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更新日:令和5(2023)年8月31日

ページ番号:3428

田中とも江拘束廃止研究所所長の講演

身体拘束をしない そこからケアをはじめる

縛ることは異常だということを一人ひとりの職員が理解すれば、身体拘束は廃止できます。身体拘束は廃止できないと考えている施設や職員は、「廃止しよう」という気持ちが無いだけ、やろうとしないだけです。

身体拘束の対象になりがちな痴呆の高齢者は判断力が低下しており、特に、施設入所や入院など新しい環境では情緒不安定になり、様々な問題行動がみられがちです。そこで、事故を防止するために、安易に身体拘束が行われてきました。

しかし、どんな理由であれ身体拘束は心身に苦痛を与えるものであり、たとえ「治す」という視点からはやむを得ないことがあったとしても、「癒す」という視点からは、絶対に行ってはならないのです。

本来、看護・介護というのは、患者さんや利用者を「縛る」ことではなく「心を癒す」ためのものです。「縛りつける」ことで生きる意欲を奪うのではなく、人間としての誇りと生きる喜びを回復させるため援助をすることです。

そういう意味では身体拘束の廃止は最終目標ではありません。身体拘束の廃止に向けた取組とは、介護の主体である利用者のみなさんが、毎日を笑顔で暮らせる質の高いケアを提供することであり、日々の実践を通して、介護の現場で働く職員が人間として大きく成長していくことなのです。

全てのケアの現場から利用者の笑顔が溢れるよう、よりよいケアを目指して身体拘束の廃止に向けた取組を果敢に進めていきましょう。

講師の紹介

  • 拘束廃止研究所所長
  • 市民の立場からのオムツ減らし研究学会代表
  • 身体拘束廃止の先駆けとなった上川病院の元総婦長
  • 著書:「縛らない看護」

参考

身体拘束廃止・ビデオシリーズ「身体拘束をしない そこからケアをはじめる」

第1巻 身体拘束はなぜいけないのか

~拘束廃止の理念と取り組みの進め方~(23分)

  • 今でも行われている拘束
  • 身体拘束の禁止となる具体的行為
  • 拘束を容認する考えを生みだした歴史的背景と福岡宣言
  • 身体拘束廃止に向けて、まずなすべきこと
  • 質の高いケアをめざして、チャレンジしよう!!

第2巻 身体拘束がなくなる介護の方法と工夫

~組織的な取り組みと基本的ケアの徹底~(26分)

  • 身体拘束を廃止している施設での点描
  • 身体拘束廃止に向けての組織的な取り組みの事例
  • 基本的ケアの徹底、その方法と工夫
    起きる・食べる・排泄する・清潔にする・アクティビティの 5つの基本的ケアに先駆的に取り組む施設の事例から
  • 痴呆の人への接し方

第3巻 いきいきと暮らす介護の方法と工夫

~環境の整備とチームケアによる取り組み~(26分)

  • 環境上の整備と工夫
    • 転倒・転落防止の工夫(ベッドの改善と工夫)
    • 夜間のケアの配慮と工夫
  • 座位姿勢の保持の工夫
    • 車いす長時間使用の弊害と危険
    • 車いすから椅子への移乗の意味
    • 体にあった車いすの工夫
    • 足が床に着くための意味と工夫
    • 職員一人一人がチームの一員として知恵を出し合い工夫を考える
  • 身体拘束廃止を実現した施設の取り組みのドキュメント

第4巻 介護現場におけるリスクマネジメント

(24分)

  • 骨折をさせないために身体拘束を希望する家族の苦渋の選択
  • 事故に備えた体制づくりの重要性
  • ある転倒事故を教訓に、職員が一丸となって事故対応マニュアルを再検討するドキュメント
  • 転倒事故などの法的責任について
    厚生労働省・身体拘束廃止委員会・高村浩弁護士の話
  • 死亡事故のショックを乗り越えてよりよいケアをめざすある施設の挑戦
    よりよいケアの構築をめざす施設の取り組み方から学ぶ

監修:元上川病院総婦長
   拘束廃止研究所所長 田中とも江

企画・制作・著作:東京シネ・ビデオ株式会社
〒164-0001 東京都中野区中野2-13-21パールミサト203
TEL:03-5342-5381 FAX:03-5342-5384


※価格については上記会社にお尋ねください。

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部高齢者福祉課法人支援班

電話番号:043-223-2350

ファックス番号:043-227-0050

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