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更新日:令和5(2023)年10月16日

ページ番号:335955

年をとると体や心にはどのような変化が起こるのですか。

質問

年をとると体や心にはどのような変化が起こるのですか。

回答

体の変化と心の変化に分けて説明します。
普段あまり意識することのない年齢による変化ですが、疲労がたまったり、大きなイベント(出来事)があると「私も年かなあ」などと実感することがあります。意識できるもの、あまり意識しないもの、いろいろありますが、実際にはどのように変化していくのでしょうか。
代表的な体の変化としては、体の機能の変化と感覚機能の変化があります。
図1は、人の生理的機能の加齢による変化を示したものです。この図を見ると全体に右下がりでがっかりしてしまうかもしれませんが、そう単純なものでもないようです。例えば、腎臓の血流は70歳で若い頃の半分近くまで減りますが、腎臓から排出するべき老廃物の出所となる筋肉の量や働きも低下するために全体のバランスとしては保たれるわけです。
心臓や肺、腎臓といった機能はバランスが崩れると、年齢と共に調和を取り戻すのに時間がかかることがあります。また、何らかの病気がある場合は、バランスが崩れやすく注意が必要になります。また、加齢と共に歯の欠損や消化液の分泌が低下しますので、便秘に傾きやすくなります。
その他、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の原因である生理的骨減少は以外と早く起こり始めるもので、特に女性では20歳を過ぎる頃から直線的に減少し更年期に急加速されるといわれています。
さらに、感覚機能には次のような変化があります。

  • 味覚の変化
    味は大きく分けて塩味(しょっぱさ)、酸味(すっぱさ)、甘味、苦み、うま味などがありますが、このうち特に塩味(しょっぱさ)が鈍くなることが知られています。
  • 聴覚の変化
    60歳を過ぎた頃から、聴覚の変化は特に高音が聞き取りにくいという形で現れるようです。高い大声より、低いひそひそ話の方がよく聞こえたりすることがあります。
  • 視覚の変化
    水晶体の調節機能障害、つまり老眼が代表的な変化でしょう。
  • 触覚や痛覚の変化
    触覚や痛み感覚は年齢によって大きく変化することはありませんが、足の甲など末端部では鈍くなることがあります。また、内臓の痛みは弱くなることがあり、心筋梗塞や腹膜炎などの発見が遅れる場合もあります。

図1:加齢による身体機能の変化
  30歳時の機能を100として残存機能をパーセント表示したもの
加齢による身体機能の変化30歳時の機能を100として残存機能をパーセント表示したもの
引用:太田邦夫監修,「老化指標データブック」,朝倉書店,1988,15ページ

 

では、次に認知的な側面(知能)と人柄や性格といったパーソナリティ的側面から、加齢による心の変化をみてみましょう。

  • 認知的な側面(知能)の変化
    図2に、知能と年齢の関係を調査した結果を示しました。能力の種類によっては、年齢と共に伸び続けるものがあります。様々な調査結果から、現在では知能はかつて考えられていたほどに加齢の変化を受けないことが明らかになってきました。
  • パーソナリティ的側面の変化
    パーソナリティはその人の価値観や生活態度、行動の特性を示すものです。これは個人の生き方や人生観と関係が深いといわれています。年をとると頑固になる、わがままになるなどといわれていますが、個人の特性やによるものが多く、加齢現象とは言えません。つまり、加齢によるパーソナリティの変化はないと言えます。心を支えているのは肉体です。心の健康のためにも身体的な健康が大切であると言えます。

図2:知能と年齢(機能差)

 

知能と年齢(機能差)

知能と年齢(機能差)2


 引用:太田邦夫監修,「老化指標データブック」,朝倉書店,1988,313ページ 

※このページは一般的な事例をまとめたものです。ひとりひとりのの病状についてすべて当てはまるとは限らないので、かかりつけの医師などに相談してください。

 

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部健康福祉指導課企画情報班

電話番号:043-223-2607

ファックス番号:043-222-6294

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