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更新日:令和3(2021)年2月25日

ページ番号:417325

5 障害のある人の相談支援体制の充実

  • 障害のある人の相談支援体制を支援するため、市町村が実施する相談研修会、自立支援協議会などに対して、アドバイザーを派遣します。

  • 障害者総合支援法のサービス等利用計画を作成する相談支援事業者の確保と質の向上を目指し、相談支援専門員の養成に係る各種の研修を行います。

  • 地域における相談支援の中核的な役割を担うことが期待される基幹相談支援センターについては、市町村にモデルを示し、その設置促進を支援します。

  • 障害のある子どもに係る相談については、手帳や診断名等にかかわらず障害の可能性が見込まれる子どものための相談支援体制の充実を図ります。

(1)地域における相談支援体制の充実

I 現状・課題

平成24年4月に改正された障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)により、障害のある人が市町村に対して利用サービスの支給申請に際して提出するサービス等利用計画の作成等を行う計画相談支援と施設や病院に入所・入院をしている人等の地域移行を支援する地域相談支援が制度化されました。

サービス等利用計画は、障害福祉サービス等を利用する全ての人について作成しなければなりませんが、令和2年3月末における作成率がおおむね100%に達した一方で、セルフプランの比率は15.6%となっています。これらは、利用者が希望している場合に加えて、作成を担当する相談支援専門員の配置がいまだ十分でないことも原因の一つと考えられます。

地域移行に関する相談支援については、入所・入院している障害のある人やその家族のニーズを十分に把握して、地域移行に関する情報提供を進める必要があります。また、入所施設やグループホーム等から一人暮らしへの移行を希望する人に対する「自立生活援助」などのサービスを活用していく必要があります。

現行の相談支援体制においては、市町村は、地域における相談支援の中核的な役割を担う存在として、基幹相談支援センターを設置できることとされていますが、その設置は、令和2年4月現在において22市町村にとどまっています。また、基幹相談支援センターと指定特定相談(計画相談)支援事業所、委託相談支援事業所等との役割が、地域の中で明確に分担されていないなどの課題があります。

さらに、計画相談事業所の絶対数の不足、地域による設置数の偏りが利用者にとっての利便性を損ねています。

今後は、基幹相談支援センターを中心とした支援機関の連携による包括的な相談支援体制を整えるため、その設置を更に促進する必要があります。

また、長期間にわたり障害福祉サービスを利用していた一定の高齢期の障害のある人に対する介護保険サービスの利用者負担の軽減や、共生型サービスが創設されたことなどを踏まえ、両サービスの円滑な利用を促進するため、介護支援専門員との連携が重要になります。

障害のある人の権利擁護においては、日常生活や社会生活の様々な場面で、その人の意思決定のための支援が必要です。また、相談支援事業所は、計画相談に係るモニタリングによる居宅や施設等の訪問を通じて、障害のある人やその世帯の状況の把握が可能であることから、こうした機会を通じた虐待の早期発見のため市町村との連携が重要です。

相談支援に当たっては、障害特性に応じた対応が必要です。視覚障害、聴覚障害、音声機能障害、言語機能障害のある人、盲ろう者、失語症者などコミュニケーションに障害のある人が、相談支援を利用しやすくする必要があります。

発達障害のある人については千葉県発達障害者支援センター(CAS)、高次脳機能障害のある人については千葉県千葉リハビリテーションセンター等に支援拠点機関を設置していますが、更に地域資源を活用した支援を推進し、利用者の利便性の向上を図る必要があります。

障害のある人の中でも、ひきこもり、重度の身体障害等による長期療養、その他様々な要因により地域社会や家族から孤立していたり、社会生活上の支障があるものの本人に障害受容がないことや、自身の困りごとを伝える力が弱いことにより、相談支援機関やサービスの利用につながることのできない人がいます。

こうした人が適切な福祉サービスにつながるためには、困りごとを抱える本人を見いだすためのアウトリーチ型の支援や、本人と一緒に解決策を考える寄り添い型の支援が必要です。

