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更新日:令和5(2023)年4月30日

ページ番号:333057

千葉県病院局

第3回県立病院将来構想検討会開催結果概要

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平成20年10月8日
病院局経営管理課
電話:043-223-3966

1日時

平成20年7月10日(木曜日)午後1時30分から

2場所

ホテルポートプラザちば2階「ルビー」

3出席委員

高木委員、島崎委員、川村委員、鈴木委員、吉田委員、新井委員、谷田部委員、志賀委員、田嶋委員(順不同)

4傍聴等

傍聴者9名、報道関係者5名

5会議次第

(1)開会

  • ア:病院局長あいさつ

(2)議事

  • ア:千葉県保健医療計画における県立病院が担うべき役割について
  • イ:総合医療センター構想について

(3)報告事項

  • ア:一般会計からの繰入金について

(4)その他

(5)閉会

6概要

(1)議事

<資料全部>(PDF:235KB)

ア千葉県保健医療計画における県立病院が担うべき役割について

(ア)県説明

《資料1及び資料1-2により説明》

(イ)主な意見及び質疑

質疑

別冊で具体的な医療機関を書いているが、それは手挙げ方式だったのか。つまり一定の評価をして、選別をしているのか。

回答

国の制度上、指定を受けている病院もあるが、そういう病院に加えて、基本的には、各病院の手挙げ方式である。ただその場合に、本当にこの病院がこの機能を担えるのか、という議論が医療審議会でもあった。それについては、今後1年間の運用状況を見ながら考えていこう、というのが医療審議会の現時点における方向性である。

質疑

この検討会の最も重要なテーマの一つが、総合医療センター構想をどうするかということだが、この医療計画を作る段階ではそのことについては、イエスともノーとも言っていないという理解でいいか。

回答

はい。

質疑

仮に、ここで何らかの、方向性というか意見を出したとすると、もう一回医療計画、医療審議会に戻す必要があるのか。

回答

私どもは、医療計画に沿った中での政策医療を行うという役割を担っており、ここで仮にこういう政策医療をやるべきだというご意見が出ても、それは私どもでは担保できない。私どもとしては、あくまでも先ほどの総合医療センターにしても、与えられた条件の中で一番いい形はどういうものか、ということをここでご議論いただきたいと思う。

質疑

私が申し上げたいのは、総合医療センター構想について、ここのところで集約化した方がいいのか、それぞれ分散したままの方がいいのか、そういう議論をするわけだが、それについて何らかの結論めいたものがここの検討会で出たときに、それをもう一回医療審議会の方に戻さなくてはいけないのか、ということを聞いている。

回答

それは、保健医療計画に書かれた内容と齟齬がなければ、医療審議会にかける必要はないということだと思う。

質疑

救急基幹センター、県内8箇所のうち4つが県立病院という位置付けになっているが、3次救急を補完する役割を今果たしていない。2次救急すら果たせていない所もあるわけだから、これは保健医療計画どおりに進んでいないというのが実態だと思う。

これについて、まずどうされようとするのか。この計画見直しはいいが、今ある計画も十分に達成できていないというものが現実にあるので、その辺をどうするのか考えを聞きたい。

回答

この千葉県保健医療計画の別冊に、医療圏ごとの体系図、役割分担というのがある。それから、救急基幹病院等の記載、機能について記載をしている。これは、現時点を前提に想定した医療機関の役割分担ということで、この保健医療計画の内容と同時並行で、地域ごとにいくつかの医療の再編という議論が進んでいる。そういった医療の再編というものも、ある程度見えているものについては、この別冊の中に方向性ということで書かせていただいているが、そういった医療計画の策定なり推進と同時並行で進んでいる、地域の再編ということも随時、その中で変えていくべきものが出来てくれば、保健医療計画の記載も変えていくということになる。

