千葉県Chiba Prefectural Government

~ 千葉県にオリンピック・パラリンピックがやってくる ~

更新日:令和4(2022)年3月25日

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第2部Ⅵ-1.千葉の魅力発信と地域振興

 千葉県は、2017(平成29)年に総合計画「次世代への飛躍輝け!ちば元気プラン」を策定し、「千葉の『宝』を生かした観光立県の推進と移住・定住の促進」を掲げて、県の持つ魅力を十分に生かした魅力的な観光地づくりを進めることとした。また「観光立県ちば推進基本計画」(2019年3月第3次計画策定)では、「繰り返し選ばれる国際観光県CHIBA」の実現を目指して、(1)地域資源を活用した多様な観光需要への対応、(2)東京2020オリンピック・パラリンピックの開催効果の活用、(3)成田空港等の交通インフラの積極的な活用、(4)テクノロジー(ICT、AI技術)を活用した生産性の向上、の4つを重点課題として整理し、多様な主体が連携して「オール千葉」で計画を推進した。

東京2020大会に向けたプロモーション動画の制作

 東京2020大会の開催は、国内外の注目が千葉県に集まる絶好の機会であることから、県は2019年9月、東京2020大会に向けたプロモーション動画「Welcome to CHIBA ~ Welcome to TOKYO2020 ~」をYouTubeで公開した。約2分間の動画に、東京2020大会の県内開催8競技や夏季に楽しめる観光地、食べ物や地域の名産品、おもてなしの様子など、魅力あふれる映像を収載。再生回数は大会終了までに120万回を超えた。

「ちばの郷土料理」再発見

 千葉県では、オール千葉による「おもてなし」機運の醸成を図る一環として、千葉県ならではの食の魅力を県内外へPRする「ちばの郷土料理」再発見事業を実施した。

 2018年度には、歴史や文化的な背景のある郷土料理や近年創作されたB級グルメ等のリストアップを行い、市町村への照会、有識者会議における検討を経て、「ちばの郷土料理」全511件を基本リストとして取りまとめた。このリストでは、郷土料理を「ご飯・餅」「汁物」「保存食」「惣菜」の4つとし、料理名や地域名のほか、使用食材、作り方、歴史・由来、利用場面についても掲載している。さらに、リストをもとに外部審査員5人による試食を含む審査を実施し、設定した活用シーンに勧めたい20品を選定してパンフレットを作成した。また2019年度には、ジャンル別に「フォトジェニック」3品、「千葉ならでは」4品、「おみやげ」4品を選定するとともに、外国人観光客にも賞味してもらえるよう英語版のパンフレットも作成した。

千葉県産農林水産物の活用

 千葉県では、野菜、果物、魚、米、肉、牛乳などさまざまな農林水産物が生産され、農業産出額(2020年産)は全国4位である。県は、東京2020大会の開催をきっかけに、2018年度と2019年度に県産農林水産物のPRのため「ちばの大地と海の恵み産地視察会&商談会」を開催し、千葉ブランド水産物である江戸前船橋瞬〆(しゅんじめ)すずきの処理技術や三番瀬ホンビノス貝の水揚げ、乳製品やすいか等の産地視察会などを実施した。

 2019年7月には、1年前カウントダウンイベントの一環としてイオンモール幕張新都心で「みんなで作ろうビクトリーブーケ体験教室」を開催。館山市、南房総市、芝山町等を主な産地とするひまわりなどを用いてブーケづくり体験を行い、全国第2位(2020年産)の産出額を誇る千葉県の花きをPRした。また県は、東京2020大会の会場となる幕張エリアのホテルと連携してロビーなどに県産の花きを飾ることで、訪れる人へのおもてなしの気持ちを表すとともに、県の花きの魅力をアピールした。

