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更新日:平成31(2019)年4月5日
ページ番号:7367
早期栽培を行う千葉県では、収穫後も暖かく、多年生雑草の発生が多い傾向にありますが、最近は除草剤の種類が増えたことや、体系処理による防除が定着してきたことにより、多年生雑草の発生は少なくなってきています。しかし、一方で収穫時近くにノビエが多発するほ場が増えてきています。雑草の種類と葉齢に合った除草剤と防除体系を選択し、適切な管理で効果的に防除しましょう。
除草剤は使用時期により、初期剤、初中期剤、中・後期剤に分けられます。雑草の発生状況に合わせて、除草剤を上手に組み合わせ、防除しましょう。
初期の雑草の発生を抑える除草剤で、代かき後から使用できます。初中期一発剤や中後期剤と組み合わせる体系処理での使用になります。代かきから移植までの期間が長く、移植までに雑草の発生が見られる場合は初期剤を使用しましょう。
除草剤の体系処理を是正するために開発されたものです。初期剤に比べ、抑草効果の持続期間が長く、45~60日間効果が持続するものもあります。ただし、初期剤とは異なり、田植期より前には使用できません。雑草の発生が少なく、多年生雑草の発生も少ないほ場では、初中期一発剤を1回使用するだけで、雑草防除が可能です。
田植後15日以降に使用できる薬剤です。初期剤や初中期一発剤を使用しても、雑草が残ってしまった時に使用します。近年増えてきている後次発生のヒエにも中・後期剤は効果的です。使用時期と収穫前日数に気をつけて、使用しましょう。
図.除草剤体系処理の時期
一年生雑草:ヒエ等のイネ科雑草、カヤツリグサ科雑草、広葉雑草
多年生雑草:ホタルイ、オモダカ、クログワイ、コウキヤガラ
(1)丁寧な代かきで田面を均平に
田面が均平であることで、除草剤の処理層が均一になり、ムラなく除草剤を効かせることができます。
(2)雑草の種類や大きさに合わせた除草剤の選択
ラベルをよく読み、防除したい雑草の種類と葉齢に合わせた除草剤を選択しましょう。
(3)散布後は適切な水管理を
水管理の良し悪しは除草効果に大きな影響を与えます。散布時には、漏水が無いように畦畔や水尻をしっかり整備しましょう。水田外への農薬の流出を避けるため、散布後7日間は止水管理を行います。田面が露出した時は適宜給水し、湛水状態を保ちましょう。抑草期間が長い初中期一発剤も、漏水などで田面が露出すると処理層の分解が早まり、抑草期間が短くなります。水管理には注意しましょう。
初掲載:平成28年4月
香取農業事務所改良普及課
東部グループ
普及指導員
大坂龍
電話:0478-52-9195
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