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更新日:令和3(2021)年2月25日

ページ番号:417247

2 精神障害のある人の地域生活の推進

  • 精神疾患は全ての人にとって身近な病気であり、精神障害の有無や、程度にかかわらず、誰もが安心して自分らしく暮らすことができるような地域づくりを進める必要があるため、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を推進します。

  • また、長期入院精神障害者の地域生活への移行や地域生活を継続するための支援に積極的に取り組んでいる精神科病院を「千葉県精神障害者地域移行・地域定着協力病院」として認定し、精神科病院に長期入院している患者の退院を促進します。

  • さらに、精神障害のある人が、自立した生活を維持し、社会参加を支援するためのピアサポーターの活動を推進します。

精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築

I 現状・課題

千葉県では、精神障害のある人が、地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保されるよう圏域連携コーディネーターを配置し、医療機関・障害福祉サービス事業所・行政等の連携を図り、精神障害のある人の地域生活支援や地域住民の精神障害に対する理解促進のため普及啓発等に取り組んでいます。

「精神保健福祉資料」(令和元年度630調査)によると、千葉県の精神科医療機関の在院期間が1年以上の長期入院者は約6,800人います。その中でも、65歳以上の割合は58.7%となっており、高齢の入院患者への対策が必要です。

精神障害のある人自身が、自らの体験に基づき、他の障害のある人の相談相手となるピアサポートは、長期入院者の退院への不安を軽減させるほか、支援機関においては、当事者目線で支援が行われるようになる等、様々な効果が期待されており、引き続き、ピアサポーターの養成、活動の場の拡大や活動の仕組みの整備などの支援に取り組む必要があります。

また、短期・長期入院を問わず、精神障害のある人の退院後の地域生活を支援するため、医療機関と障害福祉サービス事業所、訪問看護事業所等が連携し、地域生活の定着に向けた仕組みが必要です。あわせて、入院経験を問わず、精神障害のある人が抱えている様々な課題に応じた支援が必要です。

その他に、精神科病院に入院中の人の地域移行・地域定着の理解・促進を図るため、地域移行・地域定着に積極的に取り組んでいる精神科病院を「千葉県精神障害者地域移行・地域定着協力病院」として認定し、公表しています。引き続き、協力病院を拡充する必要があります。

地域生活への移行を進める上で重要となる家族については、本人に対する支援について、不安や、様々な課題を抱えています。地域で支えていくために必要な情報の提供や、福祉サービスの充実を図るとともに、家族が互いに理解できるような機会を設ける必要があります。

地域生活への移行の推進に当たり、住まいの場を確保することが必要です。

このため、できる限り身近な地域において日常生活及び社会生活を営めるよう、グループホームの整備・運営や、利用者に対する支援のための各種事業を実施しています。

今後より一層グループホームの供給を増やすためには、既存の戸建て住宅の空き家等をグループホームとして活用することは有効だと考えますが、利用者の安全性の確保の観点から、建築基準法等による規制があるため、活用がなかなか進まない状況にあります。今後は、グループホームの整備や、障害があっても単身で生活をしたいという人のニーズに対応するため、本体住居の食堂等を利用するなど密接な連携を前提とした、一人暮らしに近い形態のサテライト型住居の更なる周知を行い、供給を増やすことが必要です。

公営住宅においては、精神障害のある人を含めた障害のある人の利用促進に向けて、障害のある人の世帯に対し、一般世帯より当選確率が高くなるよう優遇措置を講じるとともに、障害のある人の世帯など、特に配慮が必要な世帯のみが申し込める戸数枠を設ける措置を講じています。

民間賃貸住宅においては、障害のある人が円滑に入居できるよう、住まい探しの相談に協力する不動産仲介業者や、入居を拒まない住宅を登録し、ホームページ等で情報提供しています。また、千葉県すまいづくり協議会居住支援部会では、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進に関する協議などを行っています。

また、より住み慣れた地域社会の中で充実した生活が継続できるよう、障害のある人やその家族に対して、市町村が行っている居宅介護等の福祉サービスの充実が必要です。

さらに、地域生活を継続していくために欠かすことのできない医療の提供については、医療費の患者負担が課題となっています。

千葉県では、精神症状の急激な悪化等の緊急時における適切な医療を確保できるよう「千葉県精神科救急医療システム」における精神科救急医療相談窓口を24時間設置しています。

また、「千葉県保健医療計画」に基づく保健医療圏単位で精神科救急基幹病院を中心に、より身近な地域で速やかに診療が受けられるようシステムの拡充を図りました。しかし、現在も、夜間等における精神科救急のための空床確保が難しい状況にあります。

さらに、身体合併症の精神科救急患者に対応できる医療機関としては、5病院に協力をお願いしていますが、精神科を含め複数の診療科がある医療機関の連携強化を図ることによって、24時間365日の救急対応が可能になるよう、身体合併症に対応できる医療体制を今後更に拡充する必要があります。

これらを踏まえ、差別や偏見のない、あらゆる人が共生できる社会の実現に向けて、医療、福祉、介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保された精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを構築する必要があります。

