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更新日:令和2(2020)年4月8日

グリーンカーテンを早く完成させるプランターを用いた草本性つる植物の長尺苗栽培

1.はじめに

グリーンカーテンは、夏の省エネ対策として広く普及しています。通常は、3号ポット等に入った草丈20cm程度の苗を定植しますが、6月上旬定植の場合、グリーンカーテンが完成するまでに約2か月を要してしまいます。そこで、草本性のつる植物をプランター内で草丈1.9m程度まで育てた苗(以下、長尺苗という)を用いると、約3週間と短期間でグリーンカーテンを完成することができます。この方法は、施工直後から完成度の高さを求められ、工期が限られる業務用において利用のメリットがありますので、その栽培方法を紹介します。

2.長尺苗に適した品目

グリーンカーテン向けの長尺苗の品目には、定植後つるが伸びて密なグリーンカーテンを形成する生育量があることに加えて、輸送時につるが傷みにくいこと、花や実が楽しめることなどが求められます。これらに合致する品目として、ルコウソウ(写真1)、早生型西洋アサガオ(写真2)、ミナロバータ(写真3)などがあります。

ルコウソウ

写真1.ルコウソウ

西洋アサガオ

写真2.早生型西洋アサガオ

(品種名:ヴェニスブルー)

ミナロバータ

写真3.ミナロバータ

3.プランターを用いた長尺苗の栽培方法

(1)播種~鉢上げ

ルコウソウは初期生育が遅いので4月上旬に、西洋アサガオやミナロバータでは4月下旬に200穴トレイに播種します。播種後は、ハウス内の暖房と温床マットなどを併用し、20℃以上を確保するように管理します。その後、本葉が展開する5月上旬頃に3号ポリポットに鉢上げします。鉢上げ以降は無加温で管理します。

(2)摘心

鉢上げ後、つるが伸びてきたら、側枝の発達を促すために摘心を行います。5月下旬の鉢替えの前に、つるの長さ20~25cm程度を目安に行います。こうすることで、ネットの下段から上段までまんべんなく被覆することができます。

(3)鉢替え

5月下旬、摘心した苗を65cm幅プランター(縦22cm、横64cm、深さ18cm、土壌容量9.6ℓ)に11ℓの培養土を入れ、20~25cm間隔で3株植えます。これ以上の大きさのプランターでは輸送が困難となるため、この大きさのプランターに鉢替えするのが最適です。

長尺苗の栽培では、通常よりも長期間の栽培となるため、鉢の土量が少ないと根詰まり等により生育が抑制されてしまいます。鉢替えのポットサイズを変えた試験では、1株あたりの培養土量が多いプランターの生育量が明らかに多く、被覆率の高いグリーンカーテンを形成しました(写真4)。

3号ポット

4.5号

 

6号

65センチ

写真4.鉢植え時の鉢の大きさが異なる長尺苗の定植後27日後の様子

(左から3号ポット、4.5号ポット、6号ポット、65cm幅プランター)

(4)ネットへの誘引

プランターに鉢替えすると同時に、ハウス内の2mほどの高さにワイヤーを張ってネットを垂らし、つるを誘引します。生育の早いつるは適宜摘心し、植物がまんべんなくネットを覆うようにします。全体的にネット上端までつるが達した頃が出荷適期です(写真5)。

出荷適期長尺苗

写真5.65cm幅プランターで育苗した出荷適期の長尺苗

(5)施肥管理

基本的に肥料切れとならないよう、緩効性肥料を中心とした施肥を行います。培養土(赤土:腐葉土:ピートモス:パーライト=4:3:2:1(体積比))に基肥として、2種類の緩効性化成肥料、マグアンプK中粒(窒素-リン酸-カリ=6-40-6)を2g、エコロング424-140(窒素-リン酸-カリ=14-12-14)を1g(どちらも培養土1ℓあたり)混ぜ込むと、定植まで追肥は不要です。

(6)栽培暦

6月下旬出荷を目標にした栽培暦を図1に示します。ルコウソウは4月中旬、アサガオとミナロバータは4月下旬に播種し、5月上旬に3号ポリポットへ鉢上げして摘心し、その後65cm幅プランターに株間20~25cmで植え替えします。

長尺苗の栽培歴

図1.長尺苗の栽培歴(6月中下旬定植の目安)

(7)出荷

長尺苗は、そのままだと大きいので、写真のようにネットごとロール化を行うとコンパクトになり、輸送を容易にすることができます。また、ロールに不織布等を挟むとつるの絡み防止になります(写真6、写真7)。

輸送のポイントは、できる限り輸送時間を短くし、早めに展張することです。2日以内に展張し日光に当てないと葉の黄化等の問題が生じる可能性があるので注意する必要があります。

ロール作業

写真6.ロール化作業

ロール化後

写真7.ロール化後の長尺苗

 

初掲載:平成29年5月

農林総合研究センター

花植木研究室

研究員

室田有里

電話:043-291-9988

 

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お問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

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