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更新日:令和3(2021)年8月25日

ページ番号:7333

たまねぎ栽培のポイント

たまねぎは一定の太さの株が低温に遭遇すると花芽分化します。また、肥大は日長に左右され、早生ほど短い日長で肥大を開始します。無理な早まきは抽台、分球が増加し、反対に遅まきは十分に株が生育する前に肥大を開始してしまうので、減収につながります。このため、品種ごとの播種適期を厳守することが重要です。

1.品種

表1.品種一覧

区分

播種期

収獲期

主な品種

(極早生)トンネル

9月5日から15日

3月上旬

濱の宝、浜笑

(極早生)

4月上旬から中旬

濱の宝、浜笑、浜育

早生

9月12日から20日

5月上旬

ソニック、七宝早生7号

中早生

9月20日から25日

5月下旬

アドバンス、アンサー

中生・中晩生

9月15日から25日

5月下旬から6月上旬

ターボ、ネオアース

2.苗床の準備

排水の良好な圃場を選定します。10アール当たり必要な苗床面積は約60平方メートルです。

(1)施肥

堆肥、土壌改良資材、基肥を全て施用し、畝立てを行います。

表2.苗床の施肥例(60平方メートル当たりキログラム)

成分量

(窒素:りん酸:加里)0.76:1.56:0.76

施肥例

肥料名

基肥

追肥

堆肥

苦土石灰

過りん酸石灰

ジシアン555

化成8号

120

6

4

4

 

 

 

 

2

(2)土壌消毒

苗立枯病、べと病等の土壌病害及び雑草防除のため、梅雨明け後の7月下旬から9月上旬に太陽熱消毒を行います。
太陽熱消毒は、あらかじめ上記の肥料を施用して畝立てを行ってから、十分にかん水し、ビニールをかけて、真夏の太陽に20日以上さらします。

3.播種・育苗

播種量は10アール当たり3から4デシリットル。条間8から10センチメートルに条播きし、覆土は1センチメートル。播種後、敷きワラ又は黒寒冷沙を敷き、たっぷりとかん水を行います。出芽が揃ったら被覆は除去します。発芽後20日頃に化成8号を1から2キログラムを施します。
育苗日数は55日(早生)、苗の太さ6から8ミリメートル、草丈25センチメートルを目標に育苗します。
苗が徒長傾向の場合は、好天の日を選び、草丈長の3分の1以内を目安に葉先を剪葉します。

4.圃場の準備と定植

(1)基肥

表3.本圃の施肥例(10アール当たりキログラム)

成分量

(窒素:りん酸:加里) 24.6:23.5:23.4

施肥例

肥料名

基肥

追肥

堆肥

苦土石灰

過りん酸石灰

ジシアン555

NKグリーン30

4,000

100

50

100

 

 

 

 

60から80

(20から30×3から4回)

(2)定植

ベット幅90センチメートル、通路30センチメートル。株間、条間15センチメートルの黒又は銀ネズの6条穴あきマルチを使用します。根を切らないように苗を抜き取り、3センチメートルの深さに(葉鞘部の半分程度が埋まるように)定植します。

5.定植後の管理

(1)追肥

定植20日後、それ以降は1カ月おきに追肥を行います。肥大開始以降の追肥は貯蔵性が低下するため、早生品種の場合は遅くても3月中旬には追肥を打ち切ります。

(2)防除

病気では、腐敗病、べと病、黒点葉枯病の発生が近年問題になっています。
腐敗病は、台風前後に銅剤や殺菌剤の散布で予防します。
べと病は、越年罹病株(写真1)が春の2次感染源となるため、見つけ次第抜き取って圃場外に持ち出し処理します。べと病の薬剤防除は、2月下旬から予防剤を散布します。
写真1べと病越年罹病株(中央)
写真1.べと病越年罹病株(中央)草丈が小さく、色が薄く、湾曲している。(3月上旬)

6.収穫

圃場全体の80パーセント以上の葉鞘が倒伏したら、収穫します。収穫は晴天の日に行い、収穫したらすぐに広げて風乾し、風通しのよい場所に保存します。

 

初掲載:平成27年6月

長生農業事務所
東部グループ
普及指導員
田村彩
電話:0475-22-1771

お問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2911

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