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更新日:平成28(2016)年12月6日

ハクビシン・アライグマの被害防止対策について

近年、県内各地の農作物で、鳥以外でも多大な食被害が発生しています。夷隅・安房・君津地域はイノシシシカ・サル等多獣種によるもので、特にイノシシの被害が甚大です。他の地域では、ハクビシンやアライグマによる被害が中心と思われます。

このハクビシンやアライグマは、もともとその地域に居たのではなく、他地域から入ったきた「外来生物」です。(ハクビシンは両説あり。)特に、アライグマは生態系に影響を及ぼし、または及ぼすおそれのあるものとして、外来生物のうち「特定外来生物」にも指定されています。

これらの獣害から農作物を防護するための事例を紹介します。

1.ハクビシンやアライグマの特徴と生態

(1)ハクビシン

ハクビシンによるブドウの被害(埼玉県農林総合研究センター提供)

哺乳綱・ネコ目(食肉目)・ジャコウネコ科の夜行性の動物で、額に白帯がある。尻尾は40~50cmと長く、体重は4kg前後。人里近くの山野を中心に、単独で活動、木登りが得意。

主に果実類を中心に採食しますが、昆虫類や小型のほ乳類も食べる雑食性。

寝屋の場所は様々で、倉庫・廃屋・神社や寺の天井・人家の天井・側溝・根洞等。

(2)アライグマ

アライグマによるトウモロコシの被害(同上)

哺乳綱・ネコ目(食肉目)・アライグマ科の夜行性の動物で、目の周りが黒い帯状。尻尾は30~40cmで5~6本の横縞がある。

体重は7kg前後。

寝屋はほとんどが建物内であり、木登りはハクビシンに次いで得意。雑食性で、ネズミやモグラ等の他、トウモロコシ・メロン・スイカ等も食べる。

(3)夜行性4獣種の違い

ハクビシン、アライグマ、タヌキ、アナグマについて


2.埼玉県農林総合研究センターでの調査・対策事例から

(1)ハクビシン・アライグマの行動や能力

  • 被害の発生には複数の個体が関与している可能性がある。
  • 河川や側溝等の水周辺から侵入することが多い。
  • 垂直方向のジャンプ力は前足が110cmまでとどく。(ハクビシン)
  • 水平方向のジャンプは120cm(ハクビシン)だが、最終手段?、侵入は地上からがほとんど。
  • 足が引っかかる物なら何でも登る。
  • 自ら侵入のための穴を掘らない。(アライグマは若干掘るが侵入した例はない)

(2)電気柵による対策は、「何でも登る」習性と「自ら穴を掘らないこと」を利用

  • 登らせてから感電させる方法の効果が高い。(ハクビシンは、登って一旦止まる)
  • 地表面近くで感電させる方法は、草等による漏電が多い。
  • ハクビシンの背中は、電柵に触れても効果が無い。
  • 登る前に必ず隙間を探すので、防風網等を設置する場合、合わせ目の隙間をつくらない。

3.防風ネットと電気柵を組み合わせた防除の実際

(1)必要資材

ほ場面積1000平方メートル(80m×12.5m)の場合、電柵の長さ185m=80m×2+12.5m×2

電柵長さ200m分として

(2)設置方法と留意点

  • 設置高さは80~100cm程度。
  • 電牧線は下左写真のように、対象ほ場側になるよう、横パイプを外側に設置する。(電牧線が外側では、ハクビシンの背中に当たり効果が無い)
  • ネット下部は埋める(止める杭もあるとよい)が、外側に多少傾斜させ、たるませない。
  • 支柱パイプの打ち込みは、パイプ上部に太さ16mm・長さ3~5cmのボルトを入れ、その頭を金づちでたたくと、パイプがつぶれずきれいに挿せます。
  • ダンポール等の絶縁ポールを2本各支柱パイプの中に、地面まで差し込み、横パイプと電牧線の距離が5cm程度になる位置のポール2本を結束するため、ビニールテープを巻きつける。設置期間が長くなる場合は、結束バンドで止めるとゆるまない。
  • 上部横パイプ(アース部分)から電牧線までの距離は、5~7cm程度。
  • 通常は、電気柵機のアース棒を土に挿しますが、土の状態によっては、パイプにうまく通電しない場合もあるので、パイプにアース棒(アース線)が接するようにした方が良いでしょう。

(中央農業研究センター主催の「鳥獣害防止対策技術検討会」での電気柵設置実演)

スイートコーンでの電気柵設置例
(埼玉県農林総合研究センター提供)

4.被害対策のポイント

  • 効果的な対策には、食べたあとや足跡等から加害獣を明らかにし、その習性や運動能力、そして弱点を知ることです。
  • 地域の環境変化により、野生鳥獣が集落に出てきやすい状況の中、作物へ被害が発生していることを広く認識し、被害の発生要因について、地域で共通認識をもつ必要があります。
  • ハクビシンやアライグマは、農村やその周辺地域で、空き屋の屋根裏等を住み家にして、繁殖増加してきたものです。したがって、これらの獣が安心して生活できないような環境にして行くことです。

5.その他、鳥獣害対策等のホームページ

※設置した防護柵その他を過信せず、保守点検や対象作目にあった改良、また、その地域に獣が住みにくくするための環境整備を集落ぐるみで取り組むことです。あきらめずに、地域全体で防除対策に取り組みましょう。

参考資料:ハクビシン・アライグマの被害防止対策(埼玉県農林総合研究センター茶業特産研究所古谷氏)
参考資料:鳥獣害の手引き(千葉県有害鳥獣農作物等被害対策連絡会議発行)

初掲載:平成19年
農業改良課技術指導室
上席普及指導員
深山弘志

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