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診療科・部門紹介

  • 心臓血管外科

  • 心臓血管外科5名の先生方の写真
  • 診療案内

  • 特色

    当センター心臓血管外科は今から60年以上前、1962年に千葉県で最初に心臓手術を開始した長い歴史を持ちます。1998年以前は千葉県立心肺センター鶴舞病院という名称であったため、千葉市以南・房総半島地域の方々には「心臓病はとりあえず鶴舞病院に行けば安心」と云われ親しまれてきました。1998年に千葉県循環器病センターと名称が変更になりましたが、心臓血管外科は鶴舞病院時代と変わりなく患者様とともに歩んでいます。現在、治療対象疾患は、心臓弁膜症、虚血性心疾患、大動脈疾患、末梢血管疾患、静脈疾患、不整脈疾患等すべての心臓血管外科疾患にわたっています。また、対象年齢も若年者から高齢者にわたり、手術適応を十分に検討した上でどのような年齢の患者様に対しても手術の機会が得られるように努めています。センター循環器科のみならず近隣の医療施設との連携を大切にし、緊急症例に対して循環器科医、心臓血管外科医が基本的に365日対応する体制をとっています。
    また、当センターは心臓血管外科専門医認定機構の研修基幹施設となっており、心臓血管外科専門医を目指す専攻医の受け入れを毎年行っています。指導医師の教育の元に専攻医は心臓血管外科治療に従事しており、センターにおける心臓血管外科治療の一役を担うとともに患者の皆様のご協力のもとに若い医師が育っていく機会をいただいています。さらに、2011年より千葉大学医学部(心臓血管外科講座:松宮護郎教授)からの学生臨床実習や若手心臓血管外科医師の研修も受け入れており、臨床病院であるとともにレジデント医師や医学生に対する教育施設としての役割も担っております。今後とも循環器病センターの運営指標に掲げられている良質で模範的な医療の実践と明確な情報開示を行って参ります。

  • 手術に当たっての基本的な考え方

  • 心臓大血管手術は内科的目的では困難な病状に対する最終的な治療手段です。良好な経過をたどりますと患者さんは見違えるように回復して行きますが、反面、外科手術のなかでも危険度の高い手術であるという側面も忘れることはできません。いまだに救命困難な病状や難しい手術があり、期待した成果が得られない場合があることも事実です。また、破裂に至る前の動脈瘤疾患の場合には、その多くが無症状ですので患者さんとしてもなかなか手術を受け入れがたいように思います。手術に際しましては事前の十分な説明を行い、リスクを含めた治療に関するすべての情報を患者さんとご家族でお伝えするように努めています。患者さん、ご家族と病気や治療内容、危険性も含めた情報を十分に共有した上で手術に望むことが大切と考えています。我々の施設では現在に至るまで、実に60年以上の数多くの手術経験の蓄積がありますが、過去の経験や実績にとどまらずに学会、研究会等を通じて日進月歩の最新知識や技術を常に吸収し、実際の手術の場面では、研鑽した技術を生かし、いかに安全確実に実施するかについて重点を置いています。

  • 疾患に対する基本方針

  • ・心疾患(弁膜症・虚血性心疾患)
  • ・胸部血管手術
  • ・腹部血管手術
  • ・末梢血管・静脈瘤手術
  • 弁膜症

当科では、低侵襲・小切開心臓手術、経カテーテル的治療を積極的に行っています。僧帽弁手術、大動脈弁手術には積極的に低侵襲小切開心臓手術(MICS手術)を行っています。右胸を8cm程度の創で小さく切開し、退院後も苦痛が少なく患者様に喜ばれています。早期退院や術後疼痛軽減、万が一の再手術の場合でも有利です。MICS手術であっても当科では開胸開心術と同様に、同時治療可能な心臓病変をすべて治す方針で行っています。
大動脈弁狭窄症で元気のない患者様にはカテーテルで人工弁を入れる経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)という方法を積極的に行っています。手術困難な重症僧帽弁閉鎖不全症ではMitra Clipという方法も行っています。TAVIやMitra Clipは循環器内科・麻酔科などとともにハートチームを組んで施行しています。
上記手術方法は、実は適応が限られており、残りの心臓手術は今まで通りの開胸・開心術が必要です。弁膜症の種類としては、高齢化や変性による大動脈弁膜症、憎帽弁膜症、三尖弁膜症が中心です。大動脈弁狭窄症には大動脈弁置換術を行っています。病状や患者さんの希望も配慮して人工弁の選択を行っています。憎帽弁閉鎖不全症には病状を検討の上、自己弁を温存する弁形成術を第一に実施しています。さらに、冠動脈バイパス術や三尖弁輪形成術、不整脈に対する追加手術(心房細動に対するメイズ手術、ペースメーカー植え込み術、クライオ凝固治療など)を行い、術後のQOLを上げるよう勧めています。弁置換術で使用する人工弁はTAVI弁を含め耐久性・手技の煩雑さ(体への負担)・内服薬追加・定期的な採血などの特徴があり、それぞれ長所・短所があります。当科では患者様一人ひとりのご希望をお聞きし、人工弁の選択を行っています。
当院では、カテーテル手術も循環器内科と心臓血管外科で交替で行っています。それにより、開心術・カテーテル手術のどちらかの治療に偏ることなく患者様の病態に合わせた最高の治療を選択できると確信しています。

