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更新日:令和6(2024)年2月19日

ページ番号:6044

(南房総市)銅造如来立像

内容

  • 市指定・有形文化財(平成16年4月1日指定)
  • 住所:南房総市白浜町滝口7266(所有:石戸寺)

銅造如来立像の写真

像高40.3センチ

右手を屈臂して前方に差し出し、左手は下方に伸ばす形の一尺三寸の如来形立像である。着衣は天衣を偏袒右肩にまとい、偏衫を着ける形式を採用しているが、背面ではつじつまが合っていない。

銅造の一鋳製で、鍍金は認められない。現状、別鋳の台座(後補)に固定されているため像内を窺えず、詳細な鋳造技法を確認することができない。右耳の上には鋳造の際の鋳損じとみられる銅塊が結着している。両手首より先、両足先は別鋳し丸ほぞで差し込む方法をとるが、現在は失われている。また背面には光背受けを鋳出するが、光背は現存しない。

本像は、肉髻の低い頭部に螺髪を細かく刻み、目は切れ長で唇は小さく前に突き出している。頬のふくらみは少ないが、面奥が深く、頭部全体がまるく造形されている。体部には両肩から腹部にかけて大ぶりで複雑な衣文が表わされる。逆に脚部の衣文は等間隔に浅く刻まれ、背面においても省略化されたものになっている。全体的にやや頭部が大きく、こじんまりとした穏やかな姿からみて、制作は室町時代に入ってからになると考えられる。抑揚の少ない体つきに厚い衣をまとう姿も時代性の現れであろう。とはいえ、丸々とした頭部や低い肉髻、端整な顔立ちにはまだ鎌倉時代の雰囲気が感じられ、慶派の作風を継承した当地の銅造の如来像という点で珍重される。

出典・問い合わせ先

  • 出典:「白浜町の指定文化財」
  • 問い合わせ先:南房総市外部サイトへのリンク(旧白浜町が合併)

お問い合わせ

所属課室:環境生活部文化振興課文化振興班

電話番号:043-223-2406

ファックス番号:043-224-2851

※内容については、お手数ですが「問い合わせ先」の各市町村へお問い合わせください。

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