矯正施設を出所・出院する障害のある人の中には、出所後に帰る場所がない人や、頼る人がおらず、適切な福祉サービスにつながることができないまま、地域での生活に困難を来し、再犯に至る人が少なくありません。

そのため、これら犯罪をした障害のある人に再び犯罪を繰り返させないためには、円滑な社会復帰に向けた適切な支援を行うことが必要です。

障害のある人同士の共感に基づく支援であり、他の相談支援と異なる有効性が期待されるピアカウンセリングやピアサポートについては、研修による養成に加え、地域での人材の活用を進めていく必要があります。

II 取組の方向性

  1. 計画相談支援においては、相談支援専門員による利用者のニーズの抽出や継続的かつ定期的なモニタリングの実施などが重要であり、サービス等利用計画が適切に作成・運用されるよう取り組みます。
    また、相談支援専門員一人が対応できる適正な利用者の数などを踏まえた十分な配置ができるよう、国に対して報酬の見直し等の措置を講じるよう強く求めます。
  2. 入所・入院している障害のある人やその家族のニーズに沿った情報提供ができるよう、地域移行支援の利用を促進するとともに、自立生活援助などのサービスを活用した支援を推進します。
  3. 各市町村協議会が、地域共生社会の実現に向けて関係機関と連携し、地域の実情に合った相談支援体制を構築できるよう、相談支援アドバイザーの派遣による助言や研修会の開催等により支援します。
  4. 地域における相談支援の中核機関である基幹相談支援センターの総合的・専門的な相談支援、相談支援事業所に対する助言や人材育成、関係機関の連携などの役割と、計画相談支援事業所、委託相談支援事業所の役割分担について、市町村と連携した研修会等の開催により情報共有を図り、市町村における設置を支援するとともに、国に対して、基幹相談支援センターの運営に十分な財源の確保を要望します。
    また、基幹相談支援センター等において地域の相談支援に関する指導的な役割を担うことができる人材を養成するため、主任相談支援専門員研修を実施します。
  5. 介護支援専門員を対象とする障害福祉サービスに関する研修の実施、市町村における地域包括支援センターと相談支援事業所との併設や連携、基幹相談支援センターの設置促進による機能強化などを含め、地域共生社会の実現に向けた包括的な相談支援体制の充実に取り組みます。
  6. 障害のある人の権利擁護を推進するため、意思決定支援ガイドラインを踏まえた利用者本位の支援、計画相談に係るモニタリングの機会を活用した虐待の早期発見と市町村との連携の重要性について、相談支援事業所に対する周知を図ります。
  7. 意思疎通支援事業(市町村地域生活支援事業)の活用など、当事者団体や専門機関等と協力して、視覚障害、聴覚障害、音声機能障害、言語機能障害のある人、盲ろう者、失語症者などコミュニケーションに障害のある人が相談支援を受けやすくなるための環境づくりに取り組みます。
  8. 発達障害のある人が可能な限り身近な地域で必要な支援が受けられるよう、千葉県発達障害者支援センター(CAS)を拠点として、市町村・事業所等のバックアップや専門性の高い人材の養成を目的とした研修等を行うとともに、発達障害者地域支援マネジャーを配置し、市町村に向けた地域支援体制整備に係る研修や事業所の困難事例支援など、地域支援機能の強化等を行います。
  9. 高次脳機能障害及びその関連障害のある人に対しては、4箇所の支援拠点機関を中心に、高次脳機能障害に対する理解の普及・啓発を図るとともに、早期に専門的な相談支援につながるよう地域におけるネットワークの拡大・強化に取り組みます。
  10. 対象者や分野を越えた福祉の総合相談支援機関である中核地域生活支援センターを県内13箇所に設置し、制度の狭間にある人、複合的な課題を抱えた人、制度や社会の変化から生じる新たな課題により生活不安を抱えた人及び広域的な調整が必要な人等、地域で生きづらさを抱えた人を分野横断的に幅広く受け止めるアウトリーチ型、寄り添い型の相談支援を行います。
  11. 様々な要因により地域社会や家族から孤立し、相談支援機関やサービスの利用につながっていない障害のある人や障害が疑われる人、複合的な課題を抱える人等に対する理解の普及や相談支援について、市町村、中核地域生活支援センター及び関係機関の連携支援に取り組みます。
  12. 矯正施設の出所・出院予定者のうち、高齢者や障害のある人など福祉的支援を要すると認められる人を、保護観察所からの依頼により、出所・出院後直ちに必要な福祉サービスにつなげるため、地域生活定着支援センターを設置して、福祉サービス等に係るニーズの内容の確認や、受入先施設等のあっせん等を行います。
    また、受入施設へのフォローアップや出所・出院後の福祉サービスの利用に関して、本人やその関係者からの相談に応じ、助言その他必要な支援を行います。
  13. 矯正施設の出所・出院予定者のうち、高齢や障害に限らず、社会復帰に当たり何らかの支援を受けることが望ましいと思われる人に対して、矯正施設と中核地域生活支援センターが連携し、出所・出院後から安定した地域生活を送ることができるようになるまでの切れ目のない生活支援を行うための体制づくりを進めます。
  14. 障害のある人の経験や能力を生かすとともに社会参加を促進するため、ピアサポーターが支援者へとキャリアアップできるよう研修を実施するとともに、就労へつながるよう関係機関に対するピアサポートの普及や環境づくりに努めます。

