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更新日:令和元(2019)年7月25日
ページ番号:7375
千葉県はこかぶ生産量全国1位であり、長年の栽培技術の研究や品種の選定により、現在はほぼ一年中出荷されています。今回は、秋冬どり栽培について紹介します。こかぶの生育適温は15℃~20℃といわれており、この作型はこかぶの生育に最も適した温度条件になるため、栽培が容易で、良品・多収が期待できます。
→収穫までの日数は、9月上旬播きで約45日、10月上旬播きで約70日と幅があります。
こかぶの生育適温でもあり多くの品種が適応します。その中で、前半はやや高温期となるため収穫期の割れが少ないこと、後半は逆に低温期に向かうため低温でも肥大が良い品種が選ばれています。現在生産されている主な品種は「夏の雪」、「碧寿」、「CR恋ばな」「雪牡丹」で、作型後半には「CR雪峰」も用いられています。
千葉県の施肥基準は、火山灰土で10アール当たり成分量で窒素10キログラム、りん酸14キログラム、加里10キログラムです。未熟な堆肥の施用は、品質を低下させる恐れがあるので避けます。堆肥を施用する場合は、夏の間に十分に耕うんし、分解させておきましょう。
畝幅は180~250cm、通路幅は30~45cmとします。
は種機を用い、株間は11~13cm、条間は15cm程度で播は種を行います。1日に収穫できる面積を考えて、は種量を決定します。1度には種する量は3~5日で収穫できる量を目安としましょう。
9月に台風や長雨が続き、は種ができない場合には、早晩性の異なる品種を利用することで、収穫時期を分散し収穫に幅を持たせます。
は種後には、害虫と強風回避を兼ねて、ワリフ等を使用したのべたがけ被覆栽培を行います(写真1、2)。は種時期が遅く年明けどりの収穫になる場合には、農ポリや農ビでトンネル被覆を行います。
写真1べたがけ栽培の様子
写真2べたがけ栽培の様子
病害虫の防除に際しては、早期発見に努め、早めの防除を行いましょう。9月は暑い日が続くので、害虫の発生も多く注意が必要です。代表的なものとして、アブラムシ類、ヨトウムシ類、コナガ等があげられます。薬剤の抵抗性が発達しやすいので、散布後の効果を確かめるとともに、同一薬剤の連用を避けましょう。白さび病は、平均気温15℃前後で多発し、やや冷涼で降雨の多い時期には急速に蔓延することがあります。薬剤での防除に加え、アブラナ科野菜の連作を避け、収穫後の残さをていねいに処分するか、深く埋め込む等の耕種的防除を行いましょう。
玉の大きさが、6cm程度になったら収穫適期です。通常こかぶは、出荷当日の朝に収穫作業を行いますが、12月に入ると降霜により、早朝の収穫ができなくなります。その場合には、前日の夕方に次の日の出荷分を収穫し、作業場に持ち込み、乾燥しないよう水をかけた後、ビニルシートで被覆します。
初掲載:平成28年7月
東葛飾農業事務所改良普及課
北部グループ
普及技術員
高橋真亜沙
(電話:04-7162-6151)
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