小切開心臓手術

大動脈弁置換術

経カテーテル的大動脈弁置換術
 
僧帽弁置換術
僧帽弁形成術
虚血性心疾患
  • 虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の治療は現在大部分が循環器内科でカテーテル治療を行っています。しかし、重症病変や心機能低下例・弁膜症合併例ではカテーテル治療の方が危険性が高かったり、術後の生存率が開心術の方が高いことも多く、当科でも手術術式に工夫をした冠動脈バイパス術を行っています。
    冠動脈バイパス術は、人工心肺を使用しない心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)と、安全のために人工心肺の補助下に心拍動を維持して行う冠動脈バイパス術とを症例により選択しています。陳旧性心筋梗塞による低心機能症例には、左室形成術・憎帽弁形成術(置換術)・不整脈手術を追加して、術後の心機能やQOLの改善を目指しています。また、急性心筋梗塞の合併症による左室破裂や心室中隔穿孔などの緊急手術にも対応しています。虚血性心疾患で心臓手術を受けられる患者さんは、手術をしても、喫煙・肥満・高血圧・糖尿病など生活習慣を改善しないと長生きできない可能性があり、しっかり節制をしていくご指導もさせて頂きます。

  • 冠動脈バイパス術

    胸部血管手術
  • 大動脈瘤の破裂を予防するために、基本的には大動脈径55から60mm以上を手術適応に考えています。大動脈基部から上行大動脈、弓部大動脈の大動脈瘤には人工心肺、脳分離体外循環法を用いて人工血管置換術を、下行大動脈の大動脈瘤には鼠経の動脈からカテーテル的に治療するステントグラフト内装術を基本とした手術を実施しています。高齢でも御本人の状態、御家族の意思を考慮の上、それぞれの患者さんに対して手術の適応を判断しています。また、高齢・合併症などにより人工血管置換手術の危険度が高いと判断する場合にはステントグラフト内挿術やその両方を組み合わせたハイブリッド手術(オープンステントグラフト使用)など、より良い、より安全な手術を選択しています。弓部大動脈の治療では、ご高齢の場合はステントグラフト内挿術が適していますが、体力のある方には長期的には開胸人工血管置換術の方が長期的に安定しています。当科ではどちらの方法も行っていますので、患者様のご希望もお聞きし最良の治療方法をお勧めしています。胸部大血管手術は、大動脈瘤破裂や大動脈解離のなどの緊急手術の割合が多いですが、365日緊急手術にも対応しています。

    胸部人工血管置換術説明胸部大動脈人工血管置換術

    胸部ステント内挿術説明胸部ステントグラフト内挿術
     
  • 腹部血管手術
  • 腹部大動脈瘤に対しては、従来の手術治療(開腹人工血管置換術)以外に新しい治療法として、ステントグラフト内挿術という治療法があります。ステントグラフト内挿術は鼠経の動脈からカテーテル的に治療しますので、体力のない方に可能で早く退院し職場復帰することも可能です。当科では1999年から千葉県でいち早くステントグラフト手術をしており今まで800人以上の治療をさせて頂いていますが、7から8年経過すると再治療が多くなりますので、体力のある方にはよくご相談の上、長期間安定している開腹人工血管置換術も選択させて頂いています。勿論、お仕事でお忙しい方・高齢の体力のない方・腹部手術後の方・余病の多い方など、一人ひとり最良の治療方法を考えご相談させて頂きます。また、ステントグラフト治療を行う上でも長期成績が改善するための最新の工夫を行っています。