III 数値目標

項目

元年度実績

3年度

4年度

5年度

1

計画相談支援従事者数

(人)

1,093

1,150

1,200

1,250

2

特定相談支援事業所所在市町村数(市町村)

46

54

3

一般相談支援事業所所在市町村数(市町村)

36

54

4

千葉県相談支援アドバイザー派遣事業

 

 

 

 

アドバイザー配置数(人)

37

40

アドバイザー派遣件数(件)

3

12

12

12

5

基幹相談支援センター設置市町村数(市町村)※共同設置を含む

22

44

6

発達障害者支援センター相談件数(地域相談支援機関での相談を含む)(件)

17,057

16,000

7

発達障害者支援センター及び発達障害者地域支援マネジャーの関係機関への助言件数見込数(件)          

297

400

8

発達障害者支援センター及び発達障害者地域支援マネジャーの外部機関や地域住民への研修、啓発件数見込数(件)

128

400

9

発達障害者支援地域協議会の開催回数(回)

2

3

3

3

(2)地域における相談支援従事者研修の充実

I 現状・課題

相談支援に従事する相談支援専門員を安定的に確保するため、制度が現行のものに改正された平成24年度以降、相談支援専門員の養成に努めてきました。

令和2年4月時点における相談支援業務に従事する相談支援専門員は1,093人であり、そのうち常勤・専任である者の割合は約30%となっています。

現状では、研修により養成された相談支援専門員が、必ずしも相談支援業務に従事又は定着できるような環境が整っていないなどの課題があります。

同時期における障害福祉サービスの受給者数(障害児を含む)は約5万6千人であり、全ての利用者に対して継続的な計画相談支援を実施していくためには、引き続き相談支援専門員の養成と定着を図る必要があります。

また一方では、相談支援従事者現任研修や地域移行・地域定着支援、就労支援、発達障害のある人への支援などの専門コース別研修を実施することにより、相談支援の質の向上に努めてきました。

