない状況で、たぶん用地の確保は基本はNAAのほうの担当になるとは思うんですけど、その進捗(しんちょく)状況とか工事への影響についてどう評価されているかという部分もお願いします。

(知事)

この件に関しては、先月NAAの田村社長、それから航空局の平岡局長も来庁されて、用地確保、具体的な対策を検討する場に千葉県としても参加協力していただきたいという依頼を頂いたところであります。県としても、この用地確保が加速化するように、できる限りの協力をしていく。そのためにこの依頼のあった協議の場にも参加をしていきたいと考えております。当然ながら、この用地の確保というのはこれからも難しい局面も多々あるかと思いますが、関係者が一丸となって、用地にご協力いただけるように、県としてもサポートしていきたいなと思っています。

(記者)

今ので、今後県のほうも用地確保の協議をする場に県の職員の方が参加されて、実際に手伝いをしていくという、協議の場で手伝いをしていくというイメージでいいですか。

(知事)

協議の場に参加をして、当然ながら進捗を全員で共有をして、それでNAAができること、国がやるべきこと、例えば県で言えば、文化財調査ですとか、いろいろな形で協力できる範囲というのがありますので、そうした部分を確認し合いながら、定められた大きな目標の時期に向けて、とにかくやれることは全部みんなでやっていくということだと思っていますので、そういう意味で、国が前面に立って全力で取り組むのであれば、千葉県としてもしっかり協力をさせていただくという、そういうつもりであります。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

来週、東総地域の視察に、知事、行かれると思うんですけども、これは2期目に入って、またいろんな地域をご覧になっていくという、その一環であるのかというのが一点と、あと東総地域はどんなところに注目して視察されるという、テーマというか、お願いします。

(知事)

基本的には2期目に入りましたので、もう一度改めて市町村の現場をしっかりと訪問しながら、現地の方と意見交換をして、県としての課題解決をスピードアップを図っていきたいと考えています。その第1弾が今回東総地域ということになります。

東総地域に関しては、当然ながら鳥インフルエンザ、豚熱含めて、家畜伝染病でも大変大きな被害がありましたし、一方で農業であったり漁業であったり観光含めて、千葉県にとっても重要な地域の一つでありますので、現地しっかり見ながら課題を確認して、どういう方策ができるかというのをしっかり意見交換したいなと思っています。

(記者)

2点お伺いします。まず参院選に関してなんですけれども、参院選でいろいろ候補たくさん出ていると思うんですけど、どこかに応援を入る予定があるのかというのと、応援に入る上でのスタンスをお願いします。

(知事)

特に決まっているものはありませんけれども、お話を頂いた中で、例えば活動の中で千葉県の発展のため、もしくは県民のためにどのような連携、ご協力いただいているかということについて申し上げることはやぶさかではないと思っています。

(記者)

ありがとうございます。2点目は、アルティーリ千葉のB1昇格に関してなんですけど、コメントも出していただいたと思うんですけど、改めて喜びのコメントと、あと2チームの県内にB1のチームができたということで、県内のバスケの盛り上がりへの期待、そのあたりをお願いします。

(知事)

ほんとに過去2シーズン、圧倒的にレギュラーシーズン強いながらも、準決勝で悔しい敗退というのを2回重ねてきて、まさに三度目の正直として、ファンやブースターが一丸となって、ここにフォーカスを当てて、この1年間、このシーズン、取り組まれてきたと思っていますので、ほんとに思いが通じて、堂々たる形で突破をされたということで、私自身もなんだかうれしいもそうですけど、ほっとしたというのが率直な気持ちかなと思っています。私も市長時代、アルティーリをつくると、千葉ジェッツがある中で参入をしていくんだという、非常に、しかも野心的な計画を最初に伺ったことを今でも覚えておりますので、これだけの短い期間に、B1へ堂々たる成績で上がっていくチームをつくられた、このアルティーリ含めた関係者の方々、力強く後押ししたファン、ブースターに、ほんとに心から敬意を評したいなと思っています。

千葉ジェッツが、まだbjリーグとかの時から見ていますので、それも全部含めて考えると、千葉県でこんなにBリーグが盛り上がって、かつB1のステージに2チーム千葉県があるというのはすごいなと実感しています。来シーズンが楽しみです。

(記者)

ありがとうございました。

(記者)

お願いします。ZOZOマリンの話に戻るんですけれども、一部報道で、幕張メッセの駐車場という案も出ていまして、元々千葉市、それは候補の一つだっておっしゃっていまして、先ほど知事、幕張周辺の回遊性ということもおっしゃって、検討したいということですが、検討するに当たって、あの辺、集客もすごいので、人も多いと思うんですけども、何か課題として解決していかなきゃいけないものがあるとすればどういったことがあるでしょうか。

(知事)

まず一つは、幕張メッセの駐車場を仮に使う場合に、幕張メッセそのものの機能であったり魅力にマイナス影響が出ては、なかなか難しいものになりますので、その代替案をどのようにしていくのかという部分がまず一つあると思っています。それから、幕張メッセ(駐車場)で仮に新しいスタジアムを建設した場合に、その周辺道路も含めた交通がさばけるかどうかという課題がありますので、このあたりは県警にも入ってもらいながら、慎重な検討や協議が必要になってくると思います。そうしたいろいろな課題を解決していきながら、申し上げたとおり、幕張新都心全体の活性化、さらには千葉県全体の活力の向上につながるようなプロジェクトになっていただくことを県としては期待をしたいと思います。

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