それから、ここに書いてあるもので出来ていないものはやらなくていいのかという指摘だが、我々は決して諦めているわけではなく、書いてある以上、新しい再編というものがもしあるのであれば、その再編までの間については、書かれているものについては、出来る限り出来るように努力をしていきたいと思っている。なかなか現実はそうなっていないというのが正直なところだが、そのように努力していきたいと考えている。

意見

この県立病院の将来構想については、作り上げた段階と現状は大きく変わってきているという事実がある。当時、専門病院群は将来的には一つにするということ、地域医療を担っている県立病院については、地域完結型で地域の公立病院等と連携しながらやって欲しいと、こういう流れで今県内は動いている。しかしながら、現状からいって、例えば救急であれば、救急基幹センターという位置付けの役割を果たし得なかったという現実があるわけなので、県が医療の現場から手を引く、予算を減らすということだけでは収まらない問題として、県内の医療を、それぞれの地域の中でどうするかということを改めて考えなければいけないと思う。今回見直しをされるという前提には、そういった4年前の最初の時の策定から時系列的な変化の中で状況が変わってきていると、これにどう対応すればいいのかということも併せて考えるべきである。

質疑

千葉県保健医療計画の156ページの、県立病院が担うべき役割の最初のところの、2段目で「これからの県立病院の方向性としては、単に県立病院のみでの経営健全化や医療機能の見直しを図るのではなく」という項目があるが、医療機能の見直しについてはよく理解できるが、県立病院のみでの経営健全化というのは考えないのか。県立病院のみでの見直しというのは難しいと思うが、経営健全化の、単に県立病院のみでの経営健全化というのは、見直しを図るのではなくというのは、どういう意味で言っているのか。

回答

まず、県立病院が毎年100億円前後の繰り出しをしているという状況の中で、ややもすれば、議論がこの県立病院の繰り出しまたは赤字をどう圧縮していくのかという議論になってしまうと、そういう議論はやめようというのが出発点で、まず全県的な医療提供体制はどうあるべきなのか議論し、その上で県が果たすべき政策医療は何なのかという議論をし、その上で経営の健全化を進めるべき方向があれば進める、経営の健全化の逆に、充実を図るべき点があれば充実すると、そういう意味でここの記載はある。

質疑

それでは今の100億円の繰り出しというのは、それについては二の次であって、医療の機能さえうまくいけば、極端に言えば無限にお金を出してもいいという、そういう議論なのか。そういうことは決して許されるようなことではなく、また公立病院改革プランというのが求められているが、これに全く矛盾すると思うが、どうか。

回答

繰入金の関係については、今回三つ目の報告ということでお話したいと思うので、その時点でまたご意見賜りたい。

質疑

額についてはともかく、姿勢として、医療さえしっかりすれば無限に繰り入れてもいいという姿勢というのはいかがなものかと思う。

回答

無限ということでは決してない。県が果たすべき役割というものをまず固めた上で、その中で県の総合的な財政状況を踏まえて、経営健全化していくべきところはしていくと、逆に充実していくべきところがあればしていくということである。

質疑

ここの読み方は、あえて言うと、終わりの方の一般医療との関係で言えば、県立病院という今の既存のそのままを前提にするわけではなく、医療機能を見直した上で、そこはいろいろと議論があるところだと思うが、県が必ずしも担わなくていいものがあるとすれば、それは移譲なりをするということを含めて、ということではないのか。

回答

はい、ご指摘のとおり。

質疑

たぶん、県立病院の全県的な見地からの財政援助というのは別の議論としてあってしかるべきなので、ここは、ただ全県的な医療提供のあり方を先に広い視野から考えろという意味なのだろう。

