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更新日:平成30(2018)年12月11日

ページ番号:2661

偏見のない世の中を目指して(平成30年度心の輪を広げる体験作文入賞作品)

偏見のない世の中を目指して

中学生部門

千葉県知事最優秀賞

茂原市立東中学校2年

横山 莉玖(よこやま りく)

 

「誰と話をしているの?」

「何でそんなに笑っているの?」

これが知的障害者に対する、僕の第一印象です。

僕は夏休みに家族と帰省し、近くのショッピングモールに買物に出かけました。少し退屈になった僕は屋内のベンチに座ってジュースを飲み、母を待っていました。そこに、施設の名札をつけた職員さんと手を繋いだ、僕と同じくらいの背丈の男の子が向かいのベンチに座りました。彼は真剣な表情で床を見つめ、小声で何かを話しています。そして突然、天井を見上げて手を叩き、笑い出しました。

「え?何?」

驚いて目が一回り大きくなった僕は、なぜかとっさに彼から目をそらしました。今振り返って考えてみると、理解できない彼の行動に恐怖心を感じたからだと思います。そこに母が戻ってきて、とても安心しました。帰り道、彼の行動について話をしました。僕は、それは怖かったねという母の言葉を想像していましたが、看護師の仕事をしている母からは、

「きっと、彼の中で何か楽しいことがあったんだね。」

という、想定外の言葉が返ってきました。

「え?楽しいことって何?お母さん怖くないの?」

と聞くと、母からは、相手の立場になって考えてみたら理解できること、そして知的障害者と統合失調症について調べてみることを勧められました。母の言う通り、本やインターネットで調べるほど彼の行動が理解できました。彼らの病気は、僕達には見えないものが見え、聞こえない音や声が聞こえ、それが楽しい時もあれば悲しくなる時もあります。それを知らずに恐怖心をもったままの自分が恥ずかしく、申し訳ない気持ちになりました。彼らの病気を調べた時、性格という個性をもちながら、同じ病名でも症状は様々だということを知りました。

他に、どんな症状の人達がいるのだろう。僕は彼らをもっと理解したくなり、知的障害者のボランティアに参加しました。そこでは、陸上など運動の準備や片付けをしたり、参加者を誘導する手伝いをしました。参加者の中には彼のように独り言を話したり笑ったり、不思議な動きをして自分の体を軽く叩き続けたりと、様々な人がいました。その中で共通していたことは、一つ一つの競技に対して誰もが一生懸命取り組んでいたことです。たとえ抜かされても転んでも前に向かって力強く走り、頑張っている仲間を応援する姿は僕達と同じでした。そしてもう一つ感じたこと、それは優しさです。参加者を誘導したり手伝いをしている時、いつも大きな声で

「ありがとうございます。」

と言って、お辞儀をしてくれました。僕が彼らの立場だったら、同じ行動ができたか自信がありません。きっと、誘導される方向に動き、待機しているだけだと思います。

僕は今回、彼との出会いと母のアドバイスをきっかけに、知的障害者に対する考え方を改めることができました。僕達がしないような行動をする彼らを見た時、きっと僕と同じように第一印象だけで驚いてしまう人がいると思います。でも、その気持ちで終わらないでください。病気をもつ彼らは繊細で、とても優しい気持ちをもっています。多くの人が彼らを理解し、相手の立場になって物事を考えることができるようになれば、障害者に対する偏見はなくなっていきます。僕はこれからも積極的にボランティアに参加し、彼らの笑顔を増やしていきたいです。

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

電話番号:043-223-2338

ファックス番号:043-221-3977

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