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更新日:令和5(2023)年4月30日

ページ番号:333056

千葉県病院局

第2回県立病院将来構想検討会開催結果概要

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平成20年8月19日
病院局経営管理課
電話:043-223-3966

1日時

平成20年6月18日(水曜日)午後14時から

2場所

ホテルポートプラザちば2階「パール」

3出席委員

髙木委員、島崎委員、川村委員、鈴木委員、河野委員、吉田委員、新井委員、谷田部委員、志賀委員、田嶋委員、宮坂委員(順不同)

4傍聴等

傍聴者8名、報道関係者5名

5会議次第

(1)開会

  • ア:病院局長あいさつ

(2)議事

  • ア:県立病院の経営状況について
  • イ:その他

(3)閉会

6概要

(1)議事

<資料1~6>(PDF:621KB)

ア県立病院の経営状況について

(ア)事務局説明

《資料1から資料4により説明》

(イ)主な意見及び質疑

質疑

県内の7公立病院を見ると、専門病院群については、ドクターは減っていない。一番減っているのは東金病院、佐原病院が6割台5割台ということで、5年間の医師数の変動があり、これで大きく収益が落ち込んできていると思う。病院局として、これを全体として見た場合に、ドクターが確保できれば、経営状況についても当然改善できる、という可能性があると思う。先ほどの循環器病センターの説明では、今地域医療をやっているということ、それから地域の救急もやっているので、ドクターがそれほど減らないという説明があったが、東金病院、あるいは佐原病院についてはそうではない。これはどういう要因なのか伺いたい。

回答

医師の充足については、専門病院については、これから医師になろうとする、または各派遣されている教室からすると、そこでキャリアアップができる、というようなことがある所は医師が充足しやすい。
地域病院については、循環器病センターであっても、昨年の4月から糖尿病について、千葉大学から派遣されていたが、3人いなくなった。かなり中核的な糖尿病をやっていた循環器でも、いなくなっても新たに派遣されないということがある。
県立病院の場合は、大体90%以上が千葉大及びその他の医局の派遣であり、そういう大学からの派遣が途絶えると減ってしまうということになる。東金や佐原は、一部の診療科で独自に採用することが可能だが、千葉大学からすると、そこを重点的に配置しないということになると、循環器病センターのような状況が全科において起きてくる。
これに対して、病院局全体としてどうするかということになると、病院局、県立病院として医師を出来るだけ育てていくしかないだろうということで、平成16年に初期臨床研修を千葉県立病院群という形で始めた。平成18年度から、それが終わった方に後期研修という形で来ていただいている。大学自体の供給量が減っているので、その分自前で少しずつでも育てるしかない、というふうに考えている。

意見

病院局としても、あるいは県としても、県の設置管理条例に基づいた7つの病院の経営というものについては、きちんとやっていくこと、これをしていただかないと、地域住民の命が守れない、併せて、財政的な赤字も溜まっていくという事に繋がるので、よろしくお願いしたい。

質疑

減価償却との関係で、確かに減価償却前黒字であれば、キャッシュ・フローは回っているけれども、経営管理目標としてはこれで見ているのか。それとも、経常収支ベースで見ているのか。公立病院の改革ガイドライン上は、経常収支は黒を目指すということになっている。それとの関係はどう考えているのか。

回答

平成18年から、経営管理目標として純医業収支比率にしている。純医業収支比率でどれだけ改善できるかということで、まずは平成18年、平成19年とやってきて、この平成20年からの中期計画も作った。現在の繰入金では、この3年間でも総収支を黒字にするのは難しい。ただ、少なくとも留保資金を確保していくという計画を作ったところである。そういう意味で、今後ガイドラインが出た中で抜本的に考えなければいけない。例えば人員の問題、経費の問題、給与水準の問題など、それぞれの病院の問題になっているところが、どれだけ改善可能かということについては、次回以降に分析できればと思っている。

質疑

一般会計の負担金の医業収益に対する比率は、相当高いように思われる。大体押しなべて言えば、他の病院に比べて一般会計の負担割合が高い。繰り入れのルールはどうしているのか、また、地方交付税で、病院事業をやっている場合に、交付金はどのくらい出ているのか、教えていただきたい。

回答

繰り出し基準については、総務省の通知はかなり概括的に書かれており、具体的には財政部門との協議で、平成16年度に、公営企業法の全部適用のときに定められたというふうに理解している。今回のガイドラインでもそういう協議を経て、きちっとした支出を明らかにするようにとの趣旨なので、県財政部門、一般会計の考え方が反映されたもので繰り入れられていると思っている。
地方交付税の関係は、市町村の方はベッド数で配分ということで明確だが、都道府県の方はそうではなく、一般の衛生費の中に含まれていると聞いている。少し前の数字、記憶だが、大体40億円程度が国から来ていると、聞いたことがある。

意見

それが絶対的なメルクマールだと言っているわけではない。年間40億円だとすると、その倍を繰り入れている。結局、その分が多いか少ないかによって、結果的にその病院の収支は、全く変わってきてしまう。その辺のところをきちんとやっていかないと、基本的には経営の本質に入っていっていくことにならないのではないか、という気が率直にする。

質疑

当院の繰入金は、大体13億円ぐらいである。これで繰出基準の半分程度である。一方、県立病院は90億円を繰り入れている。当院は13億円いただいて、3億数千万円黒字を出している。この辺がやはり、全然違うのではないかと。いくつかのセンターが黒字になっているが、このことがこれから先、見誤る原因になりはしないだろうかと思っており、その辺が一番気になるところではある。
改善策として、人件費あるいは給与費の抑制というのが書いてあるところがあるが、これは一つのセンターあるいは病院で出来るものではない。これは県全体でやらなくてはいけないことなのではないか。