この別冊の方で医療圏ごとに、先ほど手挙げ方式の話があったが、そうすると、全県下300の病院というのは大体入っているか。入っていない病院はあるか。

回答

これは4疾病4事業という前提での数なので、入っていない病院はあろうかと思われる。

質疑

医療圏ごとに部会を開いているが、このときのメンバーは、医療圏ごとに作って意見を聞いたという形でいいか。

回答

はい。医療圏ごとの構成首長、医療関係団体の長、または基幹病院の先生方、その他医療圏における有識者の方々で恒常的な協議会というのを設けており、そこでの議論である。

イ総合医療センター構想について

(ア)事務局説明

≪資料2により説明≫

(イ)主な意見及び質疑応答

意見

県立病院については、今までの施設が古い所もあるということなので、その整備・充実で十分その機能を果たしていけるのではないかと思う。この意見については賛成だが、地域病院としての県立病院、東金病院、佐原病院、循環器病センター等については、地域診療が極端に落ちているので、そういうものの充実も図っていっていただければありがたいと思う。

意見

今新しく合併をして、従来国保病院などということで、町がそれぞれ持っていたような病院も非常に持ち堪えられないような状況がある。そういう中で、医師不足というのは依然として深刻だと思う。この医師不足を解決できないで、新しい計画をといってもなかなか難しいのではないか、という気がしている。

医師がいて、初めて病院は成り立つと思う。それから、地域によっては、高齢化率が25%、4人に1人はお年寄りだが、そういったところで本当に必要な循環器などの医師になかなか恵まれない。そういう状況もあることも考え合わせのうえ、総合的に判断していただきたいと思っている。

施設長意見

千葉県は、がんセンターを愛知県に次いで2番目に作った県で、これだけの高度先進先端センター病院を持っている県は他にはない。専門特化した医療をさらに高度化して、県民に推進・提供するという体制の中で来た。千葉県がんセンターも世界に冠たる診療・研究を誇っており、どこの国にも負けないレベルをもっている。

今この医療レベルを、県内のがん診療連携拠点病院、それに準ずる病院と連携して千葉県の医療レベルを上げていく、これはIT化の時代には、こういうIT化をして連携することこそが寛容と考えている。従って、総合医療センター構想には大反対で直ちにやめていただきたいと思っている。
 

施設長意見

保健医療計画、その中での県立病院のあり方からいくと、結論的に言えば、この総合医療センター構想というのは相容れない部分が多いのではないかと思う。救急医療においては、昨今の救急医療体制の問題で、全県のいろんなレベルの救急に対するネットワークづくりということが非常に今注目されていて、そういったものの役割をある程度利害をあまり持たない立場で、そういったことをコントロールすべきといったことがあるが、そういう機能を県としてやるとすれば、大きな総合医療センターの中での救急部という形では馴染まないと考える。救急のことだけを考えると、個別の施設でやっていった方が、高い機能で活動できるのではないかと考えている。

施設長意見

精神科は一つ特殊な事情があり、非常に精神科のニーズが多様化し、患者さんが激増しているところで、それらの対応と将来の総合医療センター構想とのもう少しきちんとしたすりあわせが必要と思っている。ただ7つあるから一緒にするというのは、あまり実効性がないのではないかと思う。

施設長意見

小児病院としても、これまで20年間の歴史の中で、小児医療の専門性を極めていくという方向性でやってきた。それをもとに全県的には2次医療機関からの困難な患者さんを引き受けるという役割を果たしてきたというつもりでいる。これを総合病院の中の一小児医療部門という形になることは、現在の専門性を高めてきたやり方から少し離れていくということで、小児科医をどうやって増やしていくかという中においては、小児病院という差別化が得られている状況で、レジデント等もその目的を理解して集まっていただいている状況なので、方向性を失うことなく、専門性に特化していきたいと考える。

施設長意見

循環器病センターも、確かに一般医療の方が少し厳しいが、それは時々刻々努力は続けているので、もう少し時間をいただきたいと思う。肝心の循環器医療に関しては、本当に特化したメンバーで、他の総合病院の先生方には出来ないような医療を続けているし、そういう意味で非常に特色のある病院だと思っている。心臓病に関してもそうだし、脳卒中に関しても一般の循環器内科医あるいは脳神経外科医といった先生方と違うテクニックを持った先生たちが集まっているので、それを集約化によって、人員削減というものに結び付けられてしまうと、全国レベルで通用するような人たちが散り散りばらばらになり、医療のレベルを落としかねないということで、このままの機能で続けていただければと考えている。