今後は、障害のある人のニーズの多様化とともに、地域共生社会の実現に向けたソーシャルワークの担い手としての相談支援専門員の役割が求められています。

II 取組の方向性

  1. 国の研修体系の見直しを踏まえ、相談支援専門員等の育成ビジョンを明確にした上で、各研修を体系的に整理することにより、受講者の目的意識を高め、研修効果のより一層の向上を図ります。また、研修を効率的に実施するため、企画・運営の外部団体への委託等について検討します。
  2. 全ての人が障害の特性に応じた相談支援が受けられるよう、専門コース別研修等により相談支援専門員等の専門性の向上に取り組むとともに、主任相談支援専門員研修を実施し、地域の相談支援における指導的立場にある相談支援専門員の確保に努めます。
  3. 障害のある人のニーズの多様化に対応するとともに、意思決定支援ガイドライン等を踏まえた利用者本位の相談支援が行われるよう、地域共生社会の実現に向けたソーシャルワークの担い手として、相談支援専門員等の資質の向上に取り組みます。
  4. 相談支援専門員と介護支援専門員とが相互に連携し、共通の理解の下で高齢期の障害のある人の支援に当たれるよう、介護支援専門員に対する研修の機会を確保し、両方の資格を有する人材の拡大に努めます。
  5. 地域において安定的に相談支援体制を維持していくことのできる財源を確保することができるよう、国に対して報酬制度の見直し等十分な財政措置を講じるよう求めます。

III 数値目標

項目

元年度実績

3年度

4年度

5年度

10

計画相談支援従事者数(人)【再掲】

1,093

1,150

1,200

1,250

11

相談支援専門員の養成数(人)

410

600

600

600

12

相談支援専門コース別研修事業

 

 

 

 

受講者数(人)

231

400

400

480

研修開催回数(回)

4

5

5

6

(3)障害のある子どもと家族への在宅支援機能の強化

I 現状・課題

障害のある子どもに対する障害児支援利用計画の作成状況は、令和2年3月末時点でおおむね100%の達成率に対し、セルフプランの割合が29.5%と高くなっています。こうした現状は、地域の社会資源等に関する情報の不足や障害のある子どもの支援に関する十分な知識や経験を有する相談支援専門員が少ないことなどが原因で、保護者等による課題の抱え込みが行われ、子どもの最善の利益が図られていないことも考えられます。

これまで、在宅で医療的ケアの必要な障害のある子ども等への支援を強化するため、医療・福祉の関係者が連携して、地域における医療・福祉資源の把握、相談支援専門員を含む関係者への各種研修や「医療的ケアのある子ども等に対する相談支援手引書」の改定等に取り組むとともに、千葉県医療的ケア児等支援地域協議会を設置して、課題等についての協議を行ってきました。

今後は、手帳の有無や診断名等にかかわらず、障害の可能性が見込まれる子どものために、保健、医療、福祉、子育て、教育等の関係者が連携し、早期発見と適切な療育につながるよう相談支援体制の充実を図る必要があります。また、発達障害のある子どもに対しては、できるだけ早期に切れ目なく支援を行うことが重要であり、対応できる相談機関の確保や専門職の育成に加えて、発達障害の診療と対応を適切に行うことができる医療機関の確保が求められています。

II 取組の方向性

  1. 医療的ケアを要する障害のある子ども等が適切な支援につながるように、地域における医療・福祉資源に関する情報を、市町村や地域相談支援機関に提供・周知します。
  2. 医療的ケアを要する障害のある子ども等への相談支援に従事する相談支援専門員のスキルアップのため、関連分野の支援を調整するコーディネーターとしての育成研修を実施します。
  3. 障害の可能性が見込まれる子どもが適切な療育につながるよう、相談支援専門員と児童発達支援センターや障害児等療育支援事業関係者、子ども・子育て支援事業における利用者支援専門員、特別支援教育コーディネーターなどとの発達段階に応じた連携について、関係機関に働きかけます。
  4. 発達障害の早期発見、早期支援の重要性に鑑み、身近な地域において一定水準の診療や対応が可能となるよう、かかりつけ医等の養成の在り方について検討します。(再掲)

III 数値目標

項目

元年度実績

3年度

4年度

5年度

13

医療的ケア児等コーディネーター養成研修の修了者数(累計)(人)

103

140

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

電話番号:043-223-2338

ファックス番号:043-221-3977

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