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更新日:令和2(2020)年7月1日

大豆の収量アップに向けた栽培管理

1.はじめに

千葉県では、平成28年産大豆作付面積876ヘクタールのうち、およそ7割が水田への作付けです。過去3年間の平均収量は、全国平均と比べて2割以上少なくなっています。そこで、今回は大豆単収の向上に向けた栽培対策のうち、雑草と病害虫の防除方法について紹介します。

2.雑草の防除は播種後の土壌処理剤が大切!

千葉県では大豆の初期生育が早いため、除草がとくに必要な期間は播種後25~35日間です。播種後の土壌処理剤を中心に生育期処理や中耕除草を組み合わせましょう(図1)。

大豆除草体系
図1.大豆作における除草体系

(1)播種前

雑草が多い場合は耕うんや除草剤散布により防除します。

(2)播種後

クリアターン細粒剤F(使用時期:は播直後、使用量:10aあたり4~5kg)、トレファノサイド粒剤2.5(使用時期:は種後発芽前、使用量:10aあたり4~6kg)等の土壌処理剤を散布します。ただし、転換畑で前作の麦の生育が悪い部分に繁茂するタデ等には土壌処理剤は効果がありません。茎葉処理剤のラウンドアップマックスロード(使用時期:耕起前又は出芽前まで、使用量:10aあたり200~500ml)やバスタ液剤(使用時期:は種前、は種後出芽前、使用量:10aあたり300~500ml)により大豆の出芽までに防除しましょう。

(3)生育期

播種後の土壌処理剤の散布で雑草が残ったら、茎葉処理剤で防除するか、播種後20~25日頃に中耕除草を行いましょう。その後、雑草の発生に応じて開花期までに1~2回行います。

3.紫斑病と莢実害虫に要注意!

発生予察に基づいた的確な防除を行って莢実害虫と紫斑病の被害をいかに軽減するかが重要です。開花終期、莢伸長後期(開花終期から15日後頃)、子実肥大中期(莢伸長後期から15日後頃)が重要な防除時期です。

農薬を使用する際は、最新の農薬登録情報で適用作物、適用害虫をよく確認し、使用方法や保管方法に留意しましょう。

(1)紫斑病

種子、茎、葉等に発生します。種子では種皮の一部から全面が紫色に変色して品質が低下します。この紫斑粒を発生させる莢への感染時期は一般に開花10~35日後頃で、降雨によって発病しやすくなります。主な防除薬剤を表1に示します。種子にキヒゲン(使用時期:は種前、使用量:乾燥種子重量の1%)等を粉衣し、開花期から2~3週間後と3~4週間後にいずれかの薬剤を散布しましょう。

表1.紫斑病の主な防除薬剤

薬剤名 使用基準 希釈倍数等
Zボルドー 500倍
Zボルドー粉剤DL 10アール当たり3キログラム
アミスター20フロアブル 収穫7日前まで、2回以内 2000~3000倍
ジマンダイセン水和剤 収穫45日前まで、3回以内 400~600倍
ファンタジスタ顆粒水和剤 収穫7日前まで、3回以内 2000~4000倍
プランダム乳剤25 開花後~収穫7日前まで、2回以内 3000~5000倍
ベルクートフロアブル 収穫7日前まで、4回以内 1000倍
ベンレート水和剤 収穫前日まで、4回以内 1000~2000倍

(平成29年版農作物病害虫防除指針(千葉県)より)

(2)白絹病

7~8月の高温多湿時に多く発生し、地際部や根の周り、周辺の地面が白色線状の菌糸に覆われます。被害株は生育が悪くなり、葉が黄化して最終的には枯死します。耕種的防除として、消石灰や深耕、発病を早期発見し、被害株と表土の除去を行い、連作を避けましょう。また、完熟していないたい肥や未熟な有機物の鋤き込みにより病気が発生しやすくなります。薬剤防除は、リゾレックス水和剤(使用時期:収穫14日前まで、使用回数:3回以内)の1000倍液を1平方メートル当たり3リットル土壌かん注します。