質疑

今の病院局からの説明、疑問点を聞いて、もっともだと思うのがほとんどだが、数年前にこの総合医療センター構想というのが生まれたときにも、状況は今とは変わってなかったと思うが、その時はこういう意見は出なかったのか。総合医療センターというものを作るという方にみんなが動いたとは思うが、そのときはどういう状況でそうなったのか。

施設長意見

その時は、私どもは発言の機会が与えられずに、私たちが必死になって行っている千葉県の医療が、私どもとは違う考えでまとまったということに強い怒りを覚えて、今回も同じであれば考えがあるということを固く決意してこの場に参加している。

質疑

保健医療計画の中で、それぞれの専門的な県の役割というのは必要であるというのはそこで決まったわけだから、あとは今老朽化した建物を、それぞれ建て直すのか、それとも統合した総合医療センター構想にもっていくのかということになると思う。

その建設費が非常に多額になるということだが、それぞれ別々に例えば改築、増築、改修というようなものと、全く新しいセンターを作ったときの建築費の試算があるのか。

回答

具体的な試算はしていないが、総合医療センターだと900床すべて、全て新しいものにしなくてはいけない。かたや個々だと、老朽化しているところから順繰りに、または部分的にやっていけばいいので、経済的に見てもそちらの方が負担は少ないと思っている。

意見

率直に言うと、これで総合医療センターを白紙にするか、決めるのは無理だと思う。ここに挙げられている疑問点は、これに限らず一般的な話である。

その前の病院局としての疑問点の括弧の「公立病院改革ガイドラインにおいても、個々の病院について改革プランを作成するということになっている」からというのは理屈になっていない。例えば、A病院とB病院があって、それを統合することを別に公立病院改革ガイドラインで何も否定していない。
それから、例えば建物が別々で一つにするということをしたときに、老朽、改築という話になれば、必ずしもそれぞれの敷地がそれほど広くあるわけではない。そうすると、診療機能を継続しながら変えていくというのは、なかなかしんどい話であって、全体のコストという面で言えば、別の所に建てて、それである時期に移った方が、経営のことだけ考えれば、どちらが得かどうかということは、いろいろ議論があるところである。

さらに言えば、用地取得とかはあたりまえの話だが、もう一方で統合した後のそれぞれの土地を売却できるかどうかという事もある。それから、確かにそれぞれの専門性があって、きちんとそれぞれの機能を果たしていった方が、むしろそれぞれの専門性が発揮されていいというのは、言うとおりで、否定するつもりはない。

結論から言えば、総合医療センターをひっくり返すのなら、ひっくり返すだけの、もう少し議論が必要なんじゃないかという感じがする。

回答

ご指摘の、ガイドラインにおいて、個々の病院と統合とはまったく関係なくここに記載してあることを申し訳なく思っている。

今回の白紙化、個別整備の可能性の検討という意味は、ああいう提言をいただいていると、現在においては個別整備の検討は出来ない状況にある。次々回ぐらいに、総合医療センターを作った方がいいのか、また個別整備の可能性、それでよりどちらのほうが望ましいのかというようなことをご議論いただくということになると思う。

本日こうやって出させていただいたのは、現在のままだと、私どもは突然個別整備の方と比較してどうかとは、そこまでは言えなかったので、とりあえず総合医療センター構想と個別整備のステップをお示しすることをお認めいただきたいというようなことで考えていた。

意見

4年前も参加したという立場で、当時を思い出しながらいろいろ考えたのだが、当時の論議の中では、専門病院群はどうするかという論議があったが、具体的な論議はそれほどなかった記憶である。要するにそれは言葉は悪いが、先送りという形の中で、最初に東金病院、佐原病院をまず手がけていくのだという当時の話だった。専門病院群についての総合医療センター化はやめたいというのは説明を聞けば分かるが、専門病院という意味合いの中での県立病院と言っているが、現実に東金病院も佐原病院も県立病院としてある。
東金病院は、今はっきり言えば中断している、でもまだ佐原病院は手もかけていない。これをやることもせずにいきなり専門病院群の、論議に移るというのは少しおかしいのではないかと思う。

