松戸は都心にほど近く、古い町並みと新しい施設が融合した緑豊かな子育てしやすいまちです。

山田美和さんと子どもたち

移住支援者 山田美和さん

ジャンプするチーバくん

 山田美和さんは、地域で育児を頑張るママたちを支えるNPO法人MamaCanの代表。今回は母親支援の大切さと地域作りについてお聞きしました。

子ども支援ではなく母親支援をしている団体

活動地域は主に松戸市周辺です。ベッドタウンなので隣駅は東京都内で、通勤を第一に考えている方は非常に多い印象があります。ただ新たな商業施設が増えつつも、古い町並みがそのまま残っている地域でもあって、商店街の方達が頑張って地域を盛り上げている場所も多くあります。古き良きものをそのまま残しつつ、新しいものを融合していく。そういった場所なので、地域に留まる方も多く、私を含め比較的地元の人が帰ってくるケースが多いです。私たちは母親支援をさせていただいている団体です。今は、晩婚化もあって仕事のスキルをしっかり持っている方が、子どもを産んで家庭に入るというケースが増えてきています。そこでこれまでと違うギャップやプレッシャーでストレスが溜まり、仕事を辞めて子どもと一対一で向き合う時間が増える中、「私って何のためにいるんだろう」「必要とされているんだろうか」という悶々とした時間を過ごすことになってしまうことがあります。それがきっかけで思うように育児が出来なくなってしまうという方もすごく多いです。

こういったお母さんたちが社会にしっかり参加し、社会にお母さん達の存在が認められるような場所を作っていく。お母さんたちが笑顔になると、その先にいる子ども達も母親の背中を見て笑顔で育っていく、ということを目標に活動をしています。具体的には地域と母親達、家族をつなぐ目的で、イベント活動や講座、セミナーの啓発活動をしたり、他には育児情報誌の発行や地元の企業・商業施設とタイアップしてお母さんたちが活躍できる場所を提供する活動をしています。母親たちが出ていける場所があれば、どんどん出て行ってもらおうというコンセプトなので幅広く色々取り組んでいます。

母親達だけで「頑張ろうね」じゃ意味がなかった

活動当初は、スキルや特技を持ったお母さん達にイベントに出店してもらい、育児をされているお母さんたちが遊びに来て、そこで癒されて帰ってもらうみたいなことをしていました。最初は参加した人たちは「楽しかったー!!」ってリフレッシュして帰ってくれていたので満足していましたが、結局家に帰って一人になって、そこで「今日は楽しかったけど…」って再び放心状態の時間が続いてしまったり、そもそも引きこもってしまったお母さん達とは繋がれない課題がありました。結局、母親達だけが「自分たちで頑張ろうね!!」だけじゃ全く意味がなく、周りが子育てに対して理解してくれることが非常に大事で、今の育児の現状を地域全体でどうやって良くしていくかを考えられるような時間と場づくりに力を入れています。

お母さん達を温かく見守って、受け入れてあげてほしい

お母さん達には育児を「社会と繋がってない」「ブランク」というように思わないで欲しいです。育児をしていても社会と繋がっていますし、むしろ母親が社会を立派に作っているのでどうか自信をもってほしいと思います。育児していることは、コミュニケーション能力がアップしたり、家事と育児で時間の使い方が上手くなったり、スキルアップに繋がっています。仕事復帰等の時期は周りと比べるのではなく、自分と家族のタイミングで。無理をせず自分自身を大切に生活してもらいたいなということを伝えたいですね。そのために、とにかく地域全体で子どもたちを見守ってあげる。そこに一緒にいるお母さん達を温かく見守って、受け入れてあげてほしいというのが、団体として伝えたいことですね。

子育てのためにアンテナを立てて、情報収集を

都心に住んでいると時間のスピードも早いですし、働いている方も多いですし、そういったあくせくしている中では、なかなか子育てしづらい環境であるような気がしますよね。でも、それぞれの地区では、子どもを増やすために子育てに力を入れる取り組みをやっていますし、松戸市も緑豊かで子育て環境も良く、サポートする子育て支援団体も多いので、お母さん達自身がのびのびと育児ができる環境が整っていると思います。 一人で家事育児を頑張ろうとするのではなく、もっとアンテナを立てて地域と繋がって、支え合って子育てをしていってほしいです。そのための情報収集の場として、NPOの相談やサポートをしている松戸市の「まつど市民活動サポートセンター」は有効で、悩みに合わせた団体に繋げることもできます。そしてMamaCanも個人とサポート団体や施設がつながっていくことに力を入れています。

子どもたちが地域で育っていくために、親もきちんと地域を自分たちの手で作る

子育て支援って言うと子ども支援っていうイメージがあって、私達が多分地域で初めて母親支援を始めました。今では、お母さんたちがみんなで協力して育児していこうってコミュニティやサークルを自分たちで作る方たちが増えてきました。そこでは子どもが安全に遊べている。これはいい傾向だなぁと思っています。そういうコミュニティをもっと利用して欲しいなと思っていますし、そういった中で孤立するお母さんを地域でサポートできればと思っています。 まずは、お母さんたちがきちんと地域に関心をもって、地域の中で活かされるようにすることが大切で、そこで人が繋がっていくことでいろんな人がお母さんをサポートしてくれるような良い仕組みができればと思います。 子どもたちが地域で育っていくためには、親もきちんと地域を自分たちの手で作って、意識を持って動かしていくという事を考えて欲しいですし、子育てにとっても地域づくりは非常に大事な所じゃないですかね。

お問合せ

山田美和さんと子どもたち

移住支援者

山田美和さん

     

電話:080-7025-1403(平日10時~17時) 
メール:contact@mamacan-m.com

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