回答

繰出金の関係は、次の機会に資料を提出して議論していただきたいと思っている。
給与水準については、書き方が病院ごとに違い申し訳なかったが、職員数については、各病院が収益と相対するような形で、収益が落ちていても職員数が減っていないとか、収益を伸ばすために職員数が必要だということで、課題として書かれている。
給与水準については、ここでどういうふうにする、ということがお答えできないというのが現状である。

質疑

各7病院について感じたことは、経営の課題として、収益性目標というものをどういうふうに考えているのか。収益性目標、そして流動性目標の2大目標があると思うが、ビジョンがないと、ここに書かれていることは確かにそうなのだが、明確に伝わってこない。ただ、施設の老朽化への対応は、どうしても進めていかなければならないというのは、本当に目にしたので、十分感じた。
7病院を個別に見て収益性を見るべきなのか、それとも、全体を通して、帳尻・キャッシュ・フローで考えるのか、全く分からない。そしてやはり、業界平均値を見たい。何床何床と言われるよりも、自分はどの病院と比較するのかが見えていないと、せっかくこれだけの資料をそろえていただいても、もう一度見直したいなと。はっきり言えば、経営状況の良否や安定性について、色が付けようがない。

回答

ベンチマークは大変難しいところで、どこかの自治体病院と比べるしかないということで、そこと比較するしかないと。7つまとめてどうこうというより、病院経営のほとんどは、ある基盤のところは、人件費水準などは同じだが、一つ一つの病院が成り立たなければだめだろうと思っている。そういう意味で、それぞれの病院が選定して出した病院との比較でお願いできないかと。更にもう少しということであれば、次回以降に他の類似病院との比較で、各病院がどういう位置にあるかということを、今日の資料だけではうまく説明できなかった部分については、また検討したいと考えている。

意見

がん、救急、精神、こども、循環器という、ある意味で疾患、病院の機能に特化した議論なので、別にやらないと全然わからない。循環器病センターも、どこまでがセンター部分の機能で、どこまでが地域医療の部分なのか、それぞれ専門病院の話なので、個別にやっていかないと難しい。東金病院と佐原病院についての地域医療の確保という視点と、高度先進、専門医療の機能を持った病院の議論を分けないと混乱してしまう。なおかつ、そこに県立病院であることはどういう意義があるか、という議論だと思っている。そういう意味では、今日は入り口の話をたくさんいただいたが、個別に詰めていければと思う。

意見

4つの専門病院はコストパフォーマンスが非常に高いので、結局黒字になっていると。3つの地域の病院は、人が足りないから収益が上がらないと言っているが、医師や看護師の数はいるにも関わらず、病床利用率が低かったり、単価が低かったりということがあるので、現状において、どれだけ精一杯の医療ができるのかというところが、ちょっと欠けていると思う。特に、収支だけで言ったら、3つの地域病院が、どれだけこれから、今の人員で目一杯の医療が提供できるのか、この数字だけ見ていると、もっと余裕があるように思った。

イその他

(ア)事務局説明

《資料5から資料6により説明》

(イ)主な意見及び質疑

質疑

これからの県立病院の構想検討を進めていくときに、経営効率化、3年間プランとあるが、目標値というのは、例えば、繰入金を何%減らすとか、今のままでいいとか、どの辺に設定してそういうものを目標にしていくのか。

回答

今のところ具体的な目標数値というのは、県立病院経営としては、純医業収支比率を設定して、各病院が中期経営計画を作っており、それに基づいてその目標を達成するように努力するということである。この考え方に、公立病院改革ガイドラインと少し開きがある。それに対してどういう目標を設定するかは、これから検討していかなくてはいけないと思っている。

意見

公立病院改革ガイドラインに沿った形で、単位病院の経営の効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しの三つが挙げられ、再編・ネットワーク化については、これから取り組んでいくということだが、東金病院を中心とした山武地域の部分については、前の構想では、地域でやってもらいましょう、ということであったけれども、地域ではそれは受けられないというのが現状である。これを県としてどうするか。再編・ネットワークの中で、それだけのボリュームの負担を毎年毎年するというのは当然出来ないので、その中での経営形態の見直しも含め、あるいは効率化も含め、どう取り組みをしていくか、これが一番大切なところだと思っている。前回の反省として、まず地域は地域でやってくださいというのが最初に出てしまったから、これが大きな間違いだったと思っているので、その辺を十分に配慮していただきたい。

回答

今の話は、健康福祉部の方にも話しはするが、病院局になってから非常に難しい立場になっている。この図でもあるように、ネットワーク化の中心は健康福祉部の方でやっていて、健康福祉部とも話し合って、ここに出てきてもらうことも考えなくてはいけないとも思っている。

意見

少し議論を整理すると、これはベンチとプレイヤーの問題で、プレイヤーはベンチが悪い、ベンチはプレイヤーが思い通りに動かないと、両方で批判しあっている。たぶん病院局はプレイヤーにかなり近いところにいる。しかし、住民から見ればベンチ、プレイヤーといっても関係ないので、そういう話が出るのだと思う。
病院局にどこまで答えられるのかというのは、そう簡単ではないと思うで、県の役割というのも含めて、議論していければと思う。

以上

お問い合わせ

所属課室:病院局経営管理課経営企画戦略室

電話番号:043-223-3967

ファックス番号:043-225-9330

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