施設長意見

この前のときには、統合した方が、金が安いという安易な考えで、私たちに発言権を与えられなく、委員の言ったように専門病院は先送りされ、ほとんど討論もされなくて、こういうふうになった。それで今身動きが取れないので、本当に何とかしていただきたいと思う。そうでないと千葉県から医者がいなくなってしまうと思う。

意見

個別整備の可能性の方を検討する、私もこちらの方が先じゃないかと思う。総合医療センターを白紙にするかどうかというのは、また少し別の話だと思うが、今やはり個別に必要なものから、資金を与えていく方が、経営的から見ても妥当な話だと思う。

施設長意見

県立総合医療センター構想だが、例えば今全国に県立総合病院というのは、島根県立総合病院、富山県立総合病院、静岡県立総合病院とあるが、それぞれもともと大学のなかったところである。そういう所がいわゆる総合病院を県で作ったということがある。それで今千葉県にそういう県立総合病院が必要かどうかということを考えた場合に、大学病院で十分だと思う。それで、もう一つ大学病院が必要かということになってくると思うが、必要ないと思う。これから県立病院が進んでいくべき道としては、政策医療に即した病院を維持していかなくてはならないと、それにはある程度資金が必要だということをご理解いただきたいと思う。

施設長意見

今後、計画的にどうやって千葉県の医療を支える医師を千葉県で育てていくかということを、大学医学部が一つしかない県で、人口600万人であるから、そういった視点で、センター病院では臓器別専門医が養成できるかもしれないが、それでは実際は地域医療を担う総合内科医等が養成できないわけであり、それが保健医療計画の中に明確に書かれていると。少なくともどういうスキームで医療提供体制を作るかということが書かれているわけだから、あとはそれを担う医師を専門高度化したセンター病院とそれと連携するような形で、どういう形で地域医療を支える医師を育てるかという議論は絶対不可欠で、その医者が集まらなければ、病院経営の議論は、私は成り立たないのではないかと思う。

意見

一つの県の方針として、いろんな経緯があるにしても、出てきたものを変えるというのはやはりそれなりの重みがあるということは、やはり十分考えていきたいと思う。

先ほどの話だと、要するに何もそれを完全に覆すということではなく、今の状態だとその検討さえも出来ないということだと言ったが、私は検討すべきだと思う。

それは、現実に色々な状況を見定めたときに、用地の取得とか色々な事務的な作業から始まって、山のように課題があるのは事実だし、それとの比較をするという意味で、どちらがどれだけというのは、これは当然事務方としてやらなければいけない話だと思う。

せっかくこういう検討会を設けられたことの一つの意義というか、意味はあるのだろうから、検討するのは全然問題ないと思う。

ただ繰り返しになるが、その時に、今日のこの程度の話で、数年後、仮にあのときにどういう話があったのだというときにこの程度の議論で、そこは白紙に戻そうというのは、これはないのではないかと申し上げている。

回答

私から見ると、平成25年以降を目処に設立する。ただしこの案は平成21年に見直せとある。議論がきちんとされていなかったのではないかと思っている。

だが、やはり行政の連続性からいくと、いただいた提言を無視するわけにはいかないので、どうしたらこの枷を外せるかと考えていた。この枷がある限り、ご指摘のように議論をして知事部局、財政なり健康福祉部に出すことすらなかなか出来ない。そういう意味で、今回総合医療センターはまったくダメだという意見があれば、それはそれで結構だし、個別整備のことで言えば、総合的にもう少し判断できるような材料、確かに個別の実現可能性とか、例えば先ほど用地の話があったが、私どもで売れる用地はこれしかないとか、そういう部分もお示しして、それであるならばどちらが妥当かとご判断いただくことになるのではないかと思っている。