II 取組の方向性

  1. 精神障害のある人が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、圏域ごとの保健・医療・福祉関係者による協議の場を通じて、精神科医療機関、その他の医療機関、地域援助事業者、市町村における障害保健福祉の担当部局、保健所、都道府県における精神科医療及び障害保健福祉の担当部局等の関係者間の顔の見える関係を構築し、地域の課題を共有化した上で、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築の取組を推進します。
  2. 精神障害のある人の経験や能力を生かすとともに社会参加を促進するため、ピアサポーターが支援者へとキャリアアップできるよう研修を実施するとともに、就労へつながるよう関係機関に対するピアサポートの普及や環境づくりに努めます。
  3. 「千葉県精神障害者地域移行・地域定着協力病院」の認定病院を全障害福祉圏域に設置できるよう努めます。
  4. 家族への支援については、家族が抱える課題等を共有できる機会の場や、それぞれのニーズに合った支援体制づくりの促進に努めます。また、家族会等の関係者と連携し、必要な障害福祉サービス等について情報提供します。
  5. グループホーム整備については、地域での必要性などを踏まえ、順次支援を行い、引き続き、量的拡充を図ります。精神障害のある人のためのグループホームの整備など、社会情勢に即応した整備に努めます。
    また、共同住居より単身での生活をしたいというニーズがあり、それに応えるため、サテライト型住居の設置・活用が図られるよう、引き続き周知に努めます。
  6. 緊急時に支援が必要な事態が生じた場合に備えて、本人の状況に応じた適切な支援が行えるよう関係機関と協議しながら検討を進めます。
  7. 公営住宅において障害のある人の利用促進に向けた、優先入居制度を継続していきます。
  8. 民間賃貸住宅への円滑な入居については、障害者等の住まい探しの相談に応じる不動産仲介業者や、障害者等の入居を拒まない賃貸住宅を登録し、ホームページ等で情報提供を行います。
    また、引き続き、関係機関等と連携を図りながら、障害のある人の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進に関する協議等を行います。
  9. ホームヘルパー等に対する各種研修を継続することにより、支援の質の向上に取り組むとともに、利用者のニーズに応えられる十分なサービス量の確保に努めます。
  10. 就労定着を図るため、就労定着支援事業所と関係機関との連携などによる支援の好事例等を周知し、就労定着支援事業所の支援の質の向上を図ります。
    また、障害のある人の一般就労を促進するため、就労移行支援事業所の一層の充実とともに、就労定着支援事業の実施事業所や障害者就業・生活支援センターをはじめとする支援機関による就職後の定着支援体制の充実を促進します。
  11. 安心して暮らせる地域生活の継続のため、多職種のアウトリーチや、訪問看護による支援体制の拡充に努めます。
  12. 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを構築するため、全市町村に協議の場を設置し、保健・医療・福祉関係者・訪問看護事業者・当事者・家族等による協議を通じて、精神科医療機関、その他の医療機関、地域援助事業所、市町村における障害保健福祉の担当部局、保健所、都道府県における精神科医療及び障害保健福祉の担当部局等の関係者間の顔の見える関係を構築します。
  13. 障害保健福祉圏域ごとの協議の場において、地域の課題等を共有化するとともに、地域包括ケアシステムの構築状況、評価を行い、地域に必要な基盤整備について検討します。
  14. 入院患者の高齢化が進んでいるため、高齢の入院患者の地域移行について、障害保健福祉圏域ごとの協議の場において対策を検討します。
  15. 精神障害のある人の地域生活支援及び地域包括ケアシステムの構築についての理解促進のため、医療機関・障害福祉サービス事業所等の地域移行関係職員に対して、研修を実施します。
  16. 精神障害のある人の実情や地域での生活について理解を広げるため、心のふれあいフェスティバルや心の健康フェア等、精神障害のある人と地域住民が触れ合う機会を提供し、関係団体と連携した普及啓発に努めます。
  17. 子どもたちに対し、精神障害についての理解促進及び精神疾患の早期発見につなげるため、学校におけるメンタルヘルス教育の推進に向けて、教育機関への働きかけを行います。
  18. 重度心身障害者(児)医療費助成制度については、全国統一の公費負担医療制度を創設するよう、国に要望していきます。
  19. 措置入院者及び医療保護入院者の退院後の支援については、国の動向を踏まえ、本県の必要な取組について検討します。
  20. 精神科救急医療を確保するため、関係機関との更なる連携やシステム参画医療機関の拡充を図ることなどにより、精神科救急のための空床の確保を推進します。
  21. 身体合併症を有する患者については、各圏域において、夜間休日を含め24時間365日の救急対応が可能になるよう、精神科を含め複数の診療科がある医療機関の連携強化を図り、身体合併症患者の受入体制を拡充できるよう働きかけます。

III 数値目標

項目

元年度実績

3年度

4年度

5年度

1

精神障害のある人の精神病床から退院後1年以内の地域における平均生活日数(日)

316

316

316

2

精神病床における65歳以上の1年以上長期入院患者数(人)

4,042

3,590

3,138

2,687

3

精神病床における65歳未満の1年以上長期入院患者数(人)

2,843

2,552

2,262

1,972

4

精神病床における3か月時点の早期退院率(%)

 70

(H29)

70

70

70

5

精神病床における6か月時点の早期退院率(%)

83

(H29)

84

85

86

6

精神病床における1年時点の退院率(%)

89

(H29)

90

91

92

7

地域の精神保健医療体制の基盤整備量(利用者数)

1,104

1,578

2,052

8

市町村ごとの保健、医療、福祉関係者による協議の場の設置状況(箇所)

26

36

46

54

9

精神病床における退院患者の退院後の行き先(在宅)(人)

 699

700

701

702

10

精神病床における退院患者の退院後の行き先(障害者施設)(人)

43

44

45

46

11

精神病床における退院患者の退院後の行き先(介護施設)(人)

52

53

54

55

12

千葉県精神障害者地域移行・地域定着協力病院の指定数(箇所)

25

27

27

27

13

地域移行・地域生活支援事業の実ピアサポーター活動箇所数(箇所)

11

13

14

15

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

電話番号:043-223-2338

ファックス番号:043-221-3977

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