長生地域とサーフィンの振興

 長生地域の7市町村(茂原市、一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長柄町、長南町)と千葉県は、地域振興の取り組みの中で、東京2020大会のサーフィン競技の成功に向けて、地域住民の競技に対する理解を深めるとともに機運醸成を図るため、日本サーフィン連盟や地元のサーフィン業組合の協力のもと、児童・生徒を対象にサーフィン教室を実施した。

 2018年5月には、長生地域の小学生(主に6年生)を対象に、世界トップクラスのサーファーが参加する国際大会「WSL QS6000 ICHINOMIYA CHIBA OPEN」の見学会を実施。児童約210人が参加し、競技会場で、一宮町サーフィン業組合の講師から競技の内容やルールに関する説明を受けた後、実際に世界トップレベルのサーフィン競技を観戦し、「波と人が一体化してとてもすごいなと思った。今度はぼくもやってみたいです」「選手が失敗してもあきらめずに、何回も挑戦していたことがかっこよく思えました」などの感想を語り合った。2018年6月から7月にかけては、長生地域の小学校8校(茂原市立鶴枝小学校、茂原市立東部小学校、茂原市立緑ヶ丘小学校、一宮町立東浪見小学校、一宮町立一宮小学校、白子町立南白亀小学校、長柄町立長柄小学校、長柄町立日吉小学校)の児童約560人が「いきいき長生サーフィン体験会」に参加(翌年度以降も継続)。一宮町サーフィン業組合と白子町サーフィン協会メンバーの協力のもと、小学校のプールで実際にサーフボードに乗り、プロサーファーなどから指導を受け、「興味を持った。サーフショップの体験会にも行ってみたい」「難しかったけど、楽しかった。オリンピックのサーフィンを応援しようと思った」などの感想が寄せられた。

一宮版サーフォノミクス

 年間60万人(2015年の「一宮町まち・ひと・しごと創生総合戦略」策定に先立って行われた調査による。)の観光客が訪れる一宮町では、海岸の全域にわたって良好なサーフポイントが存在するロケーションや地元に根づくサーフィン文化などの特徴を地域活性化に生かすため、2015年10月に策定した「一宮町まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中で、「一宮版サーフォノミクス」(サーファーが集まることによる経済効果)を打ち出した。

 一宮版サーフォノミクスは、海沿いの文化と豊かな自然、上総国一宮としての伝統を享受し、ゆとりある住宅環境や働く場を創出することで町の魅力に磨きをかけ、新たな人たちを呼び込む好循環を生み出すための仕組みである。一宮町ではこのプランに基づいて海岸から県道30号線に沿ったエリアを「サーフストリート」と位置づけ、同エリアをブランディングするとともに、JR上総一ノ宮駅西側エリアの中心市街地としての機能を強化し、さらに駅周辺と駅東側のサーフストリートを結ぶための都市軸を整備して町全体の活性化を図ることとした。

 一宮町では、まずサーファーにアンケート調査を行い、集まった意見や要望をもとにサーフスポットの駐車場舗装やシャワーの設置などの整備を実施。2017年7月には、サーフストリートの経済効果を駅周辺に波及させるために、商店街の空き店舗を改修してサーフィンと仕事を楽しむシェアオフィス「SUZUMINE」をオープンし、飲食店、シャワーやサーフボードの保管庫、中庭ウッドデッキなども整えた。2018年4月には、駅前の上総一宮観光案内所をリニューアルオープンし、「サーフィンと生きる町。」を掲げ、レンタサイクルやサーフボードの貸し出しを開始した。

 また、「一宮版サーフォノミクス」の一環として、一宮町の魅力を発信するため、ウェブサイト「サーフィンと生きる町。ICHINOMIYA」を開設し、サーファー100人にアンケートを取って作成したプロモーションビデオなどを掲載している。一宮町では、こうした事業を通じて、東京2020大会終了後もサーファーを主とした若者や子育て世代が定住し続けるような魅力あるまちづくりを目指している。

お問い合わせ

所属課室:環境生活部生涯スポーツ振興課企画調整班

電話番号:043-223-2449

ファックス番号:043-222-5716

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