質疑

前回の会議のときに、改革ガイドラインの取組状況の病院局としてのペーパーをいただいたが、はっきり申し上げて、千葉県の部局の中で、総務も企画も合わせて動いているってことはないのではないか。今年度中に単体の改革プランとあわせて再編ネットワーク、それから経営形態の見直しを含めてやるということになっているのであるから、東金病院・佐原病院は改めて県が主体になって、再編ネットワークの中で地域との連携が出来るのか出来ないのかということを、県は役割としてやらなければいけないはずである。それについてはどうか。

回答

それを最後に関連してお話しようと思っていたのだが、「県立病院将来構想と公立病院改革ガイドラインについて」というペーパーがある。公立病院改革ガイドラインへの対応を、県、病院局としてどう考えているかということを、整理した。

委員の方々にご議論いただいている県立病院将来構想の見直しというのが左にある。11月頃に提言という形で矢印がある欄があると思う。提言、県立病院の将来のあり方、施設整備方法、運営形態など。この提言を念頭に具体的な改革プランを作っていくという作業を考えている。その前には、各病院の収支計画とか、中期経営計画の再検証、それから医療政策部局や財政部局との調整も必要だと思う。そういう中で、11月頃に改革プランの素案を作って、この会議とは別に県立病院改革プランの策定検討会を設置し、そこで改革プランを議論していただこうと考えており、3月までにはそういう形が出てくると思う。

ネットワーク化ということについては、そこの中でどうなるのかとは、今ここでは答えられない。

意見

専門病院群については、ある程度の方向性を出して欲しいということなので、それは先ほど色々論議になっているから、私自身の意見も言わせていただければ、前回の中では、はっきり言って先送りになったような状況だった。それほど論議をせずにきていた。

ここへきて、先般も現場を見せていただいて、かなりの老朽化が進んでいるという状況であるから、やるべき所はやはり単体でもやる必要があるであろう、という意見を申し上げさせていただく。

もう一点、地域医療を担っている部分については、今話があったように、再編ネットワークまで含めて、県が主体的に参画をしてやりなさいというのが総務省の言い方になっている。これはこれできちんとやっていただくということを是非とも改めてお願いしたいと思う。

意見

公立病院改革ガイドラインの中で、再編ネットワークについては健康福祉部の方で担当している。まず県立病院と県立病院以外ということで順番に話をしたいのだが、県立病院については、東金病院の関係については委員もご存知のとおり、九十九里地域の医療センター構想ということで、病院の再編について地元と県の方で一緒に検討しているという状況である。佐原病院については、そこまでいっていない状況で、ただまったく進んでいないかというと、健康福祉部と香取市、佐原病院、小見川病院と一緒に勉強会という形で議論をスタートしている状況である。

県立病院以外の自治体病院等の再編ネットワーク化については、各地域で個々の色々な再編ネットワークの議論が、熟度は違うが進んでいる。そういったものを見ながら健康福祉部としては、各地方自治体または病院と相談をしていきたいということで作業を進めている。

意見

地域医療についての、県立病院の地域との連携ということについてはいままでやってきたわけだが、今回の総務省が出しているガイドラインについては、県が主体として参画をするということが今までと違うところである。これをやはり県としても考えていただいて、是非とも主体的な参画の中でお願いをしたいということを先ほど申し上げた。

回答

一点、確認だけお願いをしたいが、主体というのは県が自ら運営主体という意味での主体ではなく、再編ネットワーク化を進めるべき行動について、県がある一定の関与をするという意味の主体だと理解をしている。

意見

そのとおり。ガイドラインはもっと県が主導権をとって地域医療を考えなさいという話なので、各市町村の自治体病院の改革に関しても、もっと県が目配りをしなさいというのが、総務省のガイドラインだと思っている。今の発言のとおりだと思う。