    腹部人工血管置換術説明腹部大動脈人工血管置換術

    腹部ステントグラフト内挿術説明腹部ステントグラフト内挿術
  • 末梢血管手術・静脈瘤手術
  • 下肢の動脈が動脈硬化で狭くなったり閉塞して壊死がおこってしまう、閉塞性動脈硬化症・末梢動脈疾患に対しては、循環器内科と協力し、血管内治療(風船で血管を拡張する)を行っています。しかし鼠径部から膝窩部の狭窄・閉塞や、膝下の閉塞で壊死が出現した場合に関しては血管内治療では困難・或いは再狭窄・再閉塞の可能性が高くなるため、バイパス術・血栓内膜摘除術を行い長期成績を改善させています。また、長期開存率を上げ、手術の負担を下げるため、手術治療と血管内治療を組み合わせたハイブリッド治療など、病変の性状や部位に応じて最善の方法で施行しています。
    月曜日午後の「静脈疾患専門外来」では下肢の静脈瘤・静脈性浮腫の診療を実施しております。手術する必要のある静脈瘤に対してはカテーテル治療(レーザー・グルーによる)を行い同時に静脈瘤切除術を行っています。手術は月曜日に行い、当日入院し翌日退院して頂いています。

  • 静脈疾患専門外来における完全紹介制の実施について

    月曜日午後の「静脈疾患専門外来」では下肢の静脈瘤・静脈性浮腫の診療を実施しておりますが、時間をかけてより専門性の高い診断・治療を行うため紹介制を導入いたしております。初診患者さんにつきましては紹介状をお持ちの患者さんのみの診察となりますので、御多忙のところ恐縮ですが先生方のご高配のほど宜しくお願いいたします。

  1. 初診患者さんの外来診察日(紹介状持参者のみ)
    月曜日(午後2時から4時)(第4月曜休診)
  2. 再来患者さんの外来診察日(担当医が次回の予約をいたします)
    月曜日午後(第4月曜休診)

  3. 担当医:林田

  4. 地域医療連携室では診察時間予約も承っております。

診療実績

心臓血管外科の手術実績

区分 令和元年 令和2年 令和3年 令和4年 令和5年 令和6年

専門医関連手術総数

289

255

248

267

264

262

弁膜症

61

60

65

80

77

87

虚血性心疾患

18

10

15

16

26

22

胸部大血管

50

37

58

66

62

51

腹部、抹消血管

137

135

108

108

130

89

その他

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医師紹介 

氏名

診療部長 浅野 宗一

専門 胸部大血管・血管外科疾患
成人心疾患
大動脈ステントグラフト治療
血管内治療
経歴 平成1年 高知大学医学部卒
平成4年 高知大学大学院終了、学位取得
平成6年 鶴舞病院(現千葉県循環器病センター)心臓血管外科勤務
専門医資格 胸部外科認定医
外科専門医・指導医
心臓血管外科専門医・修錬指導医・基幹施設修練責任者
脈管専門医
胸部・腹部ステントグラフト指導医
TAVR実施医
日本DMAT
氏名 部長 阿部 真一郎
専門 成人心疾患
胸部大血管
血管外科疾患
経歴 平成19年 千葉大学卒業
平成19年 国保旭中央病院初期研修医
平成21年 千葉県救急医療センター、成田日赤病院外科
平成24年 千葉大学医学部附属病院心臓血管外科
平成28年 千葉大学大学院卒業、学位取得
平成28年 国保君津中央病院心臓血管外科
専門医資格 外科専門医
心臓血管外科専門医
腹部ステントグラフト実施医
胸部ステントグラフト実施医
MICS認定医
氏名 医師 武笠 厚太郎
専門 成人心疾患
胸部大血管
血管外科疾患
経歴

令和2年 順天堂大学卒業
令和2年 沖縄徳洲会 千葉西総合病院 初期臨床研修医
令和4年 千葉県循環器病センター 心臓血管外科 医員
令和5年 千葉大学医学部附属病院 心臓血管外科 医員
令和6年 千葉県循環器病センター 心臓血管外科 医員
令和8年 千葉県循環器病センター 心臓血管外科 医師

