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報道発表案件

更新日:令和4(2022)年11月11日

ページ番号:548374

千葉県立中央博物館の研究員が世界バラ会議で優秀書籍賞を受賞!

発表日:令和4年11月11日
千葉県立中央博物館

令和4年10月27日から11月3日までオーストラリア・アデレードで開催された「世界バラ会議」において、県立中央博物館(千葉市)の御巫 由紀(みかなぎ ゆき)資料管理研究科長が執筆した「野ばらハンドブック」が日本人としては2人目となる「世界バラ会連合 優秀書籍賞」を受賞しました。
世界的にも野ばらだけに焦点を絞った書籍は珍しい中、精細な写真で野ばらの特徴を わかりやすく解説している点が高く評価されました。
なお、本書籍は県立中央博物館で閲覧・購入が可能です。

書籍の概要

世界バラ会議アデレード大会 授賞式の様子

世界バラ会議アデレード大会 授賞式の様子

現代のバラの品種改良に大きな影響を与えた重要な植物でもある日本の野ばらについて、美しく精細な写真をふんだんに用いて、それぞれの品種の特徴や見分け方をわかりやすく解説しています。

書名 野ばらハンドブック

著者 御巫 由紀 写真:大作 晃一(おおさく こういち)

発行 2019年

価格 2200円(本体2000円)

野ばらハンドブック表紙

野ばらハンドブック

 

著者・御巫 由紀プロフィール

千葉県立中央博物館資料管理研究科長、農学博士。

千葉大学大学院在学中からバラの花色素の研究を始め、博士号取得。

日本に自生するバラ属野生種の研究や、 江戸時代の古い文献に登場するバラの研究、日本の野生種が現代バラの育種に与えた影響やバラの香りの起源の研究など、バラに関する研究を幅広く行っている。

受賞者コメント

本書の制作にあたっては、野ばらを最高のタイミングで撮影することの難しさを痛感しました。写真家 大作晃一さんの撮影技術と、佐倉草ぶえの丘バラ園等の協力のおかげで、思い描いたイメージどおりの本を作ることができました。

世界39カ国からバラの権威が集まる場でこのような賞をいただけたことは本当に嬉しく、 今後の励みになります。

書籍の閲覧・販売

県立中央博物館の図書閲覧コーナーで本書籍を閲覧できます。また、売店では、本書籍の他、令和3年度に開催された特別展「バラのすべて」の図録もあわせて販売しています。

県立中央博物館(千葉市中央区青葉町955-2)

開館時間 午前9時から午後4時30分(入館は午後4時まで)

売店営業時間 (平日)正午から午後4時30分、(土日祝日)午前11時~午後4時30分

休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月28日~1月4日)

千葉県立中央博物館外部サイトへのリンク

世界バラ会連合について

「世界バラ会連合(World Federation of Rose Societies)」はバラに関する知識の共有と世界のバラ愛好家の交流の場の拡大を目的として、1968年に日本を含む9ヶ国が集まって設立され、現在39ヶ国が加盟している。

「世界バラ会連合 優秀書籍賞(The WFRS Literary Award)」は、3年に一度開催される「世界バラ会議(World Rose Convention)」で受賞を決定するもので、バラ園芸科学の基礎知識向上やバラ栽培の振興などに貢献した書籍など、2018年までに世界15ヶ国33作品が受賞した。今回の世界バラ会議では、12作品がノミネートされ本書の他に5作品が受賞した。

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千葉県とバラの関わり

県内最初のバラ園は戦後まもなく市川市内の式場病院に作られ、院長の式場隆三郎は、入院患者にバラの世話をさせることで治療につなげる「バラ療法」を取り入れた他、海外から多くのバラを輸入・栽培するなど、戦後日本のバラ文化の発展に貢献した。

日本を代表するバラ育種家・鈴木省三は京成バラ園(八千代市)でバラの優良品種を数多く作り出し、国内外のコンクールで多くの賞を受賞。バラの博物館を作ってほしいという鈴木氏の遺志を継いで作られた佐倉草ぶえの丘バラ園では、2012年にバラの国際会議が開催された他、近年では佐倉市内に残る古いバラを調査し保存する「佐倉ミステリーローズ調査プロジェクト」など、活発な活動が続けられている。