(3)さび病

葉の表面に褐色の小さい斑点がみられ、激しく発病すると早期に葉が落下して大きな被害をもたらします。晴天が続き、大豆葉上に朝露が多く、結露時間が長いと病気の発生が多い傾向があります。耕種的防除として、窒素過多を避け、加里肥料を多くすると発病が抑制されます。また、前年に被害茎葉を処分しましょう。

(4)莢実害虫

マメシンクイガとカメムシ類の主な防除薬剤を表2に示します。開花7日後からいずれかの薬剤を7~10日間隔で数回、莢によくかかるように散布しましょう。

表2.マメシンクイガとカメムシ類の主な防除薬剤
薬剤名 使用基準 希釈倍数等 マメシンクイガ カメムシ類
エルサン乳剤 収穫7日前まで、2回以内 1000倍 適用あり 適用あり
エルサン粉剤3DL 収穫7日前まで、2回以内 10アール当たり3~4キログラム  

適用あり

キラップフロアブル 収穫7日前まで、2回以内 2000倍   適用あり
スミチオン乳剤 収穫21日前まで、4回以内 1000倍   適用あり
スミチオン乳剤 収穫21日前まで、4回以内 1000~1500倍 適用あり  
スタークル/アルバリン顆粒水溶剤 収穫7日前まで、2回以内 2000倍   適用あり
ダントツ水溶剤 収穫7日前まで、3回以内 2000~4000倍   適用あり
ダントツ水溶剤 収穫7日前まで、3回以内 2000倍 適用あり  
トクチオン粉剤 収穫30日前まで、3回以内 10アール当たり4キログラム 適用あり  
トレボン乳剤 収穫14日前まで、2回以内 1000倍 適用あり 適用あり
トレボンEW 収穫14日前まで、2回以内 1000倍 適用あり 適用あり
バイジット乳剤 収穫45日前まで、3回以内 1000倍   適用あり
バイジット乳剤 収穫45日前まで、3回以内 1000~1500倍 適用あり  

(平成29年版農作物病害虫防除指針(千葉県)より)

(5)ハスモンヨトウ

ハスモンヨトウは卵の塊を大豆の葉裏に産み付け、幼虫が卵塊の周辺に群がって葉を食害します。多発すると大豆に甚大な被害を与えますので、早期発見に努め、適期防除に努めましょう。表3に主な防除薬剤を示します。

表3.ハスモンヨトウの主な防除薬剤
薬剤名 使用基準 希釈倍数
エルサン乳剤 収穫7日前まで、2回以内 1000倍
ラービンフロアブル 収穫14日前まで、2回以内 750~1000倍
トレボン乳剤 収穫14日前まで、2回以内 1000倍
フェニックス顆粒水和剤 収穫7日前まで、3回以内 2000倍
プレバソンフロアブル5 収穫7日前まで、2回以内 4000倍
アニキ乳剤 収穫前日まで、3回以内 2000~3000倍
アタブロン乳剤 収穫14日前まで、2回以内 2000~4000倍
カスケード乳剤 収穫7日前まで、2回以内 4000倍

(平成29年版農作物病害虫防除指針(千葉県)より)

引用文献

「農業総覧原色病害虫診断防除編1」昭和43年4月農文協

「収量・品質の向上と安定生産のための大豆づくりQ&A-病害・虫害・鳥獣害対策編-」平成20年3月社団法人全国農業改良普及支援協会

「大豆栽培の新技術(改訂版)」平成25年3月千葉県

「平成29年版農作物病害虫雑草防除指針」平成29年3月千葉県

「大豆をめぐる事情」平成29年6月農林水産省

初掲載:平成29年7月

山武農業事務所改良普及課

普及指導員

永沢朋子

電話:0475-54-0226

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所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2911

内線:2912

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