(2)報告事項

ア一般会計からの繰入金について

(ア)事務局説明

《資料3により説明》

(イ)主な意見及び質疑

意見

県の基準だと言われればそれまでだが、この前も言ったが、当院は市立病院であり、総務省から特別交付税をいただいて、政策医療費として使っているわけだが、総収益の3.3%である。県と当院が圧倒的に違うのが、高度医療に関する経費である。これが一床当たりにすると10倍、小児医療は余り変わっていない。精神病院も救急医慮も一床当たり10倍の繰入金が入っている。これが、高度医療のためだけに使って、お前たちの病院が及びもつかないほど高度医療をやっている、すばらしい医療をやっていると言うのであれば、それはそれで結構なのだが。これが、その他の人件費などに回ってしまうということになると、なかなか納得がいかないという感じがする。

県の基準だということで、他県とも比較してあるが、皆同じようなパーセントであるということで、これはこれで、基準どおりと言われれば仕方が無いことかと思うが、我々の常識では、すべて大赤字で、これでよく病院がやっていけるな、というような状況である。

質疑

事務的にまず教えていただきたいのだが、前回の資料で他の病院と比較している。今回の資料で、比較の病院と取り方を変えているのはどうしてか。それからもう一つ、例えばがんセンターで言えば、神奈川県立がんセンターの繰入金の24.4%という数字はどこから出てくるのか。

回答

一点目だが、前回は各病院で独自に類似病院を探してきなさいということで、資料をお示しした。今回は比較するにあたって、まず同じ医療状況のところがいいのではないかという考え方、それと、他の県で同様にやっているものもとりあえず比較としてお示ししたのだが、本当に比較していいのかどうかという、非常に難しい点があり、それぞれやっていることが違うので、単に数字だけの比較になってしまい、それが一人歩きするのが怖いと言いつつ、お求めがあったという理解でお示しした。あくまでも参考という程度でお願いしたい。

質疑

二番目の質問はどうか。神奈川県立がんセンターの数字は、前回と違っている。

回答

確かに16億となっていた。繰出金が、いわゆる一般行政が本来みるべきものということで、その他医業収益に入っている病院がある。そういった会計をやっているところがある。神奈川県がんセンターに聞いたところ、そちらの方に約13億入っているということで、13億と16億で29億という形で今回お示しさせていただいた。

意見

この繰入額を前提にしてくれと言われても、「はい」とは言えない。もちろん、一つ一つのものについて、いい悪いということはあるだろう。しかし、この検討会で、この基準でいいのかどうかということは、そもそもやる場ではないと私は思っている。これを前提に良しとして先に進めてくださいと言われても、何とも言えないとしか言いようがない。

回答

なぜ、こういうことを話したかというと、この後で各病院の先ほどの施設整備を含めた将来のことについて、改革ガイドラインの関係でいくと、まず、どれくらいの繰り入れがあるかという前提で、総収支がどうなるか、または内部留保がどのくらいできるか、だから、そのくらいでいくとどの程度しか、例えば施設整備ができないかということに繋がってくる。当面、今年からの3年間は、財政当局からもこの繰入基準でいくということが認められているので、とりあえずこの繰入基準で出していただけるという前提で、各病院の経営上の可能性がどうか、という議論に繋いでいただきたいということで、申し上げた。

意見

そういう前提での話であればいいのだが、そういう前提がなくて、この繰り入れがいいのかと言われても、何とも言えないということである。

意見

確かに繰入金は比較が難しい。各病院が色々な理屈で付けて、しかもどこに入っているか分からないときがある。今回も一つ見つかったが、その精査だけで、すごい大作業になってしまう。今の説明で、これを前提に議論を進めるということで、検討を続けたいと思う。

(3)その他

ア一般会計からの繰入金について

《県立病院将来構想と公立病院改革ガイドラインについて》事務局より説明

以上

お問い合わせ

所属課室:病院局経営管理課経営企画戦略室

電話番号:043-223-3967

ファックス番号:043-225-9330

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