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更新日:令和3(2021)年5月1日

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本田の効果的な雑草防除の方法

早場米の産地である千葉県では、代かき時期が早いため、雑草の発生期間が長くなります。特にオモダカやコウキヤガラのような多年生雑草は、一年生雑草より生育スピードが早く、発生期間もだらだらと長いため、一発処理除草剤での防除は困難です。

水田で発生している雑草の種類に合った除草剤と防除体系を選択し、秋防除も組み合わせた管理で雑草を防除しましょう。

1.除草剤を使う前の準備

(1)水田に発生する雑草の把握

除草剤によって得意とする雑草が異なります。水田に発生する雑草の種類を把握し、ラベルに雑草名が明記されている薬剤を選びましょう。

一年生雑草の例

ノビエ

写真1.ノビエ

コナギ

写真2.コナギ

多年生雑草の例

ホタルイ

写真3.ホタルイ

オモダカ

写真4.オモダカ

コウキヤガラ

写真5.コウキヤガラ

クログワイ

写真6.クログワイ

(2)田面の均平化

水稲除草剤の初期剤、初中期剤の多くは土壌表面に除草成分の処理層を作ることで効果を発揮します。代かきが不十分だと田面が凸凹になり、水面よりも高くなってしまった部分では、処理層が作れず雑草の芽が出てしまいます。安定した効果を得るためにも、田面を均一にすることを心がけましょう。

また、あぜからの漏水は除草剤の効果を低下させます。オケラの穴や畦畔の崩れがないように整備し、あぜ波板などを使って漏水を防ぎましょう。

2.本田で除草剤を使うポイント

(1)雑草の発生に合せた処理方法の選択

一年生雑草が中心で、比較的発生の少ない水田では初中期一発剤の1回散布だけで雑草を防除することが可能です。雑草の葉齢を確認しながら、除草剤のラベルに書いてある使用適期を必ず守って使用するようにしましょう。

多年生雑草の発生が多い水田では、一発処理だけでは防除しきれません。初期剤や初中期一発剤で取りこぼした5月中旬以降の雑草に対し、中後期剤を散布することで除草効果を維持するようにしましょう。(図1)

図1除草剤の散布方法(PNG:18.7KB)

※画像をクリックすると、大きい画像が表示されます。

図1除草剤の散布方法

(2)除草剤の効果を高め、長持ちさせるために気を付けること

  • ラベルをよく読み、除草したい雑草の種類と葉齢にあった除草剤を選択しましょう。
  • 除草剤が処理層を作るまで、散布後3~4日は水を切らさないようにしましょう。
  • 散布後7日間は落水やかけ流しをしないようにしましょう。

3.多年生雑草の秋防除

稲刈り後は早期の耕うん、ラウンドアップマックスロードなどの非選択性除草剤の散布で来年の発生源となる塊茎を作らせないようにしましょう。

コウキヤガラは稲刈り後、既に塊茎を作り終えているので秋防除は不可能です。一方、発生は3月中旬からと早く、発生した株を土中に埋没させると枯死するため、代かきは浅めで丁寧に行いましょう。

 

初掲載:令和3年5月

香取農業事務所 改良普及課

普及指導員 木村康太

電話:0478-52-9195

お問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2911

ファックス番号:043-201-2615

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