専門医資格

腹部ステントグラフト指導医
胸部ステントグラフト実施医
外科専門医

氏名 非常勤医師 村山 博和
専門 成人弁膜症
胸部大血管
経歴 昭和55年 千葉大学医学部卒
千葉大学肺外科入局
専門医資格 胸部外科認定医・指導医
外科専門医
心臓血管外科専門医・修練指導医
氏名 非常勤医師 特任顧問 松尾 浩三
専門 先天性心疾患
成人先天性心疾患
経歴 昭和55年 千葉大学医学部卒
東京女子医大心研外科入局
昭和60年 心研循環器小児外科
平成1年から平成10年 千葉県こども病院心臓血管外科
専門医資格 胸部外科認定医・指導医
外科専門医・指導医
心臓血管外科専門医・修練指導医
氏名 非常勤医師 林田 直樹
専門 血管外科疾患
大動脈ステントグラフト治療
経歴 昭和54年 愛媛大学医学部卒
千葉大学第一外科入局
昭和62年 千葉大学大学院終了
学位取得
平成2年から平成H5年 米国シアトルのHopeHeartInstituteへ留学し人工血管の治癒について研究、帰国後千葉大学第一外科助手
専門医資格 胸部外科認定医
外科専門医・指導医
心臓血管外科専門医・修練指導医
血管内治療認定医
脈管専門医
腹部・胸部ステントグラフト治療指導医
下肢静脈瘤血管内焼灼術指導医
氏名 医員 津田 武蔵
経歴 総合救急災害医療センター
氏名 医員 古川 智也
経歴 千葉大学医学部付属病院

学会発表等

令和8年

論文題名

発表者名

雑誌名

発表年

種類

Complete Modular Disconnection between AFX2 and VELA Leading to a Type IIIa Endoleak Two Years after Endovascular Aneurysm Repair.

武笠厚太郎

Annals of Vascular Diseases

2026年
3月

症例報告

A case of sins of Valsalva aneurysm associated with a single coronary artery successfully treated by Bentall surgery.

武笠厚太郎

Interdisciplinary Cardio Vascular and Thoracic Surgery

2026年
4月

症例報告

令和7年

学術論文
論文題名 発表者名 雑誌名 発表年 種類
Effective management of femoral artery infection using lateral femoral bypass. 武笠厚太郎 Journal of Vascular Surgery Cases,Innovations and Techniques 2025年
3月
症例
報告
ate aneurysm sac enlargement due to type II endoleak-like bleeding following open abdominal aortic aneurysm repair reports of two casesLate aneurysm sac enlargement due to type II endoleak-like bleeding following open abdominal aortic aneurysm repair reports of two cases 武笠厚太郎 Journal of Vascular Surgery Cases, Innovations and Techniques 2025年
4月
症例
報告
A case of TEVAR for aneurysmal re-expansion and hemoptysis post-FET  武笠 厚太郎 Annals of Vascular Diseases

2025年
5月

症例
報告
Successful Hybrid Endovascular and Open Approach for Exclusion of a Left Subclavian Artery Aneurysm 武笠 厚太郎 Annals of Vascular Diseases

2025年
5月

症例
報告

Massive pseudoaneurysm caused by fabric tear of a thoracic endovascular aortic repair stent graft 15 years after the initial procedure. 武笠 厚太郎 Journal of Vascular Cases,Innovations and Techniques

2025年
6月

症例
報告
Frank's Sign Coexisting With a Giant Right Atrial Myxoma 武笠 厚太郎 Cureus

2025年
6月

Case
Report
A Case of ProGlide Knot Entrapment by the Inguinal Ligament Resulting in Hemostasis Failure. 武笠 厚太郎 Clinical Case Report

2025年
10月

症例
報告
A case of renal cortical necrosis likely caused by disseminated intravascular coagulations after acute type A aortic dissection repair. 武笠 厚太郎 Journal of surgical case reports

2025年
10月

症例
報告
Emergent toracic endovascular aortic repair via the left common carotid artery 武笠 厚太郎 Asian Cardiovascular and Thoracic Annals

2025年

11月

Case
Report
学術集会総会
発表課題名 発表者名 学会名 年月日 場所 形式

当院における急性大動脈解離手術の教育的側面と卒後年次別成績の検討

武笠 厚太郎

第53回日本血管外科学会学術総会

2025年5月21日

小倉

要望演題

 

【令和6年以前の学会発表等の実績】

 

※最終更新:令和8年5月